みずけん戦記

せめてもう少しだけ、走らせてくれ。

トラウマを超えて、海へ(スイムツアー戦記後編)

2007-08-14 23:07:30 | その他スポーツ
 俺が小学生の頃スイミングスクールに通っていた話はこないだ書いた。

 そのスクールで、夏休みに臨海学校みたいなツアーがあり、小学2年だったか3年だったか忘れたがその位の時分に行ったことがある。確か場所は伊豆の城ヶ崎だったか。

 当然海に入り、しかしその頃は俺もそれ程泳げなかったし泳げる子だけのツアーでもなかったので、先生が大きい浮き輪か何かを浮かべ、それにみんなでつかまりながら沖の方へ(といってもそれほど海岸から離れてはなかったはずだが)プカプカ浮きながら遊んでいた。

 すると突然誰かが俺を浮き輪から押しのけてそのまま俺の場所を分捕ってしまったのだ。
 見ると俺の入っていたはずの隙間はどこにもなく、といってそこで誰かを押しのけてでも入ろうという強気さも無かったので、仕方なく海岸に戻ろうと決めた。

 ところがその場所は既に自分の頭まで水没する深さだったのだ…

 すっかりテンパった俺は泳ぐこともせず、というか咄嗟だったので泳ぎ方を忘れて海の中をピョンピョン跳ねながら、辛うじて海岸にもどりグッタリ…

 以来他のプールでも深い所(ガキにとっては1.3m位でも顔まで浸かる)は極力避け、ずっと足のつかない所は敬遠して大人になったのである。

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 さて、こないだの日曜の話に戻る。

 老若男女が続々と泳ぎ始める中、俺はなるべく泳ぐ距離を短くしようと(笑)泳いだり歩いたりをちょっとの間続けていたが、いよいよ肩まで浸かるという深さに達し、意を決して足元の砂を蹴った。

 先には二つのブイがあり、二つ目のブイを曲がって海岸に戻るルート。再び足のつく所まではどう考えても数百mは下らない。それは恥ずかしながら俺が今まで一日に泳いだ距離を上回る訳だ。

 一瞬引き返そうと臆病が鎌首をもたげたが、スタート前のインストラクターの「完泳するんだという強い心を持つこと」という言葉がそれを払いのけ、必死で平泳ぎにて沖へ…

 しかし、大げさなことを書きつつもルート上には何人ものライフセーバーの人たちが浮きやサーフボード?を持参の上見張ってくれている。ヤバイと思ったらその人の所に行けばすぐ休憩できるのだ。

 なもんで一つ目のブイ通過後早速恩恵に預かる俺…

 休憩というか、ドキドキしまくった心臓を落ち着かせてからまた泳ぎだす。


 しかし、それから段々冷静さを取り戻し、そして自己診断の上「ああ、これは問題ないな」と。
 普段自転車でヒイヒイ行ってるおかげか、とりあえず平泳ぎでマメに息継ぎをやりさえすれば心肺機能がやばくなることも無い。
 少しずつ余裕が生まれ、周りを見つつ泳ぎを楽しむことができるように。で気がつくと周りにはほとんど泳者がいなかったりするわけだが…

 結局その後2度ほど浮きで休ませてもらった後は、ブイを曲がり少しずつクロールも交えつつマイペースにて泳いだ。
 湘南ビーチの風景はそこそこ見慣れてはいるが、海から海岸を見るというのはもちろん初めてで、これはここまで泳いだ人しか見られない貴重な景色なんだとちょっと感慨にふけりつつ泳いだ。


 ゴール近く、実は同じ頃競技も行われていて、自分らと別なコースを2.5km泳いできたタフな人たちと合流し、その勢いに軽くビビリつつも何とか足のつくところにたどり着き、体の重さに難儀しつつゴールをくぐった。


 恐らく今回泳いだ時間は20分も無かっただろう。それでも俺にとっては十分果てしない距離という感じだったし(^^;今まで避けて通っていた所に挑んで乗り越えたという意味ではそれなりに意義はあったんかなとは思う。

 やはり泳ぐってことも自転車とは全然違う楽しさがあり、かつ自転車以上に全身運動であり完全燃焼度?も高く達成感がある。こういう機会があったら是非チャレンジしてみて欲しいなと思う。

 で、生まれて初めて水泳で筋肉痛になった俺様だが(笑)、これでトライアスロンへの道は開けた感じはある。来年あたりいっちょやってみっかな…

 とりあえず全部読んで下さった方はご苦労様。