少し前までは、「核兵器のない世界」は
地に足の着いていない理想主義者の幻だと
訳知り顔の学者や評論家が鼻で笑ったものだ
「核兵器は必要悪」と公言し、「核兵器は絶対悪
即時廃絶」と訴える人々を、「現実を知らない
無知蒙昧の輩」と断じていたのだ
だが最近、世界の最大量の核兵器保持国の
米国のオバマ政権が、“東西冷戦期から欧州
に配備する戦術核兵器の完全な撤去について
NATO加盟国と協議中”との報道が流れた
また、米国とロシアは、戦略核について
配備数を1550発以下とする新戦略兵器
削減条約を、今年発効し現実のものとしている
「“核兵器のない世界”は夢ではない。必ず
実現してみせる」と、声を枯らして叫び続けた
青年たちの思いが、現実になりつつあるのだ
そして今、アメリカでは、NYの青年たちを中心に
「非暴力」「非武器(銃)」運動が繰り広げられている
広大な全米からみれば、その運動は微々たるものだが
いつか、きっと、それは実を結ぶだろう
「核兵器廃絶」に声を枯らした青年たちと
NYの青年たちのモットーは共に
「時代を動かすのは青年の熱と力」だ
少し前に、テレビ番組で「時代を動かすのは青年の
熱と力、なんて言っている奴がいるが、笑っちゃうね」
とほざいた評論家がいた。彼は明らかに我々を揶揄したのだ
だが、彼のような人間が百万人いても時代を変える
ことなど決してできないだろう。それが判らないでいる
大事な言葉を、鼻で笑ったエセ知識人や
「核兵器廃絶」を叫び続けた青年たちを嗤った
学者らは、いつか青年たちの前に跪き
深々と懺悔する日が来るに違いない