BOOK、CDなど

1 BOOK、CD、DVD、LP、コンサート、音楽鑑賞サークル、筋トレ等のメモ
2 失念防止のためのメモ

2018/03/16 カスリーン・フェリアー(Kathleen Ferrier) カスリーン・フェリア ーの芸術 ザ・アート・オブ・カスリーン・フェリアー LPを聴く

2018年03月16日 | メモ

2018/03/16 カスリーン・フェリアー(Kathleen Ferrier) カスリーン・フェリア ーの芸術 ザ・アート・オブ・カスリーン・フェリアー LPを聴く

カスリーン・フェリアー(Kathleen Ferrier) カスリーン・フェリア ーの芸術 ザ・アート・オブ・カスリーン・フェリアー 解説書あり 9LP 価格不明 

2017/09/01-02試聴~1、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14面・試聴
2018/03/15試聴~5、6、7、8面・試聴
2018/03/16試聴~9、10、11、12、13、14面・試聴

9面01-06 ブラームス6曲
10面01-03 ブラームス3曲
11面01-10 シューマン 歌曲集「女と愛の障害」作品42 10曲
12面01-07 シューベルト 4曲 マーラー3曲
13面01-05 マーラー 交響曲「大地の歌」第1楽章~第5楽章
14面01 マーラー 交響曲「大地の歌」第5楽章

キャスリーン・フェリア(Kathleen Ferrier, 1912年4月22日 - 1953年10月8日)は、 イギリスのランカシャー州プレストン生まれのコントラルト歌手。1953年10月8日、乳癌のため、ロンドン大学病院(University College Hospital)で41年の短い生涯を閉じた。


net news 【森友文書】「途上国ならいざ知らず」「政治的責任明らかに」自民・派閥会合で批判相次ぐ (産経新聞2018/03/15)~

2018年03月16日 | ネット・ニュースなど

net news 【森友文書】「途上国ならいざ知らず」「政治的責任明らかに」自民・派閥会合で批判相次ぐ (産経新聞2018/03/15)~年金運用は、株式。政権交代で株価低迷するなら、現状の安倍政権でいい。

 

【森友文書】「途上国ならいざ知らず」「政治的責任明らかに」自民・派閥会合で批判相次ぐ

 自民党の各派閥会合で15日、学校法人「森友学園」への国有地売却に絡む財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題をめぐり、麻生太郎副総理兼財務相の政治責任や真相究明を求める声が相次いだ。

 岸田文雄政調会長は「開発途上国ならいざ知らず、先進国であり法治国家であるわが国において、こうした問題が発生することを重く受け止めなければいけない。誠に遺憾」と批判した。

 麻生派会長代行の山東昭子元参院副議長は、国有地売却に携わっていた財務省近畿財務局の男性職員が自殺したことに触れ「本当につらい、残念なこと。第二の犠牲者が出ないことを望む」と述べた。

 石破茂元幹事長は「真実は一つしかない。与党としても明らかにしなければ」とし、真相究明にあたるべきだとの考えを示した。石原伸晃前経済再生担当相も「真相を明らかにすることが国会、自民党に求められている」と訴えた。額賀福志郎元財務相は「麻生氏が責任を持って全容を解明することが大事だ」と述べた。

 一方、二階派の伊吹文明元衆院議長は「安倍晋三首相と麻生氏は道義的な責任が問われる」と政治の責任に言及した。谷垣グループの逢沢一郎代表世話人は「政治家がいずれ政治的責任を明らかにすべきだ」と語った。


net news 手取り月収20万円の社員を雇うための会社の負担額は (all about 2018/03/09)~社会保険料の会社負担分が大きい。独立は、熟慮しないとならない。

2018年03月16日 | ネット・ニュースなど

net news 手取り月収20万円の社員を雇うための会社の負担額は (all about 2018/03/09)~社会保険料の会社負担分が大きい。独立は、熟慮しないとならない

手取り月収20万円の社員を雇うための会社の負担額は

給与明細の額面20万円の社員の手取りは約16万7000円

給与明細の額面20万円の給与と言えば、だいたい20歳から24歳までの会社員の月給になります(厚生労働省 平成28年賃金構造基本統計調査より)。ただ月収20万円の実感があるのは入社して最初の4月のお給料だけというのが実情でしょう。5月分給与から住民税や健康保険料、厚生年金保険料が差し引かれるからです(健保や厚年は入社後最初の給与で引かれるところもあります)。

 

独身で誰も扶養していない新入社員の給与明細20万円から差し引かれる金額を確認してみましょう。まず、健康保険料(介護保険料無、40歳未満、協会けんぽ平成30年度保険料額表より)は約9900円、厚生年金保険料は約1万8300円、雇用保険料は約600円、所得税(国税庁 平成30年給与所得の源泉徴収税額表より)は約3800円です。手取りは約16万7000円です。

 

額面給与は25万円で、結局手取りは20万円

25歳から29歳の年齢階級になると月収も約23万から26万(厚生労働省 平成28年賃金構造基本統計調査より)に上がります。例えば27歳で月収25万円にアップしたとして、月収から差し引かれる金額を確認してみましょう。独身で扶養家族はいないものと仮定します。

 

健康保険料(介護保険料無、40歳未満、協会けんぽ平成30年度保険料額表より)は約1万3000円、厚生年金保険料は約2万3800円、雇用保険料が約750円、所得税(国税庁 平成30年給与所得の源泉徴収税額表より)は約5300円、住民税約1万円(前年所得があるため新入社員と異なる)です。手取りは約19万7900円と、20万円に近づきます。

 

労使折半で会社も負担している!社会保険料と事務作業の負担

「こんなにお給料から引かれているなんて会社員は損だ。やめてフリーになるか」等と考える方、ちょっと待ってください。社会保険料は、労使折半という形で会社員だけでなく雇っている会社も50%ずつ負担しているのです。

 

月収25万円のときに差し引かれた健康保険料約1万3000円、厚生年金保険料約2万3800円、雇用保険料は倍の1500円、他に労働災害保険料は750円(実際には年度初め1年分1活払い)、合計約3万9000円が月収25万円の他に会社が負担する額となるのです。

会社は社員から所得税や住民税も給与から差し引き預かっています。給与から預かっている税金を国や自治体(社員が住んでいるところへ各々)に、預かっている健康保険料・厚生年金保険料と会社負担分は健保組合や年金機構等に支払わなくてはなりません。労災保険料(給与から引いてなくて全額会社負担)・雇用保険料(給与から預かりと会社負担分)も労働基準局(国)に支払う必要があり、その事務処理を行う社員(または外部委託)も必要になるのです。

 

会社員は、フリーランスよりも会社にお金を負担してもらっている!

