●第3章 道迷い状態に陥ったら
◆おかしいと思ったらすぐに止まれ。前を見るな。ゆっくり後ろを見ろ
道迷いに陥った登山者は微かな異変を感じている一方で「これは間違っている」というはっきりとした確信も無い状態です。だから、ずるずると前進を続けてしまいます。
登山道を見失ったら前方を探しても意味が無い、と、まずは考えるべきです。なぜなら、登山道から逸脱して迷っている登山者は、登山道をバックにして . . . 本文を読む
「第2章 道迷いを防ぐために」は、今回で終了です。次回からの第3章では道迷いに陥った場合の対処について語っていきたいと思います。たぶん4回ぐらいです。
◆危険な箇所にぶつかったら
何度も「登山道の先を見ましょう!」と書いてきましたが、先を見てしまったために危険な場所へ突っ込んでしまった例を何度か目撃しています。目の前に危険なレベルの急な岩場や斜面があるにも関わらず、その先に登山道がくっきり . . . 本文を読む
◆岩場は遠くから観察&身体を離して登れ
槍ヶ岳山荘で勤務していた当時、槍の穂先の岩場を見ていると時々ルートを外している人を見かけました。夏であれば大勢の人が取り付いているのでルートファインディングなんぞしなくても自動的に山頂へ到着するのですが、人が少ない時だとたまに見かけましたね。北アルプス北部を歩くようになってからも、時々岩場でハマっている人を見かけます。離れた場所から見てると「なにやってんの . . . 本文を読む
登山道の様子を覚えておくことは、道迷い遭難の防止だけではなく緊急時の行動判断にも役立ちます。
◆登山道を記憶しておく
八方尾根から唐松岳に登頂し、そのまま往路を戻るつもりで五竜方面へ縦走してしまう人が何人もいるという話をブログで何度も書いていますが、登山道を多少なりとも覚えていればすぐに間違いだとわかるはずなんです。なぜなら、八方尾根には簡単で短い鎖場が2ヶ所あるのみです。一方、五竜方向へ . . . 本文を読む
初心者の方はとりあえず前回の「4歩進んだら1度は顔を上げて、しっかり前方を見る」「足下から可能な限り遠くまで登山道を目で追う」「登山道を常に観察し、瞬時に識別できるようにしておく」を全力でやってみてください。中でも最初の「4歩~」ですね。これを愚直なまでに実行して欲しいです。口に出しても出さなくてもいいので、「1、2、3、4!」で顔をしっかり上げて、足下からなるべく前方まで見てください。
◆登 . . . 本文を読む