銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

ダブル・ジョパディー

2010-07-30 04:08:50 | た行
今宵は1999年制作の「ダブル・ジョパディー」
米合衆国憲法修正5条に定められている“ダブル・ジョパディー(二重処罰の禁止=同一の犯罪で二度処罰されることは無い)” を題材に、夫殺しの罪を着せられた妻が、子供のために復讐をするという、サスペンス作品。

夫と共にセーリングに出かけたリビー(アシュレイ・ジャッド)は、身に覚えの無い夫殺しの罪を問われ刑務所に収監されてしまう。そして、愛息を預けたはずのアンジーと連絡が取れなくなった事で、疑念が湧き、遂に夫が生きていることを確信、自分が罠にかけられたことを理解する。復讐を誓い、6年間模範囚として過ごし、仮釈放されたリビーは・・・という展開。

まずは、題名にもなっている法律の意味を理解してから観た方が分かりやすい。早い段階で罠に嵌められたことが分かるので、そこからはスリリングな展開やリビーの言動に引き込まれていく感じで、保護監察官役のトミー・リー・ジョーンズとA・ジャッドの熱演が光る面白い作品。ついでにA・ジャッドの綺麗さも光っていた。
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バッドボーイズ2バッド

2010-07-24 04:27:22 | は行
今宵は2003年制作の「バッドボーイズ2バッド (DELUXE COLLECTOR'S EDITION (2-DISC))」!
マイアミ市警の麻薬特捜班の名コンビ、マイクとマーカスが遂に前作より8年経過しての再びスクリーンにといった感じのノリの良さで制作されたポリス・アクション。カーチェイス、銃撃戦、2人の掛け合い等々、前作から大幅にヒートアップしている。

より巧妙さを増す麻薬密輸組織に対し、麻薬特捜班のハワード警部(ジョー・バントリアーノ)はそのシンジゲート壊滅のために新たなセクションTNTを立ち上げ、マイク(ウィル・スミス)とマーカス(マーティン・ローレンス)の2人にその任の与えていた。しかし、入ってくるネタは小さいものばかりで、一向に大掛かりな組織壊滅のネタが掴めず・・・という導入。

8年の間にW・スミスもM・ローレンスもメジャーな俳優となったが、洗練されたというより、上手く歳を重ね、よりBADになったと言う感じがする。なんか最後は警察と言うより、特殊部隊かというくらい大袈裟になっているし、M・ローレンスは、見た目もでかくパワーアップしてるし(苦笑)、なかなか楽しめる。
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バッドボーイズ

2010-07-23 03:21:34 | は行
今宵は1995年制作の「バッドボーイズ (COLLECTOR'S EDITION)」!
犯罪都市マイアミを舞台に2人の黒人刑事が繰り広げるポリス・ムービー。派手なアクションと妙なノリのコメディタッチで描かれた作品で、監督マイケル・ベイ(後にアルマゲドンやトランスフォーマー等を手がける)のデビュー作でもある。

ある夜、マイアミ市警に押収され保管していた1億ドル相当のヘロインが大胆な手口で強奪されるという事件が発生する。内部関係者の関与を疑い内部調査班が乗り出してきたため、解決に要する時間に制限がつけられてしまう。そこで麻薬調査班のハワード警部は、マーカス・バーネット(マーティン・ローレンス)とマイク・ラーリー(ウィル・スミス)の2人に早期解決を命じるのだが・・・という設定。

所謂、バディ・ムービーで2人の掛け合いや展開のテンポもそこそこ良く、楽しく観られる作品。主役のM・ローレンスもW・スミスもこの作品の後、認知度がいきなり上昇しているので、監督共々原点的な作品である気がする。ジュリー役のティア・レオーニがなかなか美しく、特にブルーアイズには引き込まれてしまう。
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マイアミ・バイス

2010-07-22 04:32:10 | ま行
今宵は2006年制作の「マイアミ・バイス」
マイアミ警察の特捜刑事であるソニー・クロケットとリコ(リカルド)・タブスが麻薬組織に潜入して捜査を行うと言う80年代に好評だったTVシリーズを当時総指揮していたマイケル・マンがリメイクして世に送り出したポリス・アクション。

