豊後ピートのブログ

元北アルプス南部の小屋番&夏山パト十数シーズン経験。今はただのおっさん

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ガチで考える山岳遭難の防止

正月に小屋開け

2005年10月31日 | 山について、いい加減に語る
1999年から2000年にかけての年末年始に、槍岳山荘を営業した。槍岳山荘には冬期用の避難小屋部分があり、小屋の閉鎖期間中は開放されている。しかしこの時は本館を開けて、登山者を宿泊させようとしたのだ。厳冬の槍岳山荘で数日を暮らすという贅沢を味わえることに魅力を感じ、よろこんで参加させてもらった。 1999年の小屋閉め前にダンボール箱1つ分のラーメンやレトルト食品を荷揚げしてもらい、余った野菜類を . . . 本文を読む

高山病について

2005年10月31日 | 山について、いい加減に語る
槍岳山荘は標高3060mにある。そのため、夏になれば毎日のように頭痛や吐き気など、高山病の症状を訴える登山者が現れる。 夏のシーズン中は慈恵医大の運営による診療所が開設されるので、患者を診療所に放りこめば済むのだが、たまたまドクターや学生がいなかったり、期間外だったりすると、小屋番が対処しなければならない。おかげで私は高山病の診断に関しては「ニセ医者」レベルである。 3000mで高山病発生?= . . . 本文を読む

北鎌尾根のガイド登山

2005年10月31日 | 山について、いい加減に語る
上高地を震源とする地震が続いていたときのことだ。一番大きな揺れがあり、小屋にも被害が発生して慌ただしい一日を過ごしていた。その日の夜7時頃、ひとりの中年女性がやってきた。  「北鎌尾根にガイド登山のパーティがいて、もうしばらくで小屋につくから食事の用意をして欲しい」と、その登山者は言った。「もう夕食の時間は過ぎてますので、牛丼などの簡単なものならいいですよ」と私が言うと、「みんなまともに食事をし . . . 本文を読む
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北鎌尾根に出動!

2005年10月31日 | 山について、いい加減に語る
と言っても、槍岳山荘から槍の穂先に登り、ほんのちょっと北鎌尾根へ降りただけである。貧乏沢から北鎌にあがり縦走してきた単独登山者が、あと30mも登れば頂上、という地点で転落したのである。  彼は夕方暗くなった頃最後の岩場にたどりつき、チムニーと呼ばれる場所をよじ登る際にザックを岩に引っ掛けて落ちた。運がいいことに途中のテラスで止まり転落死を免れたが、そのまま小屋を目の前にしてビバークとなった。  . . . 本文を読む

ライブカメラ

2005年10月31日 | 山について、いい加減に語る
槍岳山荘には、衛星電話を利用したライブカメラがあり、インターネットでいつでも海抜3000mの世界を下界から見ることができた。  毎年春になるとNTTの関係者が入山してきて、カメラを設置する。場所は食堂へ降りる階段の上。ここに小さい窓があり、ここから槍の穂先を見ることが可能なのだ。現在山荘は改築しているので、場所は移っていると思う。 2~3日かけてスタッフが設置するのだが、このメンバーの中に有名 . . . 本文を読む

小屋番に聞け!

2005年10月31日 | 山について、いい加減に語る
一般の人々は、大変な誤解をしている。 山の雑誌で「山小屋に連絡をとって情報を収集しよう!」なんてことを書いているが、それを真に受ける登山者が非常に多い。山小屋で長年働いていようが、わからないものはわからないのだ。  「8月10日にそちらのほうへ行こうと思っているんですけどお、天気はどうなりますか~? 天気が悪いなら次の日にしようと思っているんですけどお~」と、一ヶ月先の天気をピンポイントで聞い . . . 本文を読む

海の日

2005年10月31日 | 山について、いい加減に語る
誰が制定したのか知らないが、山小屋の衆にとって7月20日の「海の日」は大変な日である。制定に関わったヤツを見つけたら、殴りかかりたいぐらいだ。 この日、山小屋は恐ろしいほどの混雑になる。梅雨あけで晴天が続く時期であり、祝日が制定されたことにより山に登山者が集中するようになった。「海の日じゃなくて山の日だ」とは、山小屋関係者がため息まじりに漏らす言葉だ。喜んでいるのは、お金が儲かる経営者だけである . . . 本文を読む

お仕事ツール その4 NKF

2005年10月31日 | LINUX・PC
NKFとは、Windows・Mac・Linuxでそれぞれ異なる文字コードと改行方式を変換するツールです。これがないと私のLinuxマシンからクライアントのマックに適すとファイルを送っても、文字化けで読めなくなります。 出版社・編集プロダクションのほとんどはマッキントッシュを使っています。だからライターやカメラマンもMacを使う人が多いのですが、私は最初Windowsを使っていました。編集プロダク . . . 本文を読む

転落、そして滑落

2005年10月30日 | 山について、いい加減に語る
2018年注記:以下の記事はだいぶ古い話になりました。転落滑落事故については最近まとめたものがありますので、こちらも是非参照してみてください 転落事故を防ぐためには/豊後ピートのブログ 大キレットや不帰キレット、槍の穂先など、北アルプスに難所はたくさんあるけれど、こういう場所でのレスキューは、それほど多くはない。普通の登山者なら、このような難所はコワイから慎重になって通過する。鎖場やハシゴか . . . 本文を読む

アイゼン

2005年10月30日 | 山について、いい加減に語る
上高地から横尾を通って槍ヶ岳に登るルートは、「槍沢コース」と呼ばれている。沢筋を詰めて行くので、6月いっぱいは残雪がある。 この時期、お客さんからの問い合わせは、もっぱら雪に関することである。そのほとんどは雪山をまともに歩いたことのない登山者からであり、多少なりとも雪山をかじった人は、電話をしてこない。だから珍妙なやり取りが雲表の世界と下界との間で繰り広げられる。 「雪は多いですか」というの . . . 本文を読む