銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

ロード オブ・ザ リング/王の帰還

2007-05-31 01:21:01 | ら行
今宵は2003年制作の「ロード オブ・ザ リング/王の帰還
(COLLECTOR'S EDITION)」!
初回限定アウターケース付きデジパック仕様。
ファンタジー・ノベルの原点であり、いろいろなRPGの元ともなった「指輪物語」を映画化した本シリーズも遂に完結の第3部。

滅びの山を目指すフロドとサムの道案内をするゴラムは、二人の仲を裂き、指輪を手にしようと目論んでいた。その策略でフロドは徐々にサムに対し疑心暗鬼になっていく。一方、人間の国では、今まさに闇の勢力との全面戦争の火蓋が切って落とされようとしていた。しかし、多勢に無勢、果たして冥王サウロンの軍を打ち負かすことができるのか、そして援軍は・・・という設定。

本作品を映像化できたのも格段の映画技術の進歩のお陰であり、技術が素晴らしいから3部作合わせて9時間もの超大作であっても、見飽きたりせず、最後まで楽しめたのだろ。また3部作同時撮影の利点で、成長し過ぎて役者が変わるといったこともなく、違和感無しで13ヶ月の旅を共にした気分になれ、大変面白かった。
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ロード オブ・ザ リング/二つの塔

2007-05-30 01:12:46 | ら行
今宵は2002年制作の「ロード オブ・ザ リング/二つの塔
(COLLECTOR'S EDITION)」!
初回限定アウターケース付きデジパック仕様。
全世界の命運を左右する指輪をめぐる、冒険ファンタジー第2部。前作同様ニュージーランドで撮影されたもので、スケールの雄大さが伝わってくる。

指輪を滅びの山の火口に投げ込み破壊する宿命を背負い旅を続けるフロド達であったが、メリーとピピンはオークにさらわれ、アラルゴン(ヴィゴ・モーテンセン)、レゴラス(オーランド・ブルーム)、ギムリ(ジョン・リス・デイヴィス)達は、サルマンの攻撃を受けている人間の国ローハンを目指し、フロドとサム(ショーン・アスティン)は滅びの山へと、旅の仲間は三手に分かれてしまう。そして、フロド達の後を怪しげな人影が付け回す…という設定。

物語も中盤に差し掛かり、三者三様の展開が同時進行で行われ、ますます入り込んでしまう。しかし、フロドみたいなのが主人公でいいんかい、と思わずには居られなくなってしまうところが、また作り手の意図なんだろうなw 本シリーズでのO・ブルームのエルフ役は、その美しさが際立っていて、男でも惚れちゃう・・・かも(爆
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ロード オブ・ザ リング 

2007-05-29 01:08:27 | ら行
今宵は2001年制作の「ロード オブ・ザ リング (COLLECTOR'S EDITION)」!
初回限定アウターケース付きデジパック仕様。
世界を支配する力を秘めた指輪をめぐる冒険を描いた壮大なファンタジー。原作はJ・R・R・トールキンの同名小説(3部作)で、映画も3部作で同時撮影という離れ業で作成された第1部。

時は有史以前の中つ国第3紀、ホビットの村で111歳の誕生日を迎えたビルボ・バギンズは旅に出ようとするが、旧友の魔法使いガンダルフ(イアン・マッケラン)に、持っている指輪を残していくよう説得される。その指輪こそ全世界を闇の支配下に置くことのできる、冥王サウロンの指輪だったのだ。ガンダルフは、ホビットの若者フロド・バギンズ(イライジャ・ウッド)にそれを託し、待ち合わせをするのだが・・・という設定。

3部作の序章にあたる作品だが、これ1つでも充分見応えのある作品に仕上がっている。種族を越えた仲間との出会いと別れや数々の艱難辛苦が、目の前で展開され、否が応でも引き込まれてしまう。それにしてもエルフの姫役のリヴ・タイラーは相変わらず可愛いぞw
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102

2007-05-28 01:23:01 | わ行
今宵は2000年制作の「102 (SPESIAL EDITION)」!
前作から3年後設定で、101匹のうちのディップスティックとその子供オッドボールを中心にまたもやクルエラとの駆け引きを描いた作品。相変わらず動物たちの演技は素晴らしい。

投獄されていたクルエラ(グレン・クローズ)が、最新の精神療法の効果ですっかり愛犬家となり仮釈放され、捨て犬のための保護団体に多額の寄付をする。更生したと信じる捨て犬保護団体のケヴィン(ヨアン・グリフィス)や初めは疑いの目で見ていた保護観察官のクロエ(アリス・エヴァンス)を巻き込んで、一躍動物愛護の旗手のようになる。ところが、ふとしたきっかけで元の邪悪な心が・・・という設定。