極秘捜査情報が、麻薬密輸組織に漏洩する事態が発生し、まだ顔の割れていないソニー(コリン・ファレル)とリコ(ジェイミー・フォックス)の2名が運び屋として密輸組織に潜入し、情報の漏洩元や組織の実態を解明する任務をFBI から任される事となる。そしてコロンビアを拠点にしているモントーヤ率いる犯罪組織の中へ架空の履歴をつくり、潜り込もうとするのだが・・・という導入。

全編に渡ってのリアルな町並みや人物の映像は、流石マイケル・マンと言った感じだが、そんなにいるの?と言うくらい恋愛描写が入っているのは、ちょいと食傷気味。迫力も今ひとつで、残念な仕上がりだが、飽きることはなく観られた。ちなみにマイアミ・バイスの“バイス” とは特捜課という意味。
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ブラッド・ワーク

2010-07-21 00:47:36 | は行
今宵の友は2002年制作の「ブラッド・ワーク」
連続殺人犯“コード・キラー” を追跡中、心臓発作により倒れたFBI のプロファイラーであるテリー・マッケーレブ(クリント・イーストウッド)が心臓移植で一命を取り留めた事から起こるサイコサスペンス。原作は、マイクル・コナリーの「わが心臓の痛み」。

心臓移植によりFBIの分析捜査官を辞職したマッケーレブ(C・イーストウッド)は、クルーザーでの隠居生活を送っていた。そんな彼の前に見知らぬ女性が現れ、自分の妹を殺害した犯人を見つけて欲しいと依頼をしてくる。一旦は、病を理由に断ったものの自分に移植された心臓がその妹のものであることを知ったため・・・という設定。

C・イーストウッドが監督・主演を勤め、自らの老いを上手く利用して描いていて、なかなか見応えのある仕上がりになっていて、意外とアクションもある。また犯人との心理戦も描かれていて観ていて推理するのだが、字幕がヒントになってしまうところがあるので、本来なら字幕無しで観るのがよいのだろうけど・・・無理だし(苦笑
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スピーシーズ4 新種覚醒

2010-07-19 10:44:07 | さ行
今宵は2007年制作の「スピーシーズ4 新種覚醒」
亜流も存在するスピーシーズ作品の中の正当路線第4弾は、前3作との関連性は皆無で、まったく新しい独自の物語。とは言っても、宇宙より届いたDNA配列に関する情報を人間が操作し、地球内でエイリアンを誕生させたという根本的なところは同じSFスリラー。

才色兼備のミランダ(ヘレナ・マットソン)は、ある日公園で全裸のまま倒れているところを発見され病院に搬送される。そこで診察にあたった医師たちはレントゲン写真の異様さに気づくも時既に遅く、覚醒を始めたミランダによって惨殺されてしまう。彼女の叔父トム(ベン・クロス)が病院に駆けつけミランダを車に乗せて・・・という導入。

本作も研究者2人によって引き起こされる話とスケールダウンは否めない。エイリアン誕生は、トムの言葉によってサラッと説明はされるものの、前3作を観ていないとイメージ湧かないし、基本的な種の存続という軸も守っていないので、イマイチな作品。だけど主役(H・マットソン)がなかなか美しいので、まぁ良しとするかな。
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スピーシーズ3 禁断の種

2010-07-15 11:08:19 | さ行
今宵は2004年制作の「スピーシーズ3 禁断の種」
シリーズ第3弾は、シル(第1作)のクローンであるイヴ(第2作)が産み落としたより純血種に近いサラ(サニー・メイブリー)の種の存続のために人類や混合種との間で繰り広げられる死闘を名声欲に取り付かれた男を軸として描いたSFスリラー。

大学教授のアボット(ロバート・ナッパー)は、イヴが産み落とした女の子を密かに育て、その卵子から完全なる純血種を生み出し、歴史に残る名声を得ようと画策していた。そんな時、彼の研究室に不審な男がやって来て、自ら混合種と名乗り助けを求めてきた。男の説明によると混合種は偶然の産物で免疫力が極端に弱いため絶滅寸前なので・・・という展開。

元々は国家レベルでの話が、ここでは大学教授と学生という民間レベルの話にパワーダウンされているのは、予算削減の影響かと思えるが、飽きずに一気に観られるのでそこそこの作品。主役のサラ(S・メイブリー)よりも脇役のアメリア(アメリア・クック)の方が美しい気がするのだが・・・好みの差かなw
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スピーシーズ2

