私は、2001年1月5日に生まれました。
生まれて間もなく、
私はスージィーとロバートの暮らす
この家に引き取られ、
「喜多里キャッシュ」と
名付けてもらいました。
私の幸せは、この家にやって来た
その日から始まりました。
私は、
「アメリカン・コッカー・スパニエル」
と言う犬種です。
私の主人のロバートは子供の時に、
リトルの町の「油屋」さんと言う金物屋さんに
飼われていた私と同じ犬種を見つけ、
初めて見たコッカーのあまりの可愛いらしさに
ロバートは一目で大好きになり、
学校帰りにいつも可愛がっていたらしく、
以来、犬の大好きなロバートが飼った犬は
すべて「コッカー」でした。
今まで我が家には
何匹ものコッカーが暮らしていて、
私の前が、最初のキャッシュ。
そして、同じ名前の私、そしてバンクです。
最初のキャッシュを、
2歳にもならないうちに
不慮の事故で亡くしたそうで、
ロバートはそのまま私に「キャッシュ」と
名付けてくれました。
街で私たちを見かけた人達が
「ワンちゃんのお名前は
なんと仰いますか?」
と尋ねられると、ロバートは
「待ってました」
とばかり、
「キャッシュとバンクです」と、
自慢気に答えます。
すると、たいていみんな笑いますが、
“笑われ者”の、ロバートも私たちも、
この名前が大好きです。
二人は他にも、
もっと大好きな“もの”があります。
それは、二人のママのスージィーです。
どこのお家にいるママよりも、
スージィーが一番素敵なママです。
昼の間、スージィーはお仕事です。
毎朝、スージィーが出掛ける時
いつも私たちは寂しい思いをします。
駐車場に滑り込む車の音が聞こえるまで、
一日中、バンクと留守番です。
昼間、一緒に遊べないスージィーと
夜はいつも、ひとつの布団でお休みをします。
布団の中から勝手に外に出て、
また、入りたくなると、
私はスージィーの肩を
2、3度叩きます。
すると、スージィーは必ず
布団をめくって、私が入り易くしてくれます。
これを何度も繰り返します。
優しいスージィーと温かな布団の中で
朝が訪れるまでの時間は、私にとって
かけがえのない、至福の時間です。
私と大好きなスージィーと二人の
「幸せな幸せな時間」です。
その「幸せな幸せな時間」が
今朝、終わってしまいました。
昨夜、
冷たくなった私の体を
二人が挟んでくれて、いつものように
スージィーと一緒に朝を迎えました。
何度も何度も、二人が私の体をさすり、
何度も何度も、顔を除き込んでいたのを
私はちゃんと覚えています。
今朝は一緒に迎える最期の朝でした。
リビングの壁に、
最初のキャッシュと、猫のミータンの写真を
スージィーとロバートは貼っています。
その写真を二人が
いつも 見ているのを、私は知っています。
その壁に間もなく
私の写真が
加わることになってしまいました。
だから、二人はけして、
最初のキャッシュやミータンのように
私のことを忘れることはありません。
私は、2001年、1月5日に生まれました。
生まれて間もなく、
私はスージィーとロバートの暮らす
この家に引き取られ、
「喜多里キャッシュ」と
名付けてもらいました。
私の幸せは、この家にやって来た
その日から始まりました。
私の心臓は、
2014年1月26日午後1時に
止まってしまいました。
私の幸せは、この家にやって来た
その日から始まりましたが、
壁に張られた写真や
スージィーとロバートの心の中で、
私の幸せはこれからも永遠に続きます。
大好きなママ、スージィーへ
「お願いだから、泣かないで!」
生まれ変わったら、今度は私があなたを
抱っこしてあげる番が来ます。
どうか、その日が来るまで待ってて下さい!
私も楽しみに待っています。
今日は、それまでの
「さようなら」です。
必ず、その夢を叶えましょう!
そして、
「いつも傍に居てくれて、ありがとう!」
それからロバートへ
字を書けない私の
ママへの気持ちを代筆してくれて
「ありがとう!」
お下がりだけど、
素敵な名前をつけてくれて、
「ありがとう!」
そして、もう一度、
大好きなママへ
心から
「本当に、ありがとう!
私は、あなたの子供で幸せです
永遠に」」
ママの大好きな
ママも大好きな
喜多里キャッシュより。