斑の無い子犬を主人公にする為、いろいろな方法を模索した結果、CGで斑を消すという一番大変そうな手法を取り、それだけに1年かけたとは脱帽もの。ただ冷静に作品の出来映えを判断すると、前作を越えられなかった感じがする。途中で「わんわん物語」の映像を挿入したり、同作の有名な場面をケヴィンとクロエの姿とオーバーラップさせたのは、なかなか通好み・・・かな?(笑
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101

2007-05-27 01:40:40 | わ行
今宵の友は1996年制作の「101」
ドディー・スミス原作で、ディズニー・アニメ不朽の名作「101匹わんちゃん大行進(1961)」を、実写でリメイクしたファミリー・アニマル・コメディ。犬たちの名演と悪役ながら主演のグレン・クローズの怪演は素晴らしいの一言。

売れないゲーム作家のロジャー(ジェフ・ダニエルズ)と駆け出しのファッション・デザイナーのアニタ(ジョエリー・リチャードソン)は、ある日、公園の散歩の途中、ロジャーの連れているポンゴとアニタのパーディが恋に落ちたことから、飼い主同士もまた恋に落ち、2人と2匹のカップルが誕生。そして、パーディは15匹の子犬を産み幸福に包まれる。だが、毛皮マニアのクルエラ(グレン・クローズ)が子犬の毛皮に執着し・・・という展開。

何が面白いって、犬をはじめとする動物達の言葉が、吹き替えなんてなくてもちゃんと意味がわかってしまうこと。訓練された動物とは言え人間以上の演技だ。幼い頃にアニメ版を観た人は、是非、本作を観て欲しい。「101匹わんちゃん大行進」と「わんわん物語」を好きな人は、きっと良い人だ(と思う・・・笑)
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アイガー・サンクション

2007-05-26 01:12:26 | あ行
今宵は1975年制作の「アイガー・サンクション」
魔の山と呼ばれるアイガー北壁を舞台に描かれる本格的山岳アクション。トレヴェニアンの同題小説をクリント・イーストウッドが監督・主演で映画化した作品。

ジョナサン・ヘムロック(C・イーストウッド)は、かつてC-2と呼ばれる諜報機関に属していたが、今は引退し大学の美術講師として暮らしていた。そこへかつてのボスから諜報員殺しの暗殺者に“サンクション=超法規的制裁” をくわえて欲しいという依頼がくる。乗り気では無かったヘムロックだが、目の前に断れないような餌をちらつかせられ、遂に依頼を受ける・・・という設定。

前半がスパイ・サスペンスで、後半が山岳アクションと完全に二分されてしまった作品。何と言うか2本の作品を無理やり1本にしてしまった、と言う感じで全体的には疑問符の付く作品。ただ後半の山岳シーンは素晴らしく、C・イーストウッドが実際に登攀しているのも凄い。最初の訓練地モニュメント・バレーの雄大さ、アイガー北壁の畏怖感が伝わってくる作品。
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サウンド・オブ・サイレンス

2007-05-25 01:10:01 | さ行
今宵は2001年製作の「サウンド・オブ・サイレンス 特別編」
感謝祭に浮かれるNYを舞台に、娘を誘拐された精神科医が患者からある番号を聞き出すことを交換条件として要求される。タイムリミットは7時間! 息をつかせぬ展開のサスペンス・スリラー。

精神科医のネイサン(マイケル・ダグラス)は、NYで妻のアギー(ファムケ・ヤンセン)と娘のジェシー(スカイ・マッコール・バーツシアク)と優雅に暮らしていた。感謝祭の前夜、元同僚のサックス医師から分裂症の患者を診てくれるよう緊急依頼を受ける。患者はエリザベス(ブリタニー・マーフィ)という10年間も閉鎖病棟に収容されていた少女で、その夜の治療では意味不明のひとことを聞き出せただけだった。そして翌朝、自宅から愛娘ジェシーの姿が忽然と消えていた。そこへ誘拐犯からの電話が・・・という展開。

全体を通して重い雰囲気のある映画。特筆すべきはB・マーフィの演技の素晴らしさで、ついつい引き込まれてしまう(それに、結構可愛いしw)。話の筋としては“親の因果が子に報い”的なので、あまりカラッとした解決という感じではないが、ラストシーンはちょっと安堵。
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RONIN

2007-05-24 01:27:36 | ら行
今宵の友は1998年制作の「RONIN」
“RONIN=浪人” つまり、主を持たないというか、事情があり各国の諜報機関からリストラされた元スパイや傭兵が、パリに集結し、雇い主も目的も謎のまま任務を遂行する骨太のアクション・サスペンス。

