環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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混迷する日本⑦ 「日本はもはや経済一流」とは呼べない、太田弘子・経済財政担当相

2008-01-21 16:56:06 | 政治/行政/地方分権
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一昨日のブログで、福田首相の施政方針演説をとりあげました。昨日は福田首相の昨年10月1日の所信表明演説と今年1月18日に行われた施政方針演説を比較して、私の関心事である環境・エネルギー分野で、わずか4か月足らずの間に大きな変化があったことを指摘しました。所信表明演説と施政方針演説の位置づけについては、次の図をご覧ください。


首相が行うのが施政方針演説、続いて財務相が行うのが財務演説、外相が行うのが外交演説、経済財政担当相が行うのが経済演説、そして、これらを合わせて「政府4演説」というのだそうです。1月18日に召集された第169回通常国会では政府4演説が行われましたが、同日の朝日新聞には首相の施政方針演説(全文)と財政相の財務演説(要旨)、外相の外交演説(要旨)が掲載されておりました。掲載されていた財務演説(要旨)と外交演説(要旨)は次の通りです。

経済財政担当相による経済演説は掲載されておりませんでしたが、1月19日の朝日新聞が次のような興味深い記事を掲げています。


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この記事に対する私の感想は、何をいまさらという感じがします。今回の財政演説では、財務相は「主要先進国の中で最悪の水準となっている」と語っていますが、8年前の2000年の経済白書は「現下の最大の課題は巨額に達した財政赤字で、持続可能とは言えない」と述べ、政府として財政が破たん状態に近いことを初めて公式に認めたと報じられていたからです。

この経済白書は堺屋太一さんが経済企画庁長官だった時の経済白書ですから、そのあとを引き継いだ竹中平蔵・前経済財政担当相の任期中に事態が徐々に悪化していたことはまちがいありません。今回の財務演説では「11年度における国・地方の基礎的財政収支の黒字化」について述べられていますが、この件も実現が危ぶまれています

最近の日本は、経済も、政治も、社会も、そして環境も、「偽」という文字がちらつくような印象をぬぐい切れません。


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