フリーランスになることを考えるなら、会社が負担しているお金を自分が負担する必要があることも念頭に置いておきましょう。
 
 
私は、技術系短大を卒業して、トヨタのディーラーに整備工として勤務した。
4年勤務後、転職を決意して、地方公務員になった。
整備工場の同僚も25歳前後に達するとほとんど転職する。
1 25歳前後にセールスマンへの人事異動があること
2 整備工の給与は安いこと
この事由による

転職先は
1 公務員2
2 当時の国鉄1
3 ディーラー以外の一般整備工場の整備工に1
4 整備工場自営、4名集まって会社設立4
5 単純な配達業自営1
6 別内容のサラリーマン2
などいろいろ、自営業は、失敗している。
見通しが甘くて、経営が失敗。
独立は、熟慮して実行しないと成功しない。

net news 金持ちになりたいなら、お父さんの「こづかい」は減らすな! (AERA 2018/0315)~私はリタイアしたけど、賛成。

2018年03月16日 | ネット・ニュースなど

net news 金持ちになりたいなら、お父さんの「こづかい」は減らすな! (AERA 2018/0315)~私はリタイアしたけど、賛成。

金持ちになりたいなら、お父さんの「こづかい」は減らすな!

 景気回復をなかなか実感できないなかで、お父さんのこづかいを減らしてさらなる緊縮財政を進めている家庭も多いようです。しかし、日本最大級のマネースクールであるファイナンシャルアカデミーの代表・泉正人さんは、「それでは反対に貧乏になる」と主張します。先頃『お父さんの「こづかい」は減らすな!』(朝日新聞出版)を出版した泉さんに、こづかいを減らしてはいけない理由を解説してもらいました。

*  *  *

 新生銀行の「2016年サラリーマンのお小遣い調査」によれば、2007年に平均月額4万9736円だったお父さんのこづかいは、2016年には3万7873円となり、9年間で1万円以上ダウンしています。これを「家計が厳しいからしょうがない」と考えてよいものでしょうか? 私はそうは思えません。なぜなら、こづかいを減らすことで、5年後の収入が減ってしまうからです。

 子どもの教育を例に考えてみます。例えば、あなたに小学生の子どもがいるとしたら、どのような教育を受けさせるでしょうか。

 健康増進を図るために野球や水泳のようなスポーツを習わせるかもしれません。感性を豊かにするためにピアノや絵画の教室に通わせたりすることもあるでしょう。塾や英語教室、プログラミング教室に通わせることも一般的になりつつあります。習い事だけで1カ月に10万円近くの費用をかけている家庭もあるようです。

 もちろん習い事だけではなく、小・中・高・大学と学校に通わせて子どもに教育を施します。どんな学校に行くかによって教育費は変わってきますが、例えば小学校から大学まで私立の学校に通った場合、教育費の総額は2000万円を超えると言われます。

 なぜこれほどまでに教育費をかけるのか。それはもちろん子どもの将来のためですが、もっと具体的にいえば、リターンを期待しているからです。たくさんの教育費をかければその分だけ、子どもが良い会社に入ったり専門家になったりして、たくさんお金を稼げる職業に就く可能性が高まる、と考えているのです。つまり教育費は、子どもの将来のリターンに対する投資です。

 ではお父さんに戻って考えてみましょう。良い仕事をしてたくさんお金を稼ぎたいという目的は、お父さんも一緒です。しかし、お父さんに対して将来のリターンにつながる投資を行っているでしょうか。おそらく、ほとんど何も投資していないという家庭も多いのではないでしょうか。

 それはサラリーマンのこづかいの額を見ても明らかです。先ほどの「サラリーマンのお小遣い調査」によると、お父さんのこづかいの平均は月4万円弱。これに対して支出は、ランチ代、コーヒー代、月に2、3回の飲み代だけで、少なく見積もっても月3万5,000円ほどになります。

 月4万円のこづかいでは、やり繰りがかなり難しいはず。こづかいを月4万円しかもらっていないお父さんは、自分の知識やスキルを高めるためのインプット、つまり自己投資にはお金を回せないでしょう。

 インプットがないと、よいアウトプット(つまり質の高い仕事)を生み出せないのは当然です。そして、質の高い仕事ができない人の給料は、今の時代、上がることはありません。

 お父さんが65歳で定年を迎えるまで会社に在籍する期間は、あとどれくらいでしょうか。30歳の人なら35年、40歳の人なら25年、50歳の人でも15年もあります。さらに年金の受給額は減り続け、年金収入だけでは老後の生活が成り立たない時代が訪れています。70歳になっても80歳になっても働き続けることが普通になってくるはずです。

 AI(人工知能)が仕事を奪うとも言われていますね。AIに仕事を奪われないためには、人間にしかできない仕事に特化して、スキルを絶えず磨き続けていくことが必要なのです。

 

 このような社会変動が起こっている今、「家計が厳しいからしょうがない」とお父さんのこづかいを減らすという判断は、家族全員の未来のためにはなりません。

 お父さんは一家の大黒柱です。会社でいえば一番の稼ぎ頭の部署です。家庭を一つの会社として考えると、稼ぎ頭の部署には、会社の資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を集中させて伸ばすという判断になるはずです。

 資源を投下された部署(お父さん)が正しい判断を行えれば、より活躍して成果を出し、たくさんの売上(お給料)を会社(家庭)にもたらしてくれるという好循環が起こります。しかし資源を投下しなければ、そのような循環は起こりません。

 お父さんにとって毎月自由に使えるお金がなければ、本を読むことも、研修やセミナーに参加することも、資格試験を受けるための参考書を買うこともできません。インプットができない環境にいるのに、収入を高めていくことは非常に難しいでしょう。

 そのようにして考えれば、お父さんのこづかいを減らすことが、家庭にとっていかに愚策なのかがよくわかるはずです。家計をよくしたいなら、お父さんのこづかいは減らすのではなく、増やすという判断が正しいのです。(取材・構成/平行男)