元諜報員ら5人が、謎の雇い主によって、中身も不明なケースを盗み出すという任務のために集められた。雇い主との仲介役のディエドラ(ナターシャ・マケルホーン)の元、戦略に通じたサム(ロバート・デ・ニーロ)、コーディネーターのヴァンサン(ジャン・レノ)を中心に、着々と準備を整えていく。そして、ニースの街中で大胆にもケース奪取の作戦を実行に移すのだが・・・という展開。

展開がスピーディで、ころころ変わるので観ていて飽きない。ニースの石畳や、道路を逆走してのカーチェイスは迫力充分。R・デ・ニーロもJ・レノもなかなか渋く格好良く描かれているのも良い。ただ話の内容に謎が多く、最後の最後で30年続いていた北アイルランド紛争を絡めるのは、強引のような気がする。あと、やたらと一般人が巻き添えをくう映画だった(苦笑 
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プレシディオ殺人事件

2007-05-23 01:21:14 | は行
今宵は2005年制作の「プレシディオ殺人事件」
実話を基にサンフランシスコ郊外のプレシディオ陸軍基地で発生した殺人事件とその裏に潜む真相を究明すべく奔走する捜査課の軍人を軸に、彼に差し迫る脅威をスリリングに描いたサスペンス・ドラマ。

ある夜、陸軍基地内の自宅で憲兵の妻が刺殺される事件が発生する。これを最近に多発している連続強盗犯の仕業だと即座に断定するMPたちに納得できないチャンドラー准尉(ルー・ダイアモンド・フィリップス)は、上からの命令を聞かず独自調査を開始するが、捜査は遅々として進まない。そんな彼の前に現れたのが、ジェフリーズ伍長(ヴィクトリア・プラット )だった、果して彼女は敵か、味方か・・・という展開。

所謂、一般的なサスペンス・ドラマそのもの。シーンの展開場面も、あれ?CF入るの・・・と思わせるような構成w 実話という点は凄いけど、あとはサラッと観れちゃう程度の作品。殺人犯と殺人教唆犯の締上げを期待したが あれ?という間に終わってしまったのは、ちょっと。
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ウォール街

2007-05-22 01:45:57 | あ行
今宵は1987年制作の「ウォール街 (SPECIAL EDITION)」!
冷酷かつ貪欲な大物投資家とそれに憧れ、一攫千金を夢見る若き証券マンとが織り成す策謀渦巻く証券業界を舞台にしたサスペンス・ドラマ。この映画に合わせたかの様に公開後、世界的株価の暴落“ブラック・マンデー” が起ったと言うのも意味深w

若き証券マンのバド・フォックス(チャーリー・シーン)は、成功者ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)に憧れ、いつか取引をしたいと思い59日連続でアポを取り続け、ついに5分間ではあるが、会えることになった。しかし、バドの提供する程度の情報は既にゲッコーは入手していたため、タネがつき、思わず父から聞いた父の勤める会社の経営状況に関する情報をインサイダー取引と知りつつも漏らしてしまい・・・という展開。

若者が成り上がって行く過程で、その行動がどんどん違法性を増して行くのに歯止めが利かない様をC・シーンが上手く演じている。それに加え大物投資家のM・ダグラスの冷酷かつ貪欲な面も良く描かれていて、株の世界にはありそうなことだと真実味が増す、なかなかの秀作。なんと父役のマーティン・シーンは、チャーリーの実父なのだ、なので親子のシーンも違和感なしw
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宝島 (1950)

2007-05-21 01:44:20 | た行
今宵は1950年制作の「宝島」
海賊フリントの財宝のありかを示す一枚の地図をめぐって展開する少年ジミーと海賊たちの冒険を描いたロバート・ルイス・スティーヴンソン原作の映画化。何回も映画化されているうちのひとつだが、本作はウォルト・ディズニー初の長編劇映画。

母と2人で宿屋を開いていたジム少年は、宿泊していたボーンズ船長がかつての仲間に襲われたことから、一枚の地図を託される。その地図を見た地主のトレロニーは、有名な海賊フリントが孤島に隠した財宝の地図だと知って、船を買い、船長を雇い、ジム少年や医者のリブシーを伴なって冒険に出ることにする。そして、集めた船員の中に一本足のシルヴァーという男がいて、実はこの男が・・・という展開。

テンポやアクションは現代のモノと比べる事も出来ないが、往年の名作だけに安心して観ていられる。また役者の演技、特に表情がなかなか良く、話にググッと引きこまれてしまう。幼い頃、読んだ記憶はあるが、ほとんど話の筋を忘れていたので、映像で観ると新鮮だw
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アイランド

