ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

KAIGO.介護 巻の百四十三 ほんにご機嫌さん

2012年05月31日 08時28分09秒 | 介護な日々
2010年6月18~23日ごろ

先日の大暴れですっきりしたのか、このころの母は一転して落ち着き、穏やかに。
「おいしない」といいつつも拒食はせず、完食とはいかずとも結構良く食べ、
嫌いなトーフも「これ嫌いやねん」「なんで嫌いなんやろな」と言いながら
半分は食べようと頑張って・・・


20日は主婦の会のメンバーで、いつも何かとお世話になっているHGさんがお見舞いに。
ハルピンへ行ってこられたとかで、中国製のマトリョーシカをお土産にくださいました。
「こんなにしてもろて」と母は大感激。

また、廊下の向こうにある101号室、その入り口辺りにいつも可動式のテーブルがおいてあり、
その縁や足が蛇(大蛇?)に見えるとよく申しておりましたが、
あいかわらずそう見えているようで、よく聞くと
「へびつかいの蛇で、毒はあらへん」のやそうです。

更に、同室で向かい側の窓際のベッドは
カーテンが引かれていて中が見えなくなっていましたが、
それをさして曰く、
「(あそこで)首吊り自殺があってなー」
・・・ぶ、物騒な・・・・。
昼ごろあったそうで、夕方には「もうなくなってる」とのこと・・・
・・・んなわけないと思いますが・・・(あったら警察が来て大騒ぎやろが)

ところで向かいのベッドの人はよく「お願いします、痛いです、お姉ちゃん」と
ずうっと唱えるように一方的にしゃべっておられます。
母も初めは「可哀想」と言っていたのに、
いつのまにやら「やかましいねん」に・・・
「あの人な、ダンナさんが帰ろゆうても断るねん。ヒゲはやしてな」
などと言って怒ったり笑ったり・・・
・・・・・・なんなん?・・・・

そして23日、母の次兄・明石にお住まいのCさんからタオルのセットが届きました。
バスタオルはサンポ時のひざ掛けに、ハンドタオルはお食事時の必需品なのでたいへんありがたいです。
その旨ちい兄が母に伝えましたところ・・・

・・・やーれやれ。
母は紫色が好きです。今回頂いたものは薄紫なので見たらきっと喜ぶことでしょう。
「昔よォCさんに叩かれたなァ」とは子ども時代のことでしょうか。

廊下で主治医のD先生に出会いますと、
「時々アンモニアの数値が上がりますが、お元気そうなので
来週あたり上(5階の介護病棟)へ上がってもらおうと思いますがよろしいですか?」とのこと。
よろしくお願いしますと伝え、お散歩に。
自宅へ帰り、鯉や父の写真を眺め、オヤツを食べくちなしの花のにおいをかぎ、
いろいろおしゃべりをし、帰り道見かけたキジネコに声をかけ・・・ご上々のご機嫌です。

夕食時先に薬を飲んで口の中が苦いままおかゆをすすろうとし、おかゆまで苦くなってしまって
「苦うて食べられへん」状態になって文句たらたら。
でもやはりさほど不機嫌ではなく大方平らげ、介護士さんがスプーンを洗ってくださったのには
「こんなんしてもろうてすみません」と言いました。

食後の検温では36度9分。

 
まったく、一転してほんにご機嫌な日々でした。
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KAIGO.介護 巻の百四十二 思うに任せぬ日々

2012年05月29日 09時22分16秒 | 介護な日々
2010年6月16日 曇りのち快晴 ちい兄面会

母の病室は105室へまた移動。移動の基準、根拠はよくわからない・・・
朝食はほぼ完食、りんごのすりおろしもいただく。
向かいの人の頭床台の上に「豚が2匹おる」?? 
看護師さんにしばらく豚の対のぬいぐるみを借りていたので、それがあると思ったのかも。
ちい兄がメガネをかけさせて、あれはカバンやと言うと「あれ、カバンか!?」
そういや、メガネを買い替えなあかんと盛んに言ってました、この頃。
ご近所Mさんがメガネ屋さんなので何かの時に見てもらいましたが、
今ので一番合っていると言われましたな、確か。
なんぼ矯正しても、年が年ですんで、見えにくいのでしょう。

昼間はご機嫌そこそこでしたが、夕方は非常に悪くなっていて、
そこいらの荷物を袋(手提げやスーパーのポリ袋)に詰め込み、
夕食ははじめから「おいしないからいらん!!」
そして同室のほかの人を観察。