 


net news 原発避難訴訟:家族離別「時間取り戻せない」京都地裁判決 (毎日新聞オンライン2018/03/16)~その時代、その場所に生まれた不運。カルマ。

2018年03月16日 | ネット・ニュースなど

net news 原発避難訴訟:家族離別「時間取り戻せない」京都地裁判決 (毎日新聞オンライン2018/03/16)~その時代、その場所に生まれた不運。カルマ。

原発避難訴訟:家族離別「時間取り戻せない」京都地裁判決

 東京電力福島第1原発事故の避難者集団訴訟で、京都地裁は15日、国と東電の責任を認めて賠償を命じた。原告の事故当時の居住地は、福島県内の「自主的避難区域」(福島市など)が141人、茨城や千葉など同区域外が31人と自主避難者がほとんど。判決は子供の有無など独自基準を示し、原告の8割超の149人の避難を相当として賠償金の大幅上積み(最大457万円)を認めた。同種訴訟に影響を与えそうだ。

 「離ればなれになった時間は取り戻せない」。福島市の吉野裕之さん(52)は判決後の記者会見で言った。事故後、妻(51)と一人娘の長女(10)を京都市山科区に避難させた。別居生活は7年に及ぶ。

 福島第1原発までは自宅から約65キロ。事故当時、娘は3歳だった。小石や枝を集めながらの散歩が大好きで、公園も裸足で走り回っていた。低線量被ばくが心配で妻子を避難させることを決めたが、自身は仕事のため福島市に残った。現在は福島市内のNPO法人に勤め、通学路や公園を中心に放射線測定をしている。娘と会えるのは月1回程度。「もう一度赤ちゃんに戻ってくれない?」。つい、そんな言葉が口をつく。

 一家は賠償を認められたが、40歳を過ぎて授かった愛娘と別れた月日を考えると少なすぎると感じる。「東電や国の責任をもっと明確にすべきだ。ここからが踏ん張りどころ」と先を見据えた。

 今回の判決は、国の「中間指針」で賠償の対象外だった福島県外の避難者にも扉を開いた。原発から約70キロ離れた茨城県北茨城市から京都市伏見区に母子避難した川崎安弥子さん(50)も、賠償が認められた一人だ。

 健康被害への不安から2012年1月、夫を残して子供3人と京都に移った。ただ、明るかった長男はふさぎ込み、その後1人で茨城に戻った。自分の決断が正しかったのかずっと揺れていたという。「避難を認める判決を書いてもらえたよと、あの時の自分に言ってあげたい」と声を詰まらせた。【野口由紀、宮川佐知子】


net news 慰安婦合意反故「法より正義の国・韓国」 (文春オンライン 2018/03/15)~準高齢者の私としては、韓国はどうでもいいかな。国交断絶してもオッケー。

2018年03月16日 | ネット・ニュースなど

net news 慰安婦合意反故「法より正義の国・韓国」 (文春オンライン 2018/03/15)~準高齢者の私としては、韓国はどうでもいいかな。国交断絶してもオッケー。

 日本国内に“韓国疲れ”が広がっています。「どうして約束を守らず、ゴールポストを勝手に動かすのか」。慰安婦問題には同情的だった人たちさえ、さすがに呆れています。

 文在寅(ムンジェイン)政権が日韓慰安婦合意(以下、日韓合意)について、年頭に「新方針」を発表したためです。「両国が公式的に合意をした事実は否定できない」故に破棄や再交渉は否定しながらも、「日本が真実を認め、被害者の女性たちに心を尽くして謝罪し、それを教訓に再発しないよう国際社会と努力するとき、(元慰安婦の)おばあさんも日本を許すことができる。それが完全な解決だ」と、日本側に追加措置を促しました。また、日本が元慰安婦の支援財団に拠出した10億円は使わず、韓国が同額を支出すると述べました。

 

 2015年12月に朴槿恵(パククネ)政権下で結ばれた日韓合意で、韓国政府は「この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認」したはず。ところが文在寅政権に代わった途端、日韓が合意に至る外交過程の検証を行ない、結果として出てきたのが、「新方針」です。

 しかし、合意は合意。それを政権が代わるごとにひっくり返されては、外交が成り立たない。そう考えるのが国際的常識です。しかし、今回見せつけられたように韓国には、その常識が通じないことがある。それはなぜか。そして、そんな隣国と日本はどう付き合っていけばいいのか。

―――

 木村幹氏(51)は、神戸大学大学院国際協力研究科の教授。比較政治学と朝鮮半島地域研究を専門とし、『日韓歴史認識問題とは何か』などの著書がある。

 日韓関係の内情に通じ、慰安婦合意の交渉過程では、朴槿恵大統領のブレーンから相談を受けた。現在の文在寅政権に近い人物の間にも知己が多い。

―――

 

法よりも正義を優先する韓国

 

 韓国が日韓合意を反故にしようとした最大の理由は、韓国人の民主主義に対する考え方に見いだすことができるかもしれません。端的に言えば、それはかなり直接民主主義に寄っています。国民が到達した「正しい」意見に従い、反映するのが政治の役割だという考え方です。

 朴槿恵大統領の弾劾が典型です。大規模なろうそくデモをテレビが報じるときの決まり文句に「これは国民の命令だ」というものがありました。国民が望み、命じているのだから、当然弾劾されるべき。結論が先にあって、民衆の「正しい」望みは実現しなければならず、実現のために知恵を出すのが、法律家であり裁判所だという理解。正義は法より上にあるものだから、国民が何が正義かについての合意に達すれば、それに合わせて法の方を変えなければならない、と考える。国際的な合意についても同様です。それが韓国の民主主義です。ある意味、極端な理想主義を奉じている人々と言っても良いでしょう。

 だから世論が正義を見つけたら、それに従うのは当然だと考えられ、反論するのは難しい。それは行き過ぎれば、危ない側面も持っています。しかし、その考え方が、朴正熙(パクチョンヒ)、全斗煥(チョンドファン)と続く軍の力を背景とした抑圧的な政権に対して、粘り強く民主化を求める原動力となったことも事実です。民主化を求める勢力は、「悪い軍事政権が国民に押しつけた憲法や法律だから、それらは『正しい』憲法や法律ではない。だから我が手で『正しい』憲法や法律を作り直さなければならない」と国民に呼びかけ、民主化を実現しました。そのため韓国の人々はこの考え方の「正しさ」に自信を持ち、それに従って、民主化以後の社会を築いてきました。

