読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

Y染色体からみた日本人

2009-09-20 | その他
Y染色体からみた日本人 (岩波科学ライブラリー)
中堀 豊
岩波書店

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『性はどのように決められるのか、日本人はどのように成立したのか、縄文人と弥生人はどう折り合いをつけてきたのか。Y染色体が語る様々なエピソードを第一人者が紹介する。 』

著者の中堀豊氏は夫の友人の弟さんで、へんな弟がいるというような印象しか持っていなかったのだが・・・ヾ(・・ )ォィォィ
この春亡くなられた後、この著書があることを知り、読んでみたのであるが・・・遅かった、もっと早くに読んでさまざまなことを聞きたかったと思うことしきりである。
彼は医師であり、Y染色体研究の第一人者であるとともに、その知見から日本人のありよう、なぜ大和でなければならなかったのか等を想像できるユニークな存在であった。
もっと長く生きていれば、日本人の文明論、教育論に一家言を持った人物として大きく取り上げられる存在だったのではないかとほんとうに早すぎる死を惜しむばかりである。

日本の男性は大陸の落ちこぼれである。一度目の落ちこぼれである縄文人と、二度目の落ちこぼれである弥生人が、互いを滅ぼしてしまうことなく共存したのが現代日本の男性たちである。まさに窓際族同士仲良く机を並べて、極東の小島で自然の恵みを享受し、自然に従って生きてきた。互いの言葉も融合させてしまった。

実は縄文人や弥生人=日本人と同じY染色体をもつ人は大陸ではほとんど絶滅している=戦闘的な民族に滅ぼされてしまったのである。
戦闘的な民族の考える「自由」とは精子が多い(優れた)人がより多く勝ち残る自由であり、日本人が今まで拠ってきた「自由」は精子が少ない人も多い人と同じように子どもを残せる自由である。

日本人男性がいとおしくなるというものではないか。
そして、これをいとおしく思う=負け犬だと思わないのが、日本人女性なのかもしれない。
Y染色体からは男性のルーツしかわからないわけだが。

日本人の在り方としてずいぶん示唆に富んだ話だと思わないか?

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