ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

KAIGO.介護 巻の二十七 肝臓をいたわらなくてはいかんぞう。

2010年07月12日 09時05分03秒 | 介護な日々
2008年7月上旬~中旬

一般の病室に移った母を父が毎日見舞う日々・・・。

母はまだアンモニア数値が下がりきらず、記憶の混乱や軽いせん妄がありました。
今もそうですが、すぐに身の回りのものを適当な袋に詰め込んで"荷造り”をはじめます。
要は退院の用意らしいのですが、それとは別に「盗られる」心配をしているようです。
一番盗られそうなものが紙オムツと靴だそうで・・・誰が盗んねんな・・・
機嫌の悪い日は特に猜疑心が強くなるみたいで、
「勝手に点滴をした」「勝手に連れてこられた」「警察に捕まったらしい」
「誰も信用できへん」「油断がならん」等々・・・

何の説明もなくこんな目に合わされていると思っているようなのですが、
これはたぶん、看護師さんから説明されても理解できなかったというのと、
更に、説明されたこと自体忘れてしまうせいだと思われます。
認知症の”とどのつまり”は記憶障害です。
特に脳の「短期記憶」を司る「海馬」が小さくなって、
今しがた起こったことを覚えていられないのが一番大きな、目だった症状だそうです。

その記憶障害にも日々で差があり、覚えの悪い日は機嫌も悪く
覚えのいい日は穏やかで落ち着いています。
また、同じ記憶でも、しっかり定着したことはよく覚えているし、
特にからだで覚えた記憶、身についた習慣はなかなか忘れません。
ですから、たとえば看護師さんにオムツを替えてもらったり
食事を持って来てもらったりすると、機嫌が悪い日でも
「ありがとうございます」「すみませんねえ、お世話かけます」
と、ちゃんとにこやかに挨拶できるみたいです。
ある意味、こういうときに本当の人柄が出てくるのかも・・・。

ともかく、9日には外出や外泊の許可も出ました。
アンモニア数値は、正常値が70以下で、母の入院時は140もあったのが
この日には100位に下がっていました。まだ正常値よりは高いけれど
ほぼ安定したということでした。
回復に伴って、気になっていた足腰の弱体化対策に、
機能回復訓練つまりリハビリも順次してくださることになりました。

父の方は14日にSセンターに行って診てもらい、こちらも特に変化なし、
いい意味で怠けるようにと、毎度のアドバイスをいただいて帰ってきました。
肩こりだの何だので、A外科へも通院を続けていて、更にUI医院へも点滴を受けに行き、
父はまさに病院のハシゴ状態です。
うちでじっとしていなさいと言われてもそうもいかず・・・。
合間に母のご機嫌伺いにも行かねばならず・・・。
まだ、平坦な道のりで徒歩圏内なのが幸いでした。
A外科だけはちょっと遠く、父の脚では歩くと15分はかかるかな・・・。
なので自転車に乗って行ってたようです。
もともと自転車は好きで、もっと元気な頃は
小一時間かけてお花見に自転車で出かけることもありました。

そう、Sセンター!! ココが一番遠いわよ!! 
直接アクセスなし、バスと電車を乗り継がないと行けない。

病院通いでくたびれて悪化するとはこのことでしょうか・・・。

母は、カラダ的には快適暮らしをしていますが、キモチ的には不愉快が多く・・・
仕方ないです、誰だって病院暮らしなんてイヤですよね。でも仕方ない・・・。

7月の16日でしたが、派手に駄々をこねだして、
ちい兄のところと私のところにIC病院からの"悲鳴”が聞こえてきました。
「興奮して帰ると言われてどうしても落ち着いてくれません、すぐ来ていただけませんか」と・・・。

その日はいつも以上に機嫌が悪かったみたいで、看護師さんもお手上げだったようです。
でも、私たちも飛んでいける距離でも状況でもなかった・・・。
母に電話口に出てもらい、二人がかりでそれぞれに説得し、
ケアマネTさんと頼れるご近所Mさんに連絡をして行ってもらい、ようやく収束・・・。
(このときTさんもMさんも
「何かあったらすぐ行ってあげるから、遠慮なく電話してね。」と言ってくださり
どれだけ助かったことか・・・Mさんに至っては父の様子まで見に行ってくださって
お礼の申しようもございません・・・。)
翌日、ちい兄がIC病院に、母への手紙をFAXで送り、本人に届けてもらいました。

ちい兄がその時母に送った手紙です・・・

『おかあさんへ

 おかあさんは肝臓が悪くて入院しています。
 肝臓は、からだの中でできる毒を、害のないようにする働きがあります。
でも、肝臓が悪いと、毒消しがうまくできずに頭にまわるので、物忘れがひどくなったり、
ほかの人が意地悪しているように思ったりします。

 みんな、おかあさんが早く良くなって、家へ帰ってくるのを待っています。
それなら「どこも悪くないのに、どうして家へ帰らせてくれないのか」と思うでしょう。
肝臓はほかの内臓とちがって、悪くても、痛くならないので、そう思うのです。
もっと具合の悪いときは眠りこんでしまいます。
 (家で眠りこんで起きてこないので、お兄とちい兄が入院させました)
 
 家にはおとうさんがいますが、心臓と腎臓が悪いのと、年なので無理ができません。
特に今は暑いので、家で静かにしていなければなりません。
おとうさん自身も介護認定を受けていて、以前のように、おかあさんの世話ができません。
また、子どもたちやほかの人は、遠いところにいるし、それぞれ仕事や家庭があるので、
おかあさんの世話を病院のようにはできません。
できるだけ面会に行くようにしていますが、毎日は無理です。

 おかあさんが良くなって、トイレも一人でできるようになれば家へ帰れます。
それまでは、子どもたちが家に来ているとき、時々、
家の様子を見に帰るということでがまんしてください。
また、Mさん、Kさん(註・ヘルパーさん)、Yさん(註・母の友人)には、
面会に行ってくださるようお願いしてあります。

 おかあさんの肝臓病は、しんぼう強い治療が必要です。痛くなくても、
油断してはいけない病気です。無理に動こうとしないでお医者さんや看護婦さんの
おっしゃることをよく聞いてがんばってくださいな。

 (明日18日は、ちゃちゃがOS病院へ付き添います。)
 (あさって19日は、ちい兄が面会に行きます。)

                         子どもたち(お兄、ちい兄、ちゃちゃ)より』



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
肝臓がお悪いヌシ!! お酒で肝臓に負担をかけ過ぎているなと思うヌシ!!!
くれぐれも!!!! 肝臓をいたわっておくんなまし。
痛くないからと放置したら、自覚症状が出る頃には手遅れにてありんすえ。
認知症になれば周りもたいへんなことになりんす。
どうか皆様方、ご自愛してくれなんし。よしなに。


・・・母はおそらく以前受けた輸血が原因での感染です。
皆様、肝炎にはくれぐれも気をつけましょう。ぜひ肝炎検査を! マジ、コワイですよ・・・?
(アルコール性肝炎にも要注意!です!!!!!)
コメント
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