 つまり、韓国は日本に対してだけゴールポストを動かしているわけではなく、国内政治でも常に動かし続けています。動かしているというより、常に「正しい」サッカー場の在り方を模索し、「正しい」サッカー場を普請しているような感じです。

 日本は、まったく逆の傾向を持っています。たとえ正義にもとる悪法だとわかっていても、法律を変えるまでは、それに従うべきだと考える傾向がある。正義のためであっても、法を破って直線的に、それを実現するのは間違っていると考える。日本は憲法でさえ、一度も自分で改正したことがありません。

 かように同じ民主主義について、日本と韓国では考えが違う。だから話が噛み合わない。

 しかし、ここで注意すべきは、このような韓国の民主主義についての考え方は、必ずしも孤立したものではない、ということです。イギリスのEU離脱、アメリカのトランプ大統領など、グローバル化に伴い、かつて国政を牽引してきた統治エリートに対する信頼が揺らぎ、それへの反発から国民の声を直接体現するような政治が世界中で求められるようになってきました。民主主義の「ポピュリズム」化です。ある意味では、韓国はこれらの国々がポピュリズムに突入する以前から、ポピュリズムをやっている。1980年代の民主化、1997年のIMFショックなどの経験によって、既成統治エリートの国政への影響力が、繰り返し排除されてきたからです。

 

合意は日本に「有利」だった

 

 とは言え、それは韓国の「ポピュリズム」を前にして、日本が匙(さじ)を投げていい、ということではありません。冒頭で述べたように文在寅政権は、1月に「新方針」を発表したものの、日韓合意の再交渉は求めていません。つまり、その意味では日韓合意はちゃんと生きています。しかも、この合意は日本にとっては明らかに「有利」な内容でした。

 ここで日韓合意の主な5つのポイントを振り返っておきましょう。

(1)旧日本軍の関与と日本政府の責任を認める。

(2)安倍首相が元慰安婦におわびと反省を表明する。

(3)日本は韓国が元慰安婦の支援を目的として設立する財団に10億円を拠出し、協力して事業を行う。

(4)この合意をもって、問題を最終的かつ不可逆的に解決する。

(5)韓国は在韓日本大使館前の少女像の撤去に向けて努力する。

 なぜ、これらの内容が日本にとって「有利」なのか。

 その最大の理由は、韓国政府や挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)を中心とする慰安婦支援団体が20年来、要求してきた日本政府による法的賠償を、韓国側が放棄したことです。1995年のアジア女性基金が頓挫してしまったのは、韓国側が日本政府による法的賠償でなければ、受け取らないという方針を固持したためでした。

 それに対して、日本政府は一貫して1965年の日韓基本条約及びその付属協定によって「補償問題は完全かつ最終的に解決した」という立場でした。だから、法的賠償は受け容れられない、と主張してきた。

 日韓合意は、この積年の最大の対立点を日本が韓国を譲歩させることで乗り越えました。こうして法的賠償ではなく、(3)のような解決法が採られることになりました。法的賠償ではないかたちで、日本政府が拠出したお金を元慰安婦に渡す(3)の方法は、実は95年のアジア女性基金とほとんど変わりませんし、10億円という規模もほぼ同じです。

 日本は(1)を1993年の河野談話で認めていますし、(2)は92年の宮沢首相以降、幾人もの首相がおわびと反省を述べてきました。

 つまり、日韓合意によって、日本が韓国に対して新たに譲歩しなければならないことは、ほとんどありませんでした。しかも、(4)にあるように、この合意をもって「最終的かつ不可逆的に」この問題を解決できることになり、(5)も韓国に認めさせた。これが日本にとって「有利」でないはずがない。

 しかし、韓国側から見れば、これは外交的「敗北」です。しかも、韓国の朴槿恵政権は保守政権だったため、進歩派に近い挺対協や元慰安婦と何の相談もしないまま、この合意をまとめました。当然、国民は強い不満を持ちました。

 なぜ韓国はそのような譲歩をしてまで日韓合意を飲んだのか。その最大の理由は、アメリカの圧力があったからです。2013年に政権がスタートした当初、朴槿恵大統領は「慰安婦問題で実効性のある解決案が出ない限り、日本と首脳会談はしない」という強硬姿勢でした。

 一方の安倍首相は2013年12月に靖国神社を参拝して、アメリカ世論から厳しく批判されました。2014年4月、日本に次いで韓国を訪問したオバマ大統領は、朴槿恵大統領と会談後の共同会見で慰安婦問題について「恐るべき人権侵害の行為だ。安倍首相や日本国民も、そのことをわかっているはずだ」とかなり踏み込んだ発言もしました。この当時は「韓国優勢」と言われても不思議ではない状況でした。

 2015年4月の日米首脳会談で、安倍首相はオバマ大統領に「河野談話を継承し、見直す考えはない」と明言します。このことの重要性に気づいた人は、あまりいませんでした。河野談話は単なる官房長官のコメントであって、誰に向けた約束でもありません。しかし、現職の首相がアメリカ大統領に向かって「守ります」と言った瞬間、河野談話の順守はアメリカに対する約束になり、国際公約になりました。

 その間に朴槿恵大統領は、中国シフトを進めていきました。当初アメリカは、この動きに表立って注文をつけませんでした。しかし、中国が南シナ海へ積極的に進出し、米中対立が顕在化すると、「韓国はどっちの味方なのか」という批判が噴出した。決定的だったのは、2015年9月に北京で行なわれた「抗日戦争勝利70周年記念」の軍事パレードでした。天安門の楼上に習近平、プーチン、朴槿恵が揃ってパレードを観閲した。このビジュアルのインパクトは強烈でした。アメリカの多くの人々は違和感を持ち、「日米韓の連携を崩しているのは、朴槿恵の側だ。慰安婦問題でも、安倍はちゃんと譲歩しているじゃないか」という風向きになりました。