向かいのベッドの人は横になったままずうっと「お願いします、痛いです」を繰り返し、
時々「お姉ちゃん(看護師さんのこと)」と人を呼び絶えず足を動かしておられます。
痛みと不快感でじっとしていられないけれど動くのもままならないご様子で
”監督”たる母は「あの人も普通やってん、かわいそうに」と言ったそうです。
「私監督やのに何もでけへんねん」などとも言ったそうな・・・。

隣の方も他のベッドの方も何もせずただ横になっておられることが多く
食事も介助なしではなかなか食べる興味もわかないご様子・・・。
どの方もどのご家族も大変そうです・・・。

その後は「車イスないか? 下へ連れてってえな」
足から入れている点滴のことを「あんなもん勝手につけて!」と大憤慨。
「ごはんを食べへんからつけられてんねん」と言うと少々納得したらしく
「今日は、いらんねん。いつもはそんなことない。」と。
「明日からしっかり食べるんやで」と言うと素直に「ハイ」と答えたそうな。


2010年6月17日 快晴 ちい兄面会

朝方暴れたらしく、点滴を引っこ抜き尿袋もはずそうとしたみたいで
洗濯物が山積みに・・・

車イスに乗っけられ、入れ歯なしの歯抜けのままで朝食を食べようとしていた模様。
「今日退院や」とのたまうのでちい兄が
「仕事があるから(帰っても)世話する人がおらん」と答えると
「ちゃちゃにしてもらう。」
「今日は来えへんで。」
「とにかく帰る」
朝食後も「このまま帰る」と抵抗したそうですが、
円座なしで座っていたためお尻が痛くなり、それに勝てず横に。
不愉快なことに点滴再開の針が痛くて「痛い、痛い」とまた大暴れ・・・。
血管が細くなってるため針がなかなか入らないのだそうです。

何とか2回目で成功した折には「スミマセン」と言い、大人しくなり
その後は急に落ち着いて普通に話をしたそうです。

う~~~ん・・・・

不自由な生活を送っているのでストレス、しんどさが溜まるのは無理からんこと。
もしかしたら認知症があるからこそ、エンリョなく、
時には理性をぶっ飛ばして暴れることで発散して落ち着くのかもしれないです。
認知症になる前も言いたいことははっきり言うヒトではありましたが
(おかげでこっちがハラハラしたこともなきにしもあらず・・・)
決して理不尽に暴れることなどありませんでしたから・・・。
ハッキリ言うけど結構冷静で、感情に任せてということはあまりなかったように思います。
それとももともとそういう性分なので、
今もたまにちょっと暴れるくらいでスッキリ気がすんでいるのかな・・・。

おかげでというべきかどうか、介護士さんにはよく
「Hさんはようゆうこと聞いてくれはりますから、やりやすいです」と言われました。

でも、思うように全然できないのはやっぱりしんどいもんですよね。
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リボンの父(みぃくん)、ピンクリボン運動サポート中(?)

2012年05月26日 08時10分45秒 | ジャンガリアン
おなじみ、うちのジャンガリアンハムスター、とーたんのみぃくんことみずき。
こういう趣味があったんか!!

たまたまリボンが数本余ってたので巣材にするやろか、と
5匹のうち4匹のケージにピンクリボンを入れてみました。

ピンクリボン運動と言うのは乳がんの早期発見・早期治療を勧めるために
乳がん検診を受けましょうと言う社会運動のことですが

「そのお手伝いをしています」的みぃくんのその姿
飼い主が演出したものではありません。自ら絡まっておるのです。

「なんですか?」


「似合うでしょ?」


「お気に入りです」

何度か無理やりリボンを引っ張り出してケージの端に放置すると
毎回しばらくはそこへ行ってリボンをまとって過ごしますが・・・


そのうちくわえてトテトテ走って持ち帰り、いそいそと通称”でぶりんはうす”の内装に。

「いけてるでしょう?」

ちなみに他に入れてやったみんなは・・・
はなちゃん・・・あまり関心なし、家に入れても出しても反応ほとんどなし。
桃(とう)くん・・・家に引きずり込んだらそれで終わり。まとったりはしない。
なのちゃん・・・足にからまって難儀するので中止。→ぶで竹っくん・・・完全にシカト

みぃくん・・・リボンの騎士・・・いや、父。
・・・なんか、おもろい・・・。
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KAIGO.介護 巻の百四十一 見えないんだけど見えるもの??

