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『ファイナルファンタジーXI マニアックス ハンターズ・バイブル Ver.20060221』

2006年04月03日 16時37分08秒 | FF11
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アトルガン発売直前に発売された攻略本。バージョンアップでいろいろ変わりそうではあるが、それはネットゲームの宿命。版型は電撃のワールドガイドなどと同じ大判サイズ。368ページでかなり分厚い。内容的に、電撃の『ファイナルファンタジーXI 電撃の旅団編 -ヴァナ・ディール公式ワールドガイド- Vol.3 世界編』(以下『世界編』)に近いものとなっている。比較に関しては後述。

☆第1章 狩り場100選(24P)
6人PTでのレベル上げ用の狩り場を100ヶ所紹介している。推奨レベル、オススメ度、ターゲットモンスターと獲得経験値などのほか、地図上でキャンプ地点を明記してある。定番の狩り場はもちろん、穴場も多い(もちろんアクセスなどに難があるから穴場なわけだが)。それでも狩り場ガイドとしては優秀と言えるだろう。
また最終ページに経験値の算出法が記載されている。「Vana'diel Monsters」さんで見ることもできるが、手元にあると便利かも。

☆第2章 モンスター種族図鑑(16P)
写真付きで各種族の説明。弱点や知覚、ペットの可否などとともに、特殊技が掲載されている。個別の解説の記述は『世界編』と比べてかなり少ないが、特殊技などは分かりやすい作りとなっている。特に空蝉に対する影響の記載はありがたいところ。また、アル・タユの種族(ルミニアン類)も掲載されている。
最終ページにはモンスター相関図も記載。

☆第3章 モンスター生息図(148P)
帯に「実地調査時間10000時間」とあるが、その労力をつぎ込んで作られたのがこの生息図。この本の中でも最も多くのページが割かれている。
各エリア毎の出現モンスターが書かれているのだが、それとは別にそのエリアの各地域ごとのモンスターとその数が書かれているのが特徴。例えば、西ロンフォールでは、北サンドリア出口の北側の小エリアに、Tunnel Wormが5匹、Wild Rabbitが10匹生息している。こうした小エリアが西ロンフォールだけで22あり、それぞれの小エリアでのこうしたモンスターの種類と数が表示されている。非常に詳細なデータであることに間違いないが、果たして役に立つかというとなかなか微妙なところだ。もちろんレベル上げで対象となるモンスターのポップ数が分かるといった利点はあるが、頻繁に利用したくなる情報ではないだけに、労力に見合うだけの価値があるかどうか。むしろ地図上にNMのポップ地点(すべてのNMではない)が表示されているのは役に立つだろう。
なお、プロミヴォンは掲載されているが、アル・タユやデュナミスは掲載されていない。

☆第4章 レベル順モンスターリスト(16P)
通常のモンスターがレベル順に記載されている。通常のレベル上げはもちろん、フェロー育成や獣使いでのレベル上げに重宝しそう。

☆第5章 必携データ(72P)
ジョブデータは、各種族Lv75ステータス(サポートジョブボーナス)、ジョブ別スキル適性とスキルキャップ表、各ジョブのジョブアビリティ(一部のものは詳細な解説つき)が掲載されている。トレハンの検証データなどもある。
ウェポンスキルと連携では、WS一覧(ジョブごとの習得レベルなどと共にネット上でお馴染みの連携属性も表示されている)は当然として、WSの効果を高めるブーストの方法などが書かれている。「Studio Gobli」さんや検証スレなどで既に知る人は知っている情報だが、検証データとして一部のWSのステータスの影響が書かれていたりとこれまでの攻略本には書かれていない情報と言えるだろう。
魔法はジョブ別に掲載され、詠唱時間やリキャスト時間、入手方法も書かれている。
武器・防具データは2月21日追加分までの全てのデータ(たぶん)をレベル逆順に掲載。ただし、潜在発動条件や入手方法などは書かれていない。
食事は食事効果を掲載。表示も見やすく、かなり役に立つだろう。
テキストコマンドとマクロは、攻略本の定番。
メリットポイントも、基本的な情報が掲載されているが、それとは別にメリポPTでの命中キャップについての記載が2ページにわたって書かれていて前衛ジョブ必読の内容と言える。

☆第6章 装備品ソートリスト(38P)
各種ステータスブースト用のリスト。膨大な装備品の中から、ブーストしたいステータスの装備を探すときには参考になるだろう。

☆第7章 エリアマップ(49P)
エリア内及びエリア間のつながりに重点を置いたマップ。各マップが小さいため見やすいとは言いがたい。ルモリア地方は掲載されていない。

*『世界編』との比較
文章の量が圧倒的に少ない。『世界編』は読み物としてもすぐれているし、初心者から上級者まで誰にでも薦められる出来だった。この『ハンターズ・バイブル』はマニアックと謳うように、万人向けではない。ただ他にはないエリアガイドであることは間違いなく、どこにどんなモンスターが何匹いるかという必要かどうか分からない情報にあふれている。
NMマップとしては、地図上に位置が表示されている(一部を除く)分、『世界編』より見やすいが、トリガーは書かれておらず、得られるアイテムも1種類しか記載されていないなど問題点も多い。
その他、エリアガイドとしては、トレジャーの出現位置、採掘などの位置や入手できるアイテムなど『世界編』に書かれていることが書かれておらず、この本はあくまでも「狩り」のためのものと位置付けられていることが分かる。

ファミ通からは以前、『FINALFANTASY XI ジラートの幻影 公式ガイド for EXPERT ヴァナ・ディール研究白書 Ver.031111』という攻略本が出ている。当時の検証スレ等での評判が悪くて購入を見送ったが、各種の検証がきちんとなされていればヴァナのスタンダードとなり得ただろう。『ハンターズ・バイブル』でも検証データ的な部分に興味深いものがあった。もちろん既にネットで知られている情報も多いが、ネット上の情報は分断化していたり、分かりにくいものも少なくない。

発売から間もなく4年が経ち、熱という点では既に冷めつつあると言えるFFXIだが、今でも数多くのプレイヤーがヴァナに降り立っている。既に蓄積されたこのゲームの情報量はあまりにも膨大で、その詳細を完全にまとめた攻略本という形式はもやは不可能となりつつある。情報を単に整理するだけならネットでも手軽にチェックできるが、そこからもう一歩踏み込んだものを期待したい。その意味でこの本はかなり意欲的な試みだったと思う。でも、更に進んで、全モンスタードロップアイテム確率の検証データあたり付けて欲しいところだった(無茶を言う)。