現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

井上ひさし「聖ピーター銀行の破産」モッキンポット師の後始末所収

2019-11-07 16:17:11 | 作品論
 モッキンポット師シリーズの第3作です。
 主人公たち貧乏学生は、今までは主にカソリックの信者たちの好意に甘えて脱線を繰り返していたのですが、ついに禁断を犯してしまいます。
 修道士たちに、直接迷惑をかけてしまうのです。
 しかも、ご法度のギャンブル(私製のパチンコ遊びです)なので、カソリックの人たちからの反発もあったのではないかと思われます。
 作者としては、聖職者も煩悩からは逃れられないことを描きたかったのだと思いますが、最近のカソリックの聖職者たちのスキャンダルから比べると、かわいい内容です。

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