ネットの百科事典・ウィキペディアによると
「ノアの方舟(Noah's Ark)」とは、旧約聖書の
『創世記』に登場する、大洪水にまつわる
ノアの方舟物語の事と記している
要約すると「地上に悪人が増えた。これではイカンと
全能の神が洪水を起こし、悪人を全て殺そうと決めた
で…“正しい信仰の人ノア(当時500~600歳)”に告げ
彼に大きな箱舟の建造を命じた
ノアの作った箱舟は三階建てで、内部に多くの小部屋が
設けられ、そこに全ての動物の選ばれたつがいを乗せた
(全種類・全動物ではなく、代表のツガイのみなのだ
因みに、人間はノアとその家族8人のみだった)
やがて、神が企んだ大洪水が起こった
洪水は40日40夜続き、地上に生きていた生命の
全てを滅ぼしつくした。旧約聖書に寄ると
溺れ死んだ全ての人は“悪人”なのだという
その後、箱舟は高山の上に留まった…
やがて水が引き…ノアは家族や動物たちと共に箱舟を出た
そして、今の世の繁栄は築かれた…のである
と…旧約聖書には記されているのだ
洪水を起こした神は、その後に反省したのか
「生物を絶滅させてしまうような大洪水は
決して起こさない」と契約したと最後にあるが
それでは、今回の東北の大津波は契約違反ではないのか
2万1千人の被害は、“絶滅”ではないと言い逃れるのか
それに、善人であるはずのノアの子孫の人間たちは
次々と悪事を働き、テロや大量殺人たる戦争を何度も
起こしている
悪人を全て絶滅させたはずではないのか…?
なんとも、発想が幼稚きわまるが
まあ、今回はそのことに対してツッコミを入れる意図ではない
この「ノアの箱舟」思想に関してのことである
「ノアの箱舟」伝説を強烈に信じている人たちの
多くが、キリスト教原理主義思想団体に属している
彼らは、この世界が神によって7日間で作られ
従って、恐竜時代と人類史はダブっており
人類の祖先はアダムとイブだと、本気で信じている
さて、人間は、基本思想こそが全てだ
その基本が、行動の機軸となり羅針盤となる
某共産国の思想に縛られた人は、日本人拉致は
全くの正当な行為と信じ、国家権力の存続のためには
国鉄事故で死んだ人間もドサクサに埋めても良いと信じ
出世だけが全てと思っている人にとっては
国民の基本的幸福・人権よりも自分の出世・地位が全てなのだ
最も、その基本さえない人間は、時々の風に流され
浮き草のように、思想の根を張ることもないのは哀しいが
さてさて、キリスト教原理主義者にとって
異教徒は悪で生きる価値の無い家畜以下の存在で
従って、殺戮しても全く問題の無い行為と信じ
むしろ、殺害することが善なることと思っているようだ
ノルウェーの平和な都市オスロで連続テロ事件が起こった
事件を起こしたアンネシュ・ブレイビック容疑者(32)も
彼が宣言するように、キリスト教原理主義者だった
彼は「選ばれし者だけが生きる(ノアの箱舟)」思想で
“彼が選んだ人間たち”を笑みさえ浮かべ殺害した
自分の行為を「欧州をイスラム化から救うため」と正当化し
罪悪感のカケラも見せていない
荒唐無稽の思想を信じ、それによる行動を疑っていない
彼には、そして何ナニ原理主義の人間たちには
「全ての人が漏れなく」「誰にも使命がある」
という発想が無いようだ
結局は、“選ばれたもの”だけが箱舟に乗り
乗れなかった者は“悪人”と決め付け
それはユダヤであり、イスラムであり、仏教徒なのだ
そういう異教徒は「死んでしまえ」否、むしろ
「殺してしまえ」という思想なのだ
これでは、歴史的大虐殺者のヒットラーと変わらないではないか
今回の、オスロ大量殺人事件は「ノアの箱舟」を信じる
キリスト教原理主義の間違った思想が起因している
ブレイビック容疑者がこの世から消えても
邪教思想が残る限り、再び悲劇は起こるだろう
そのことを、キリスト教徒はどう思っているのだろうか
それでも、まだ、「ノアの箱舟」を了とするのだろうか