2012年05月23日 06時56分57秒 | 介護な日々
2010年6月11日 快晴  あづい・・・

この日は娘のS子を連れて母のお見舞い・・・反応が断然違う。やはり孫は嬉しいようで。
でも、言ってることはほとんどワケワカラン・・・
「寝台を外(廊下)へ出してくれへんか?」
「?」
「明日ここ会場に使うから、ここおったらあかんやろ?」なんの会場や?
なににも使わへんと言っても聞かず、とうとう看護師さんを呼び止めて同じように訴えました。
「使いませんよ。Hさんの部屋やから、ここにおってくださいね。」
と言われてようやく納得・・・。
廊下の向こうの102号室周辺を見て
「へびみたいなもんが下がってる」・・・電気コードのこと?
「カメラがぶら下がってて、アレは101(号室)を撮るためや。」
「××(不明)のウラにタチウオがいっぱいおる」
・・・・などなど・・・・。いろんな思い込みがあり
いろんなものが見えるようです・・・。

昼食はあいかわらずすすまず、3割程度でしたがS子が食べさせようとすると
気を取り直してもう少しだけ食べました・・・孫には弱い??


2010年6月13日~14日 雨 ちい兄面会


今日も見えないものが見え、見えるものが別の何かに見えるようです。
廊下向かい側の101号室横にある可動テーブルの縁が蛇に見えるらしく
「あっこに蛇がおる。なんでみんな気ぃつかへんねやろ?」と・・・
病状は安定しているらしいですが、本人はやはりちょっとしんどそう。
隣のベッドの人がギョロ目で睨んだり奇声を発したりするのが気になるようです。
(そら気になるわなあ・・・)
「私が相手するわけにはいかへんし・・・」云々・・・

食事は相変わらずの拒食・・・時間をかけてやっとおかゆ3割のおかず8割。
「おいしいもんやったら食べるで」そらそやろが・・・

その後も「蛇がおる」と言ったようです。

蛇や虫、爬虫類や魚に見間違えたり、そういうものがいると感じるときは
脳が疲れているというか、調子のあまり良くないときらしいです。
いやな感じが脳内でそういった少々気持ちの悪いものと錯視されるとかなんとか・・・。
健常者でも疲れていると嫌な夢を見るのと同じような感じでしょうか?

その翌日の14日は「蛇はおらん」とのたもうたそうです・・・。
蛇も魚もおらんけれど、
「看護婦さんに断って。」何を??
「ここに寝台置かしてもろうてええか聞いて」
会場にするというこないだの思い込みが出てきたのか??
そして「ここ(IC病院)の本家は布施(隣町)にあるねん」・・・???

D先生に伺うと、やはり脳には毒のNH3(アンモニア)の数値がやや高いとのこと。
やっぱりね・・・それでわけわからんものを見るわけや。
あと、治療のせいと肝障害のせいで亜鉛不足になり味覚障害が出ているのかもしれないので、
亜鉛剤の投与なども考えますとのことで、
更に今はがんはないけれど、前がん状態の部位はある、
ただ、今後がん化しても高齢だからOS病院でももう処置しないでしょうから、
うちで診せてもらいます・・・ということでした。

そして外出、お外サンポのお許しが出ました。やっとです・・・!!
点滴中なら点滴袋を提げられる車椅子で点滴ごと外出もOKになったので、
これからはぜひお外へ出かけましょう。
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創作小説 SUNSET CHAPTER12 PART.8

