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現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

河合雅雄「おばけ鮒と赤い灯」少年動物誌所収

2017-05-24 20:47:17 | 作品論
 篠山城跡のお堀で、投げ込み(大きなウナギや鯉などを狙って、太い糸と大きな針にデカミミズやドジョウをつけて、夕方に水の中に投げ込んでおいて、翌朝引き上げる漁)で釣り上げた50センチもあるおばけ鮒と、その鮒や赤い金魚(和金)などをさらいに来たイタチ(おそらく)の思い出です。
 さかんにイタチをやっつけようとするすぐ下の弟と違って、主人公はなぜかイタチに対して優しい気持ちを持ちます。
 いつか重病で病床にいた時に、イタチが庭を訪れて、病魔を連れ去ってくれたと信じているからです(「イタチ」の記事を参照してください)。
 そして、それはまた、主人公にとって、(残酷な)少年期の終わりが近づきたことを示しているのかもしれません。

少年動物誌 (福音館文庫 ノンフィクション)
クリエーター情報なし
福音館書店

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