小学校六年生の四方菜々子は、拒食症で入院しています。
どうしても食事を食べないで点滴だけで栄養を取っているので、看護婦さんたちからは名前をもじって「しかたないこ」と呼ばれています。
菜々子が拒食症になった理由は明示されていませんが、どうやら両親への反発が理由のようです。
菜々子は同室の子どもたちにも心を開きませんが、窓から見える病院の実験用に飼われている犬に「デブ」という名前を付けて眺めることを楽しみにしています。
「デブ」は実験のために餌を与えられないのか、どんどん痩せていきます。
菜々子たちの病室に新しく食事を運んでくるようになった係りのおばさんは、菜々子に何とか食事をとらせようとしますがうまくいきません。
ある日、おばさんは菜々子を病室から抜け出させて、デブへ餌をやりに行きます。
デブのような実験用の犬は、本当は餌を与えられないで、四、五日で殺されてしまいます。
それを承知で、おばさんは餌をやりに行くのです。
菜々子は、デブの一件以来三か月たちますが、そのことを忘れずに、「しかたないこ」から四方奈々子へ戻るための努力をしています。
戦争中の病院の様子や実験用の犬の運命などが、一方的におばさんのモノローグで語られていて、菜々子が変わっていくきっかけになったことがもう一つ説得力を持っていません。
また、精神科医の大平健のによると、拒食症はこの作品が描かれたころに非常に多かったようなのです(その記事を参照してください)が、この作品では拒食症の社会的な背景や菜々子がそれになったいきさつがはっきりと書かれていないので、菜々子がおばさんやデブとの一件で立ち直っていく理由がよくわかりませんでした。
どうしても食事を食べないで点滴だけで栄養を取っているので、看護婦さんたちからは名前をもじって「しかたないこ」と呼ばれています。
菜々子が拒食症になった理由は明示されていませんが、どうやら両親への反発が理由のようです。
菜々子は同室の子どもたちにも心を開きませんが、窓から見える病院の実験用に飼われている犬に「デブ」という名前を付けて眺めることを楽しみにしています。
「デブ」は実験のために餌を与えられないのか、どんどん痩せていきます。
菜々子たちの病室に新しく食事を運んでくるようになった係りのおばさんは、菜々子に何とか食事をとらせようとしますがうまくいきません。
ある日、おばさんは菜々子を病室から抜け出させて、デブへ餌をやりに行きます。
デブのような実験用の犬は、本当は餌を与えられないで、四、五日で殺されてしまいます。
それを承知で、おばさんは餌をやりに行くのです。
菜々子は、デブの一件以来三か月たちますが、そのことを忘れずに、「しかたないこ」から四方奈々子へ戻るための努力をしています。
戦争中の病院の様子や実験用の犬の運命などが、一方的におばさんのモノローグで語られていて、菜々子が変わっていくきっかけになったことがもう一つ説得力を持っていません。
また、精神科医の大平健のによると、拒食症はこの作品が描かれたころに非常に多かったようなのです(その記事を参照してください)が、この作品では拒食症の社会的な背景や菜々子がそれになったいきさつがはっきりと書かれていないので、菜々子がおばさんやデブとの一件で立ち直っていく理由がよくわかりませんでした。
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