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昨日のブログで、2007年12月31日現在で、京都議定書の目標値をクリアーし、経済的パフォーマンスも良好な先進工業国としてスウェーデンをあげました。
スウェーデンにできて日本にできない問題に直面すると、「スウェーデンは人口900万人だが、日本は1億2000万人、それに経済規模も違うし……」というステレオタイプの反応を示す識者が、日本にはかなりいます。
しかし私は、世界に共通する環境問題、エネルギー問題、そのほかの経済・社会問題に対して、スウェーデンがほかの先進工業国とは一味違う先進性のある取り組みを展開するのは、人口の大小や経済規模の違いというよりむしろ、 「国民の意識」と 「民主主義の成熟度」 の問題だと思います。
環境問題への対応で世界の最先端を行くスウェーデンの環境戦略を特徴づけるのは、その前提として「環境問題の明確な社会的位置づけ」ができていること、
そして、 「明確な政治のリーダーシップ」です。
まず政治家が自然科学の知見に基づいて「ビジョン」を掲げ、ビジョンを実現するために「整合性がある包括的で柔軟な法律あるいはガイドライン」と「政策」を国会で審議し、可決あるいは承認を得たうえで、政策目標達成の手段として法律を活用していること、さらに政策目標達成の進捗状況を国会でフォローしながら、たえず見直しが行なわれている点にあります。
スウェーデンの民主主義の話になると、いつも思い出すスウェーデンの識者からの発言を3点あげておきます。
①故パルメ首相の言葉
「問題への対応」について
現実は社民党の最大の敵である。社民党は社会の問題点を絶えず先取りしながら、現実を改良し、現在の福祉国家を築きあげた。
②故パルメ首相の言葉
「科学者の役割と政治家の役割」について
科学者の役割は、事態があまり深刻にならないうちに事実を指摘することにある。科学者は、政治家にわかりやすい形で問題を提起してほしい。政治家の役割は、科学的な判断に基づいて政策を実行することにある。その最も具体的な表現は、政府の予算だ。政策の意図が政府の予算に反映されることが必要だ。
③T.R.ャールホルム・ストックホルム大学物理学教授
「スウェーデンの国会決議」について
スウェーデンのエネルギー政策の将来を理解するカギは政策の中にあるのではなく、政治の中にある。我々にとって民主主義は、どんなエネルギー政策よりも重要である。2010年までにすべての原子炉を廃棄するという「国会決議」がある限り、われわれは法にしたがい、あたかも最後の原子炉を2009年12月31日までに廃棄するよう計画を立てることになる。
しかし、このようなことは起こらないであろう。代替供給策がないというエネルギー技術の現状を考え合せると、私の結論は、原子力は廃棄されないであろうということだ。
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しかし私は、世界に共通する環境問題、エネルギー問題、そのほかの経済・社会問題に対して、スウェーデンがほかの先進工業国とは一味違う先進性のある取り組みを展開するのは、人口の大小や経済規模の違いというよりむしろ、 「国民の意識」と 「民主主義の成熟度」 の問題だと思います。
環境問題への対応で世界の最先端を行くスウェーデンの環境戦略を特徴づけるのは、その前提として「環境問題の明確な社会的位置づけ」ができていること、
そして、 「明確な政治のリーダーシップ」です。
まず政治家が自然科学の知見に基づいて「ビジョン」を掲げ、ビジョンを実現するために「整合性がある包括的で柔軟な法律あるいはガイドライン」と「政策」を国会で審議し、可決あるいは承認を得たうえで、政策目標達成の手段として法律を活用していること、さらに政策目標達成の進捗状況を国会でフォローしながら、たえず見直しが行なわれている点にあります。
スウェーデンの民主主義の話になると、いつも思い出すスウェーデンの識者からの発言を3点あげておきます。
①故パルメ首相の言葉
「問題への対応」について
現実は社民党の最大の敵である。社民党は社会の問題点を絶えず先取りしながら、現実を改良し、現在の福祉国家を築きあげた。
②故パルメ首相の言葉
「科学者の役割と政治家の役割」について
科学者の役割は、事態があまり深刻にならないうちに事実を指摘することにある。科学者は、政治家にわかりやすい形で問題を提起してほしい。政治家の役割は、科学的な判断に基づいて政策を実行することにある。その最も具体的な表現は、政府の予算だ。政策の意図が政府の予算に反映されることが必要だ。
③T.R.ャールホルム・ストックホルム大学物理学教授
「スウェーデンの国会決議」について
スウェーデンのエネルギー政策の将来を理解するカギは政策の中にあるのではなく、政治の中にある。我々にとって民主主義は、どんなエネルギー政策よりも重要である。2010年までにすべての原子炉を廃棄するという「国会決議」がある限り、われわれは法にしたがい、あたかも最後の原子炉を2009年12月31日までに廃棄するよう計画を立てることになる。
しかし、このようなことは起こらないであろう。代替供給策がないというエネルギー技術の現状を考え合せると、私の結論は、原子力は廃棄されないであろうということだ。
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