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先日のサンケイ新聞に、オリンパスの損失隠し問題で不正を
指摘して解任されたマイケル・ウッドフォード元社長の逸話
が載っていた
今から25年前、記者はブラジル・サンパウロで、オリンパス
と代理店契約を結んでいた英国会社の社長から、若きウッド
フォード氏を紹介された。その英国社長はウッドフォード氏
を評して「ナンバーワンに必要な『正義を貫く信念』を持って
いる男」。そして「将来は社長になる男」と断言したという
その言葉通り、さして高い学歴を持っていなかったウッドフ
ォード氏だが、出世街道を登りつめて世界的企業の社長にな
った。勿論、彼には企業人としての人並み以上の能力と努力
従業員を率いる人間的魅力など、トップになるだけの素養が
あった。一面だけ見れば、それが彼をのし上げた理由と言え
なくもない。だが、先の英国社長は「彼が社長になったのは
『正義を貫く信念』を持っていたから」と言うだろう
欧米人にとってそれほど、『正義』を貫くというのは、特に
リーダーにとって重要な事なのだ
日本においてはどうか。多くの大企業で『正義を貫く信念』は
トップの条件として実は全く入っていない。むしろ「正義?青
臭い」と一蹴される傾向にある。日本は、正義が尊ばれない社
会なのだ。だから、悪事が横行している。偽装食品会社やオリ
ンパスの旧経営陣ではないが、バレなければ何をやっても良い
というコソ泥の発想が社会全体にはびこっている。日本は、中
国のパクリ商法を非難できない
また、「あなたが不幸なのは、先祖供養しないから」と、祈祷
代という金銭を要求する霊感商法と同じやり口の企業も多い
「無料」を謳いゲームをさせ、途中で巧妙に課金を仕組む携帯
ゲーム会社などは、その亜流かもしれない。それら企業が巨万
の富を得ても、誰も声を発しないのは、社会が不正や不純を容
認し慣れてしまい、結局、善悪に鈍感になってしまったからで
はないか。至言すれば、自らが濁ってしまったから「正義」を
言えなくなったのではないか
『正義を貫く』ことは、濁りに慣れる自分との戦いなのだ。そ
れは社会の濁りとの戦いでもある。『正義』を青臭いと笑う汚
れた大人とは、言論で戦わなければならない。不正には声を上
げなければいけない。そう、もし会社で社長や上司の不正を見
つけたら、映画「クリムゾン・タイド」で、副官のデンゼル・ワシントンが
艦長のジーン・ハックマンに言った言葉を思い出そう
「艦長、あなたは間違っている!」
ただ…その声を発したことで、企業から排除され路頭に迷う覚悟
をしてから行動するように
オリンパスのウットフォード氏、巨人の清武氏、ミートホープの
赤羽氏、そして某大企業の仕事を打ち切られた僕のように…
ん? 声を発しても、自分に良い結果にはならないから止める?
選択はご自由に
ただ僕は、また同じようなことが起こっても、同じ行動をすると
思う。何故なら、それが正しいと信じているから