 そんなアメリカの圧力を受けた韓国政府は、慰安婦問題で結果を出さないといけない状況に追い込まれた。その結果が、2015年12月28日の合意発表になります。

 

交渉過程の検証は大失敗

 

 しかし、朴槿恵大統領が弾劾され、2017年に次期大統領を決める選挙戦が始まると、文在寅を含め主要候補の全ては、日韓合意の見直しを公約に掲げました。先ほども述べたように、この合意への韓国国民の根深い不満があったからです。しかも朴槿恵大統領を弾劾した勢いで「悪い朴槿恵がやったことは全部やり直せ」という「正しい」意見が出来上がっていました。

 この国民の「正しい」声を受けて、文在寅政権は正義の名の下に「日韓合意」という法を変えようとした。しかし、何の理由もなしに破棄はできないので、その理由を見つけ出そうと合意過程の検証を行うことにした。最も望ましいのは、交渉過程における日本側の瑕疵(かし)をあぶり出すことですが、最初からそれは難しいだろうと思われていました。明確にあったのは、韓国内部の手続きに致命的な問題があるのではないか、という期待でした。

 合意の時点で存命の元慰安婦は、47人いました。そのうち34人が、昨年末までに和解・癒やし財団を通して1億ウォン(約1000万円)を受け取っています。その事実は、反朴槿恵である進歩派と元慰安婦支援団体にはショックでした。当事者の元慰安婦たちがお金を受け取ることは、彼女らが日韓合意に必ずしも強く反発している訳ではないことを意味しています。合意への反対運動をしている人々にとっては、梯子を外されたも同然です。

 95年のアジア女性基金のときには、61人の元慰安婦が日本からの「償い金」を受け取りました。しかし、この元慰安婦の行為は韓国世論からの激しいバッシングを浴びました。支援団体は、お金を受け取った元慰安婦の名前を公表した上、直接電話をかけて「民間基金のカネを受け取ることは、売春婦だったことを自ら認める行為だ」とも非難した。

 しかし、今回の日韓合意では、韓国の外交部や日本が拠出したお金を元慰安婦に渡す役割を担う和解・癒し財団の努力もあり、34人の元慰安婦がお金を受け取りました。それに対する世論の批判も、ほとんどありませんでした。韓国社会はいつの間にか変わってしまっていた。

 そこで支援団体が考えたのは、元慰安婦たちは騙されたに違いないということでした。平均年齢が90歳を超えたおばあさんに細かい法律的な説明をしても、理解してもらえる保証はありません。1億ウォンを持って行って、押し付けたケースがあるだろうと見込みました。

 もし、騙してお金を受け取らせたとなれば、話は違ってきます。そこで調査を始めたのですが、結論から言うと、彼らの望んだ通りにはなりませんでした。和解・癒やし財団は、元慰安婦のおばあさんたちと交渉する様子の記録を撮っていたからです。あとで揚げ足取りをされないように、「この金はこういうお金で、こういう手続きです。あなたは受け取りますか?」というやり取りを証拠に残していたのです。

「正しい」民主主義を追求し、法よりも正義を優先させ、日韓の外交交渉の過程を公表してしまったことは、今回の日韓合意「新方針」発表に関わる大きな失敗だったかもしれません。なぜなら、それにより韓国外交の国際的な信頼性が極端に損なわれてしまったからです。「正しい」ことをしているのだから全部オープンにすればいい、と韓国流に考えたのでしょう。民主主義の理想としては美しいのですが、外交でこれをやると交渉は難しい。「では、軍事機密も全部オープンにするんですか?」ということになりかねない。

 

慰安婦記念日という時限爆弾

 

 では、日本は民主主義や法と正義について正反対の考え方を持つ韓国とどのように付き合っていけばいいのか。

 まず、認識すべきは、文在寅政権にとって、慰安婦問題の優先順位は決して高くないことです。

 1月10日に文在寅大統領が年頭の記者会見をしました。日本では、日韓合意と南北首脳会談についての件だけがニュースになりましたが、実際の演説は冒頭から延々、経済問題が続きました。次に憲法改正の話が出て、そのあとにようやく南北対話。その後、平昌五輪にも触れて、終わり近くになって、ようやく日韓合意の話が入りました。このように日韓外交における慰安婦問題の占めるウェイトは現政権にとって軽い。であれば、向こう側が重視していないこの問題を日本がわざわざ取り上げる必要性は小さい。

 文在寅大統領の慰安婦合意に関わる年頭記者会見を丁寧に意訳すると、「日本が真実を認めて心からの謝罪をしないと、元慰安婦のおばあさんたちは許してくれないので、真の解決にならないと私は思います」という表現です。つまり、思うだけであって要求はしない。奇妙なロジックなのですが、それにより不満を表しつつも、合意は維持するという形を取っている。

 彼らが巧みなのは、ここで「新方針は日韓合意の事実上の破棄だ」という解釈を与党筋に流させていることです。政府が言えないから、与党を使ってイメージを作り、世論を上手く丸め込んだ。ある情報筋によれば、文在寅政権の合意の破棄や再交渉をしないという基本方針は、すでに昨年9月頃には決まっていた。そこから3カ月かけて、このロジックを準備した。公約を実行しなければ野党から責められる。だから早めに「損切り」を行ない、日韓合意の事実上の「棚上げ」をしたのが今回の「新方針」だ、というのが私の理解です。

 繰り返しになりますが、破棄しなかった以上、日韓合意は生きています。しかも、韓国政府は「破棄も再交渉もしません。ただ、慰安婦のおばあさんたちは真の解決を求めています」という一線までしか言えないことを自ら明かすことになりました。

 だから日本は今後もこれまでどおり日韓合意の履行を韓国に粘り強く求めていくことができる。これは議論のスタートラインとして、とても大事です。

 しかし、同時に留意しなければいけないのは、日韓合意には「日韓両政府が協力し、全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やしのための事業を行うこととする」という一文があることです。韓国から「新方針」というボールを投げられて、日本がそれに一切協力しなければ、韓国は「合意の精神は失われたので、日本が事実上慰安婦合意を破棄した」というロジックで迫ってくる可能性もあります。

 もうひとつ時限爆弾があります。韓国政府は8月14日を「慰安婦の日」と決めました。まだ具体的には何も決まっていないと思いますが、今年の8月14日には、その第1回の式典が開かれるでしょう。そこには日本政府なり日本大使館も招待を受けるはずです。そこに誰が出て行って何をするのかが、次の焦点になります。

