![]() | ジークフリートの剣 |
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講談社 |
シリーズ4作目で、しり上がりに良くなってきていたので期待して読んだのだが。
オペラ『ニーベルングの指輪』の解釈とミステリ部分の乖離、主役たるべき芸術探偵・瞬一郎を差し置いてメインを張る世界的テノールという触れ込みの藤枝和行に全く感情移入できない点、婚約者の遺骨を持ち歩く気持ちの悪さ、すべてが予言者(恐山のいたこ?)の言った通り…等など(細かい点を上げればきりがないが)残念な内容だった。
ご本人、これが賞を取れなかったことが理解できないらしいが、これでミステリー関連の賞が取れたらその方がおかしいと思ってもらえないと今後の発展は望めまい。
もしこのオペラの解釈が本人のものであるならば、そちらで論をはればよろしかろう。