2012年05月21日 08時35分51秒 | 創作小品
 「大丈夫かな…兄さん…。お母さん…大丈夫かな?」
心配しないといいながら、和佳菜さんは窓の外を見やりながらつぶやいている。そう、心配ないわけないよね。僕は井上さんが倒れたのも、こないだ話しながら泣いてたのも見てるから、余計だといわれてもやっぱり心配だ。あの人は大人だから、めったなことはないと思うけど…だけどやっぱりいろんな意味で心配だ。肉親である和佳菜さんはもちろん…
「もう! 行っちゃいけないとあれほど言ったのに!!」
と、やって来た和佳菜さんのお父さんも!!
 和佳菜さんがやきもきしつつココで待ち始めて半時間もした頃か、こんどは和佳菜さんのお父さんまでやって来た。
「父さん!! 父さんまで来ちゃったの!?」
「だって、ワカってばちょっとって言って出て行っちゃったでしょ! ケータイは切っちゃうし、きっとココだと思ったんだよ!! あれほどダメだって言ったのに!」
「あのぉ…。」
突然の訪問客に僕は何と話しかけていいのかわからなかったけど――誰なのかは一目瞭然だ。
「ああ! すみません! 私、和佳菜の父で織田佳介と申します。あの、あなたは清司さんですね? 初めまして。お話は和佳菜や和行君から伺っております。いや、突然すみません。この子が勝手に行っちゃうものですから、きっとココだとはわかったのですが、私もほうって置けなくて押しかけてしまいました。お休みのところ申し訳ありません。いつぞやは和佳菜がお世話になりましてありがとうございました。またあなたもぜひウチへいらしてくださいね。何もありませんが大歓迎ですよ。ああ、そうだ、あけましておめでとうございます。親子ともどもよろしくお願いいたします。」
「あ、いえ…その、僕のほうこそ…。」
…よく喋るおじさんだな…。でも、すごく感じのいい人だ。腰は低いし、僕みたいなヒヨッコにまで丁寧に挨拶してくれる。さすが和佳菜さんのお父さんだな、と思った。
 「でも、来ちゃったものしょうがないな。和行君に叱られなかったか?」
「うん…すごく怒られちゃった…。」
「そう…。やっぱり彼も気が立っていたんだね。無理もないけど…。」
「兄さん、いた? 海岸に…。」
「うん、いたよ。僕はお邪魔なだけだから遠目に見ただけだ。遠いのでよくは見えなかったが、お母さんもいたよ…。何をしているかはまるでわからなかったけど。」
「どんな様子?! まさかケンカなんてしていないよね?」
「ワカ、和行君がケンカなんかすると思うかい?」
「…思わないけど…思いたくないけど、でも…。気分が悪くなったりしないかな…それでなくてもインフルエンザかかったらしくて、病み上がりらしくて…。大丈夫か心配で…。」
「そう…。でも大丈夫だよ、きっと、和行君も美和さんも、僕らよりオトナだからね。信じて待とうよ。」
「うん…。」
 僕は黙ってお父さんにもコーヒーをお出しした。
「ああ、これはご丁寧に! どうぞお構いなく。」
と、いいつつさっさと手を伸ばすこのおじさんって…。どっかテツさんに似てる気がするのは僕の気のせいなの?
 その後更に少し時間が経ち…駐車場にクルマが停まる音がしたかと思ったら、にぎやかな人たちがやって来た。う~ん、今日はまだお休みなんですけど…。でも、この人たちなら仕方がない。
「おめでとーございます!!」
と、いきなり声をかけて入ってきたのは予想通りテツさんに涼香さんの二人組。もう、夫婦漫才のノリだよ、いつもより余計に回しちゃってるよ…。
 「おや、先客? あらあ、ワカちゃあん!」
馴れ馴れしいなあ、もう! 今更だけど!!
「あ…田口先生、涼香さんも…。あの、おめでとうございます。」
「和佳菜さん! こないだはどうもです~!」
 その二人に向かって、お父さんは満面の笑顔で立ち上がった。
「初めまして。わたくし、和佳菜の父で織田と申します。娘が大変お世話になりましてありがとうございます。えっと、あなたが…。」
「ああ、ワカちゃんのお父さんですか。これは失礼しました。私、田口と申します。こちらはココのバイトの…。」
「菊川涼香です。よろしくお願いします!」
テツさんも涼香さんも人当たりがいいからニコニコして挨拶を交わした。お父さんも嬉しそうだ。
「はい、娘からお噂は。よくしてくださったそうでありがとうございます。
「いいえ~! アタシのほうこそ、お姉さんみたいに優しくしてくださって嬉しいです。でも…あの、店長は?」
涼香さんは僕に向かって尋ねた。そう、みんなが集まってくれたのに、肝心の店の主は今いないんだ…。
 困り顔の僕にかわって、和佳菜さん親子がいきさつを話した。今いるメンバーはみな井上さんの事情を知っている。だから井上さん本人が今大事な局面だということも知って悪くはないだろう。そしてみな一様に心配し――


・・・TO BE CONNTINUED.
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