「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

誰が世界を作ったか

2013年10月08日 09時43分07秒 | Weblog
 
夕刻、湾岸線から首都高に入り、大都会の町並みを横目に
車を走らせる。西に大きく傾いた太陽が、ビル群の間で巨
大なオレンジ色に輝いている
やがて燃えるオレンジ色はビルの谷間に沈み、まだら模様の
茜の空に深い藍色が染み広がっていく。…と、ビル群の窓々に
人工的な明かりが灯り始め、都会は、胸を切なくさせる
夜の顔に姿を変えていく
近未来を描いたSF映画『ブレードランナー』を彷彿とさせる
光景。僕は何より、この光景が好きだ

この大都会の風景を見ていると、あることに気づく
ビル群が立ち並ぶ、この近代的な都市を造ったのは
人智を超えた存在、例えばゼウスなどの手ではなく
ましてや宇宙人や超常現象などではなく、実に実に
“人間”なのだ、ということに…

“人間”が、石を運びセメントを捏ね、鉄筋を組み立て
一歩、一歩、創り上げてきたのだ

偉大なのは、作り物の偶像やおとぎ話のような軽薄な
空想ではなく、“人間”なのだ

その“人間”を最大に尊ぶ教えや思想こそが、絶対に
正しいのだ


夕暮れの大都市・東京を見ながら、そんなことを
思ったのだった
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白日夢?

2013年10月07日 09時39分52秒 | Weblog

それは、二週間ほど前。千葉で仕事を終え
車で帰宅途中のこと。時間は昼過ぎ頃だ

駒方橋を渡ったあたりで赤信号で停車した
僕の前にも後ろにも多くの車が停車している

と…横断歩道でもないのに、右手の歩道から
車道を横切ろうとする30代後半の男が見えた

まあ、この手の“道交法無視”人間は多い
特にオバチャン族が顕著だが、人生を舐めて
いるバカ高校生や、あわよくば事故に遭って
疲れた生活に変化を求めたいと無意識に思って
いるオッサン族にも時折見受けられる

だが、その日に見た“道交法無視”人間は
センスの良いこざっぱりとした身なりで
芸術家然とした青年なのだ。知的な雰囲気
さえ感じられ、大きな車道を横断歩道でも
無いのに渡ってくる無頼漢には思えない

僕がその青年を注視していると、彼は車の列を
かい潜り、どういう訳か僕の車の前に来て立ち
止まった。そして、僕の方を見るでもなく、俯き
加減に何かブツブツと独り言を言ったかと思うと
小さく頷いて、そこに横たわったのだ

「!?」

青年の姿は、ボンネットの陰になって見えない
全く予想外の行動に僕はビックリし、同じく赤
信号で停車中の両サイドの運転手の顔を見た
二人とも、寝ている青年を驚いた風で覗き込み
そして互いに顔を見渡した
僕の前に停車している車の運転手の驚いた目も
バックミラー越しに垣間見える

どうしたものか、目まぐるしく考えていると
前に停車していた車が、ブォーッと激しく
エンジンを噴かした

と…僕の車の前で横たわっていた青年が、ハッと
気づいたように体を起こし、何事も無かったかの
ようにスタスタと車道を渡りきり、歩道の雑踏に
消えてしまったのだ

立ち上がった瞬間、僕を一瞥して、ニヤリと冷たい
笑いなど見せていれば、性質の悪い悪戯か、はたまた
僕の白日夢と思えただろうが、彼は本当に何事も
無かったかのように立ち去ったのだ

車両を隣り合わせた運転手同士で「?」を交し合った
間もなく信号が変わり、僕らは車を発車させたのだが
運転をしながら、先ほどの“出来事”を何度も反すう
した。一体、なんだったのだろうか…と

事実は小説より奇なりというが、正にその言葉が
ピッタリ当て嵌まる出来事だった

彼は、車に轢かれることを望んだ自殺志願者だった
のだろうか。それとも、実力以上の原稿を書くこと
を期待され、その重圧に耐えかねて現実逃避の夢の
真っ最中だったのだろうか
もし、彼がこのブログを読むことがあったのなら
その真相を聞かせてほしいものだ

いずれにしても、いつかこの体験を作品に登場させ
ようと考えている。(アップと同時に著作権発生)

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