 在外日本公館の目の前にある少女像についてはどうすればいいのか。それを撤去しないのは、約束違反だと言う人がいますが、日韓合意を虚心坦懐に読めば、撤去はやはり「努力目標」でしかない。だから韓国にその「努力」を繰り返し求めるしかありません。

 ただそれもあくまでソウルや釜山の在外公館の前に立てられている銅像についてのみの話です。韓国以外に設置される少女像に関しては、放っておくしかないでしょう。アメリカの街に少女像が建つと、日本の総領事館から抗議に行きますが、これは実際問題として、わざわざその存在を大々的に宣伝している結果になっている。騒がなければ小さな像が建っただけなので、地元でさえ大きな話題にならないのに、日本政府や日本人が大挙して抗議に行くことでニュースになってしまう。お世辞にも上手い方法とは言えません。

 そもそも第2次世界大戦に関わる過去は日本にとって、美しい過去にはなりえません。たとえば「南京で何があったのか。正確な犠牲者数は何人だったか」を一生懸命議論しても、そもそも戦争を始めたのは日本である以上、日本のイメージが良くなる可能性など始めからない。

 文在寅政権ほど日韓関係に関して何のアプローチもしてこない政権はかつてありませんでした。ある意味では歴代政権で日本を最も軽視している政権だと言ってよい。朴槿恵より前の大統領は、政権出発当初は「日韓関係の改善を」と主張して、いろいろな案を出しました。朴槿恵はその代わりに「慰安婦問題の解決を」と言いましたが、これだって形は違うけど日本への関心の表れ。でも、文在寅は何も具体的な事は言わないし、まだ来日さえしていない。昨年10月に着任した新しい駐日大使の李洙勲(イスフン)は、日本とは縁の薄い人物で、政権内に強い影響力を持っている訳でもない。これらのことは彼らが「日韓関係はこのまま膠着(こうちゃく)状態で構わない」と思っている証拠だと思います。朴槿恵は「中国のほうが日本より重要だ」と言っていたのですが、現在の韓国では、そもそも日中を比較する、などという発想自体が存在しない。米中2カ国が圧倒的に重要で、北朝鮮問題で存在感を発揮するロシアがその次。日本はそこからずっと後ろです。

 安倍首相が平昌五輪の開会式に出席し、首脳会談で日韓合意の履行を求めることになりました。やらないよりはましだと思いますが、それで事態が変わるとは思えません。なぜなら、そもそも今の韓国政府には、日韓関係を改善する積極的な意思がないからです。私はよく「熟年離婚」にたとえるのですが、日韓関係は双方がお互いを必要としていた時代が終わり、気が付けば協力する理由さえ見つけられなくなっている。

 その韓国が日本に対して最も恐れているのは、日韓合意へと韓国を追い詰めた日本のアメリカに対する影響力です。現在、文在寅大統領とトランプ大統領はそれほど仲がいいようには見えませんが、安倍首相はトランプ大統領と良い関係を構築しているように見えます。韓国は日本そのものは怖くなくても、日本がアメリカを動かして、米韓関係が悪化すれば大変です。

 だからこそ日本にとって大切なことは、アメリカ及び国際社会を引きつけることです。2015年には安倍首相がオバマ政権との関係を改善したことが、結果的に朴槿恵大統領を追い込みました。韓国が見ているのは、日本の後ろにいるアメリカなのです。しかし、アメリカも今や自国ファーストなので、ことによると、日本を離れて、韓国に接近することもありえます。日韓合意を生きたものにするには、アメリカと国際社会を味方にしておく不断の外交努力が、これからも必要なのです。

出典:「文藝春秋」2018年3月号


net news 日本人の平均寿命が過去最高…男80.98年、女87.14年(レスポンス2017/08/18)~

2018年03月16日 | ネット・ニュースなど
net news 日本人の平均寿命が過去最高…男80.98年、女87.14年(レスポンス2017/08/18)~

2017年8月18日 - 日本人の平均寿命は男性が80.98年、女性が87.14年と男女とも過去最高を更新した ことが、厚生労働省の平成28年簡易生命表より明らかになった。


男性が80.98年、女性が87.14年か。
夫(80歳)が死亡した後、妻は7年は生きる。

妻に退職金700万円、或いは1400万円を譲渡してないとならないね。
妻が極貧で生きることは、望まない。
生きるには、金銭が必要。

あくまで平均だろうけれど、母は93歳まで生きたから、予測不能。
人生そのものが予測不能……。

私は、認知症になったら、国家が安楽死を容認する方策希望だね。
私は、寝たきりになったら、国家が安楽死を容認する方策希望だね。

net news「日本の借金1000兆円」はやっぱりウソでした~それどころか…財政再建は実質完了してしまう! (現代ビジネス・髙橋 洋一・経済学者・嘉悦大学教授2017/09/13)

2018年03月16日 | ネット・ニュースなど

net news「日本の借金1000兆円」はやっぱりウソでした~それどころか…財政再建は実質完了してしまう! (現代ビジネス・髙橋 洋一・経済学者・嘉悦大学教授2017/09/13)~言い訳、日本は破綻するから、反日のユネスコには支出しないと…
 
