豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

富士山:県道になっている登山道を「道路じゃないよー」扱いにして、入山規制ができるようにしてしまうという話が出てきました

2023年12月21日 | 入山料・入山規制
実現可能性がどのあたりまであるのかわかりませんが、ここ最近、富士山の登山道を道路扱いしないことで道路法をクリアするという話が各マスコミから報道されています。

富士山の弾丸登山防止、登山口ゲートで夜間閉鎖や1日4000人に制限…山梨県が骨子案
読売新聞  2023/12/20 20:30

引用
骨子案では、県道となっている登山道のうち、5合目のロータリーから「泉ヶ滝」までの区間約600メートルを道路法の対象から除外し、ゲートを設置する。山小屋宿泊者の通行は認める。
引用おわり

県道のままだと道路法の対象になり、そう簡単に登山者に対して「通るな!」とかやることができません。そこで登山道の一部だけ県道扱いを止めてしまうことで、そこを県道ではなく「ただの県有地」にしてしまい、山梨県があれやったりこれやったりする自由を確保するというわけです。

これ、入山料の強制徴収の時にも検討された話なのですが、その時はいろいろ問題があって無理という感じでした。

参考
富士山の入山料を強制的に徴収できない理由を行政の資料から考える/豊後ピートのブログ



国から財政支援が受けられないなど、いろいろあるのですが、今回は登山道のごく一部だけ県道扱いを止めることでなんとかクリアできそうな感じです。

荒技ですなあ

これがうまく行くのであれば、入山料の強制徴収も可能になりますね。

ただ、富士山は山梨だけのものではありません。静岡にも登山道があるわけです。静岡の場合は8合目まで国有林ですから、山梨側のようにできるのか、ちょっとわかりません。山梨は強制的に入山料取られるけど静岡は無料で自由となったら、登山者がそっちへ大移動となるかもしれません。となると、入山規制の意味が無くなります。


この話も続けてウォッチしていきたいと思います。

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