読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

歌う砂―グラント警部最後の事件

2008-11-29 | 海外ミステリー
歌う砂―グラント警部最後の事件 (論創海外ミステリ)
ジョセフィン テイ
論創社

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『「しゃべる獣たち/立ち止まる水の流れ/歩く石ころども/歌う砂/…/そいつらが立ちふさがる/パラダイスへの道に」―事故死と断定された青年の書き残した詩。偶然それを目にしたグラント警部は、静養中にもかかわらず、ひとり捜査を始める。次第に浮かび上がってくる大いなる陰謀。最後に取ったグラント警部の選択とは…。英国ミステリ界の至宝、ジョセフィン・テイの遺作、遂に登場。 』

時の娘」のジョセフィン・テイである。
美の秘密」は訳がまずかった。
懲りたはずなのだが、英「タイムズ」紙が選んだ最も偉大なミステリ作家ベスト50にも46位で入っているし、訳されたばかり。
これは行けそう。

のっけから神経症のグラント警部で気が滅入るが、スコットランドの自然と新しい謎が彼を立ち直らせる。
ジョセフィン・テイはスコットランドの出身である。
本書をスコットランドの歴史や文化を全く知らない人が読んでも、分かりにくいのではないかという気がするが、逆にスコットランドに興味を持つ一助となるかもしれない。

ミステリーとしては大したことがないのだけれど、スコットランドの風物、人間性をよく描いているという点で秀逸。
1953年刊ということを忘れてはなるまい。

時の娘」、読み直そうかな。

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