◆鳥越俊太郎氏もダマされていた
先週26日(土曜日)、大阪朝日放送の番組「正義のミカタ」に出た。大阪のニュース情報番組だが、東京とは違って、自由な面白さがある。そこで、「日本経済の諸悪の根源はZ」というコーナーをやった。Zとは財務省である。
その中で筆者が強調したのは「借金1000兆円のウソ」である。借金が1000兆円もあるので、増税しないと財政破綻になるという、ほとんどのマスコミが信じている財務省の言い分が正しくないと指摘したのだ。
借金1000兆円、国民一人当たりに直すと800万円になる。みなさん、こんな借金を自分の子や孫に背負わせていいのか。借金を返すためには増税が必要だ。……こんなセリフは誰でも聞いたことがあるだろう。財務省が1980年代の頃から、繰り返してきたものだ。
テレビ番組は時間も少ないので、簡単に話した。「借金1000兆円というが、政府内にある資産を考慮すれば500兆円。政府の関係会社も考慮して連結してみると200兆円になる。これは先進国と比較してもたいした数字ではない」
これに対して、番組内で、ゲストの鳥越俊太郎さんから、「資産といっても処分できないものばかりでしょう」と反論があった。それに対して、多くの資産は金融資産なので換金できる、といった。
筆者がこう言うのを財務省も知っているので、財務省は多くのテレビ関係者に対して、「資産は売れないものばかり」というレクをしている。鳥越さんも直接レクされたかがどうかは定かでないが、財務省の反論を言ってきたのには笑ってしまった。
番組が昼にかかり15分くらいの休憩があった。そのとき、鳥越さんから、「金融資産とは何ですか」と筆者に聞いてきた。「政策投資銀行(旧日本開発銀行)やUR都市機構(旧住都公団)などの特殊法人、独立行政法人に対する貸付金、出資金です」と答えた。それに対して「それらを回収したらどうなるの」とさらに聞かれたので、「民営化か廃止すれば回収ということになるが、それらへの天下りができなくなる」と答えた。
このやりとりを聞いていた他の出演者は、CM中のほうがためになる話が多いといっていた。実際に、番組中で言うつもりだったが、時間の都合でカットせざるを得なくなった部分だ。
借金1000兆円。これは二つの観点から間違っている。

◆バランスシートの左側を見てみれば…
第一に、バランスシートの右側の負債しか言っていない。今から20年近く前に、財政投融資のALM(資産負債管理)を行うために、国のバランスシートを作る必要があった。当時、主計局から余計なことをするなと言われながらも、私は財政投融資が抱えていた巨額の金利リスクを解消するために、国のバランスシートを初めて作った。
財政が危ういという、当時の大蔵省の主張はウソだったことはすぐにわかった。ただし、現役の大蔵官僚であったので、対外的に言うことはなかった。
筆者の作った国のバランスシートは、大蔵省だからか「お蔵入り」になったが、世界の趨勢から、その5年くらい後から試案として、10年くらい後から正式版として、財務省も公表せざるを得なくなった。今年3月に、2013年度版国の財務書類が公表されている(http://www.mof.go.jp/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2013/national/hy2013_gassan.pdf)。
その2013年度末の国のバランスシートを見ると、資産は総計653兆円。そのうち、現預金19兆円、有価証券129兆円、貸付金138兆円、出資66兆円、計352兆円が比較的換金可能な金融資産である。そのほかに、有形固定資産178兆円、運用寄託金105兆円、その他18兆円。
負債は1143兆円。その内訳は、公債856兆円、政府短期証券102兆円、借入金28兆円、これらがいわゆる国の借金で計976兆円。運用寄託金の見合い負債である公的年金預り金112兆円、その他45兆円。ネット国債(負債の総額から資産を引いた額。つまり、1143兆円-653兆円)は490兆円を占める。
先進国と比較して、日本政府のバランスシートの特徴を言えば、政府資産が巨額なことだ。政府資産額としては世界一である。政府資産の中身についても、比較的換金可能な金融資産の割合がきわめて大きいのが特徴的だ。
なお、貸付金や出資金の明細は、国の財務書類に詳しく記されているが、そこが各省の天下り先になっている。実は、財務省所管の貸付先は他省庁に比べて突出して多い。このため、財務省は各省庁の所管法人にも天下れるので、天下りの範囲は他省庁より広い。要するに、「カネを付けるから天下りもよろしく」ということだ。

◆財政再建は、実は完了している?

第二の問題点は、政府内の子会社を連結していないことだ。筆者がバランスシートを作成した当時から、単体ベースと連結ベースのものを作っていた。現在も、2013年度版連結財務書類として公表されている(http://www.mof.go.jp/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2013/national/hy2013_renketsu.pdf)。

それを見ると、ネット国債は451兆円となっている。単体ベースの490兆円よりは少なくなっている。

ただし、この連結ベースには大きな欠陥がある。日銀が含まれていないのだ。日銀への出資比率は5割を超え、様々な監督権限もあるので、まぎれもなく、日銀は政府の子会社である。

経済学でも、日銀と政府は「広い意味の政府」とまとめて一体のものとして分析している。これを統合政府というが、会計的な観点から言えば、日銀を連結対象としない理由はない。筆者は、日銀を連結対象から除いた理由は知らないが、連結対象として含めた場合のバランスシート作ることはできる。

2013年度末の日銀のバランスシートを見ると、資産は総計241兆円、そのうち国債が198兆円である。負債も241兆円で、そのうち発行銀行券87兆円、当座預金129兆円である。

 

そこで、日銀も含めた連結ベースでは、ネット国債は253兆円である(2014.3.31末)。

直近ではどうなるだろうか。直近の日銀の営業毎旬報告(https://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2015/ac151220.htm/)を見ると、資産として国債328兆円、負債として日銀券96兆円、当座預金248兆円となっている。

直近の政府のバランスシートがわからないので、正確にはいえないが、あえて概数でいえば、日銀も含めた連結ベースのネット国債は150~200兆円程度であろう。そのまま行くと、近い将来には、ネット国債はゼロに近くなるだろう。それに加えて、市中の国債は少なく、資産の裏付けのあるものばかりになるので、ある意味で財政再建が完了したともいえるのだ。

ここで、「日銀券や当座預金も債務だ」という反論が出てくる。これはもちろん債務であるが、国債と比べてほぼ無利子である。しかも償還期限もない。この点は国債と違って、広い意味の政府の負担を考える際に重要である。

◆滑稽すぎる 「日本の財政は破綻する」論

このようにバランスシートで見ると、日銀の量的緩和の意味がはっきりする。

政府と日銀の連結バランスシートを見ると、資産側は変化なし、負債側は国債減、日銀券(当座預金を含む)増となる。つまり、量的緩和は、政府と日銀を統合政府で見たとき、負債構成の変化であり、有利子の国債から無利子の日銀券への転換ということだ。

このため、毎年転換分の利子相当の差益が発生する(これをシニョレッジ〔通貨発行益〕という。毎年の差益を現在価値で合算すると量的緩和額になる)。

また、政府からの日銀への利払いはただちに納付金となるので、政府にとって日銀保有分の国債は債務でないのも同然になる。これで、連結ベースの国債額は減少するわけだ。

量的緩和が、政府と日銀の連結バランスシートにおける負債構成の変化で、シニョレッジを稼げるメリットがある。と同時にデメリットもある。それはシニョレッジを大きくすればするほど、インフレになるということだ。だから、デフレの時にはシニョレッジを増やせるが、インフレの時には限界がある。