2007-05-20 01:56:14 | あ行
今宵の友は2005年制作の「アイランド」
2019年。臓器移植など、ホストが身体の一部に交換の必要性が生じたときの保険として作られたクローン。そのクローンが自ら生きる道を選び、繰り広げられるSFサスペンス・アクション。1980年作に同名映画があるが、まったくの別物。

汚染された外界から厳重に隔離・管理された安全で快適なコミュニティで暮すリンカーン(ユアン・マクレガー)は、何故?という好奇心から外界が汚染されていないことを知ってしまい、地上最後の楽園“アイランド” は存在するのか? 今までそこへ送られた人はどうなったのか? と疑問が生じる。そんな時、好意を寄せていたジョーダン(スカーレット・ヨハンソン)が“アイランド” 行きの当選者になって・・・という展開。

近未来で実際に起こりそうな設定なので、結構興味深く観ることができた。前半の心理的内容から後半のアクション的内容まで飽きさせずに見せてくれる。ただ、一部に展開が読めてしまうところもあるが、まあ及第点。しかし、今後クローン達はどうやって生きていくんだ? といった疑問を残したままのラストはちょっとw
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ドクター・モローの島

2007-05-19 01:51:02 | た行
今宵は1977年制作の「ドクター・モローの島」
古典SFの巨匠H・G・ウェルズの「モロー博士の島」を映画化した作品で、マッド・サイエンティストの世界を描いている。1932年の「獣人島」(モローの描き方でウェルズが怒り、英国では公開されなかったらしい)のリメイクでもある。

赤道に近い太平洋上を一艘の救命用ボートが漂う。17日間後、ボートはある孤島にへと流れ着き、ブラドック(マイケル・ヨーク)は、九死に一生を得るのだったが、水を探し求めて密林を歩いているうちに不穏な気配を感じて走って逃げる途中、落し穴に落ちて気を失う。やがてベットで目覚めた彼の前にドクター・モロー(バート・ランカスター)という男が現れる、という展開。

原作が1896年刊行だから100年以上も前にDNA操作を扱っているとは、さすがウェルズ! 脱帽モノ。半獣人の姿は、いかにも年代を感じさせるものだが、かえってそれが話の内容に合っていて良い。ラストのマリア(バーバラ・カレラ)の意味深な容姿が、ちょいと不気味。
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ステップフォード・ワイフ (2004)

2007-05-18 01:55:48 | さ行
今宵は2004年制作の「ステップフォード・ワイフ」
原作はアイラ・レヴィンのミステリー・スリラー「ステップフォードの妻たち」で、1975年に映画化された同名作品のリメイク版。ブルネットのショートボブで登場するニコール・キッドマン。一瞬、え?と思うが、実はこの髪型が本作の重要なテーマを暗示している。

ジョアンナ(N・キッドマン)は、EBSテレビの敏腕プロデューサーであったが、自身の制作した番組がきっかけで乱射事件が発生し、責任を問われ辞職に追い込まれる。そして、夫と2人の子供と共に新しい人生を始めようと、郊外の豪邸が立ち並ぶ閑静な住宅地ステップフォードに移り住む。そこの住人は、誰しもが、幸せそうに見えたのだが・・・という設定。

異様に明るい笑顔のステップフォードの住民たち、特に女性の言動から裏には何かしらあると容易に想像できるのだが、その実態は観てのお楽しみ。意外な結末でなかなか面白い。ニコールのジャケットで思わず衝動買いしたが、そこそこ楽しめたので良しとしようw
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ザ・ダイバー

2007-05-17 01:35:10 | さ行
今宵は2000年制作の「ザ・ダイバー (SPECIAL EDITION)」!
まだ人種差別が色濃く残る時代に、アメリカ海軍で黒人として初めて“マスター・ダイバー”となった伝説の男:カール・ブラシアの半生を描いた実話。

カール・ブラシア(キューバ・グッディングJr.)は、夢を持って海軍に入隊したが、黒人と言うだけでコックや雑用係という仕事しか回ってこなかった。だが、ある出来事をきっかけにダイバーを目指すようになり、上官に直訴したり、願書を100通以上出したりして、やっとの思いでダイバー養成所への入所許可がおりる。しかし、そこでは鬼教官ビリー・サンデー(ロバート・デ・ニーロ)が敵意をあらわにして待っていた、という設定。

人種差別という困難時代に夢と信念を貫き、その思いを遂げたのも束の間、新たな困難がカールを襲う。しかし、それさえも跳ね除ける不屈の精神に頭が下がる思いがする。本当に実話なのか?と思いたくなるような展開で、目が離せない。R・デ・ニーロが嫌われ役ながらさすが大物といった演技で、その存在感を示している。
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