その限界を決めるのがインフレ目標である。インフレ目標の範囲内であればデメリットはないが、超えるとデメリットになる。

幸いなことに、今のところ、デメリットはなく、実質的な国債が減少している状態だ。

こう考えてみると、財務省が借金1000兆円と言い、「だから消費増税が必要」と国民に迫るのは、前提が間違っているので暴力的な脅しでしかない。実質的に借金は150~200兆円程度、GDP比で30~40%程度だろう。

ちなみに、アメリカ、イギリスで、中央銀行と連結したネット国債をGDP比でみよう。アメリカで80%、65%、イギリスは80%、60%程度である。これを見ると、日本の財政問題が大変ですぐにでも破綻するという意見の滑稽さがわかるだろう。

以上は、バランスシートというストックから見た財政状況であるが、フローから見ても、日本の財政状況はそれほど心配することはないというデータもある。

本コラムの読者であれば、筆者が名目経済成長でプライマリー収支を改善でき、名目経済成長を高めるのはそれほど難しくない、財政再建には増税ではなく経済成長が必要と書いてきたことを覚えているだろう。

 

その実践として、小泉・第一安倍政権で、増税はしなかったが、プライマリー収支がほぼゼロとなって財政再建できた。これは、増税を主張する財務省にとって触れられたくない事実である。実際、マスコミは財務省の言いなりなので、この事実を指摘する人はまずいない。

さらに、来2016年度の国債発行計画を見ると、新規に市中に出回る国債はほぼなくなることがわかる。これは、財政再建ができた状況とほぼ同じ状況だ。こうした状態で、少しでも国債が市中に出たらどうなるのか。金融機関も一定量の国債投資が必要なので、出回った国債は瞬間蒸発する。つまり、とても国債暴落という状況にならないということだ。

何しろ市中に出回る国債がほとんどないので、「日本の財政が大変なので財政破綻、国債暴落」と言い続けてきた、デタラメな元ディーラー評論家(元というのは使い物にならなかった人たちということ)には厳しい年になるだろう。

◆今の国債市場は「品不足」状態

2016年度の国債発行計画(http://www.mof.go.jp/jgbs/issuance_plan/fy2016/gaiyou151224.pdf)を見ると、総発行額162.2兆円、その内訳は市中消化分152.2兆円、個人向け販売分2兆円、日銀乗換8兆円である。

余談だが、最後の日銀乗換は、多くの識者が禁じ手としている「日銀引受」である。筆者が役人時代、この国債発行計画を担当していたときにもあったし、今でもある。これは、日銀の保有長期国債の償還分40兆円程度(短国を含めれば80兆円程度)まで引受可能であるが、市中枠が減少するため、民間金融機関が国債を欲しいとして、日銀乗換分を少なめにしているはずだ。

要するに、今の国債市場は、国債の品不足なのだ。カレンダーベース市中発行額は147兆円であるが、短国25兆円を除くと、122兆円しかない。ここで、日銀の買いオペは新規80兆円、償還分40兆円なので、合計で120兆円。となると、市中消化分は、最終的にはほぼ日銀が買い尽くすことになる。

民間金融機関は、国債投資から貸付に向かわざるを得ない。これは日本経済にとっては望ましいことだ。と同時に、市中には実質的に国債が出回らないので、これは財政再建ができたのと同じ効果になる。日銀が国債を保有した場合、その利払いは直ちに政府の納付金となって財政負担なしになる。償還も乗換をすればいいので、償還負担もない。それが、政府と日銀を連結してみれば、国債はないに等しいというわけだ。

こういう状態で国債金利はどうなるだろうか。市中に出回れば瞬間蒸発状態で、国債暴落なんてあり得ない。なにしろ必ず日銀が買うのだから。

こうした見方から見れば、2016年度予算(http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2016/seifuan28/01.pdf)の国債費23.6兆円の計上には笑えてしまう。23.6兆円は、債務償還費13.7兆円、利払費9.9兆円に分けられる。

諸外国では減債基金は存在しない。借金するのに、その償還のために基金を設けてさらに借金するのは不合理だからだ。なので、先進国では債務償還費は計上しない。この分は、国債発行額を膨らせるだけで無意味となり、償還分は借換債を発行すればいいからだ。

利払費9.9兆円で、その積算金利は1.6%という。市中分がほぼなく国債は品不足なのに、そんなに高い金利になるはずない。実は、この高い積算金利は、予算の空積(架空計上)であり、年度の後半になると、そんなに金利が高くならないので、不用が出る。それを補正予算の財源にするのだ。

 

マスコミはいつまで財務省のポチでいるのか

このような空積は過去から行われていたが、その分、国債発行額を膨らませるので、財政危機を煽りたい財務省にとって好都合なのだ。債務償還費と利払費の空積で、国債発行額は15兆円程度過大になっている。

こうしたからくりは、予算資料をもらって、それを記事にするので手一杯のマスコミには決してわからないだろうから、今コラムで書いておく。

 

いずれにしても、政府と日銀を連結したバランスシートというストック面、来年度の国債発行計画から見たフロー面で、ともに日本の財政は、財務省やそのポチになっているマスコミ・学者が言うほどには悪くないことがわかるだろう。

にもかかわらず、日本の財政は大変だ、財政再建が急務、それには増税というワンパターンの報道ばかりである。軽減税率のアメをもらったからといって、財務省のポチになるのはもうやめにしてほしい。


やっぱり。
マスメディアが破たんと報道⇒破たんしない。
逆に解釈すれば、ほとんど正しい。
マスメディアは、ねつ造報道、やらせ報道、虚偽報道が得意。

ボンクラの私なら、海外資産を日本国内に投資するね。
真に優秀な高校生には、生活費、学費を拠出、返済なしの制度。
教育に投資する。
海外資産が世界一の日本が破たんするわけがない。

国連分担金は、破たんのおそれがあるので支払いを拒否するとか。
言い訳に活用する。
日本は破綻、反日のユネスコには支出しないと、言い訳しようよ…