2010-07-13 04:18:00 | さ行
宵は1998年制作の「スピーシーズ2」
前作から3年後の設定で、今度は火星探査で採掘した土に謎の生命体のDNAが残っていて、それが人体に入り込み地球に侵入して暴れ始めると人類側は前作のシルのクローン“イヴ (ナターシャ・ヘンストリッジ)” を使って新種エイリアンの捕獲を試みるといった内容のSFスリラー。

火星で採掘した土に謎の生命体のDNAが残されていたため、宇宙船の艦長パトリック(ジャスティン・ラザード)らクルー達は、感染をしたまま地球に帰還をしてくる。エイリアンの目的は只ひとつ、種を増やすことであったため、パトリックは手当たり次第に女性の胎内に種を植え付けはじめるのだが・・・という導入。

パート2にありがちな前作を超えられないと言う出来栄え。ストーリーも手抜きな感じで、単に前作よりエログロシーンを大幅に増やしただけの作品。一応、飽きずに最後まで観られるが、心に残るものは何もなし・・・あ、N・ヘンストリッジが綺麗だという思いは残ったかw
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スピーシーズ 種の起源

2010-07-10 03:47:56 | さ行
今宵の友は1995年制作の「スピーシーズ 種の起源」
SETI(地球外文明探査)の研究機関が、地球外生命体とのコンタクトを目的に宇宙に向けて信号を発信してから20年後、ある信号が送られてくる。それを基に人類が創り出した生命体の暴走を描いたSFスリラーで、クリーチャーデザインは、“エイリアン” を手がけたH・R・ギーガー。

某研究所では、地球外生命体から送られてきた情報を基に遺伝子操作をして、人工的に生命体“シル” を誕生させていた。しかし、その成長速度の速さに脅威を感じた所長のフィッチ(ベン・キングスレー)は、彼女をガスで毒殺しようとするが、身の危険を感じたシルは強暴性を発揮し、ゲージを破り、研究所から逃走してしまう。そしてロスの人込みの中へ紛れていき・・・という展開。

人間の卵子に特殊なDNAを注入したことで誕生した半分人間のエイリアンという設定が、従来と異なっているところが面白く、結構楽しめて観られる作品。成人したシルを演じたナターシャ・ヘンストリッジ(当時21歳)の美しさには見惚れてしまう。彼女になら襲われてもと思った輩が続出したはず(笑
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ヤング シャーロック ホームズ 対決!モリアーティ教授

2010-07-07 03:53:06 | や行
今宵は2002年制作の「ヤング シャーロック ホームズ 対決!モリアーティ教授」
原作は誰しもが読んだことがあるであろうコナン・ドイルではあるが、ホームズ対モリアーティの図式のみ拝借した若かりし頃のホームズ外伝みたいな作品。ホームズの設定とかワトソンとの出会い方とかも原作とは異なっているので、正統派と思わない方がよい作品。

モリアーティ教授(ヴィンセント・ドノフリオ)に恐喝されているという女性の依頼をきき、教授を追い詰めたホームズ(ジェームス・ダーシー)は、正当防衛として発砲し、教授は下水道へ落ち流されてしまう。この事件でホームズは私立探偵として名声を得る事となり、新たな依頼として持ち込まれたのは・・・という導入。

それなりに楽しんで観られる作品だが、シャーロキアンやホームジアンからすると疑問符だらけの作品かもしれない。まぁスピンオフ系の作品なので、そこは大目にみるとして、最後で鍵となった女性がレベッカ・“ドイル” というフルネームと明かしたり、お見舞いに届いた鹿撃ち帽が“アガサ(・クリスティ)” おばさんからと匂わしたり、なかなか推理小説好きを意識しているのかも。

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大統領の陰謀

2010-07-01 03:02:43 | た行
今宵は1976年制作の「大統領の陰謀」
70年代にワシントンD.C.のウォーターゲート・ビルに不法侵入した5人組に端を発し、政府、FBI、CIA、司法省を巻き込み、当時の米大統領リチャード・ニクソンを辞任に追い込んだ一大政治スキャンダルを描いた作品。一連の事件を暴いたワシントン・ポストの二人の記者をダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォードが淡々と演じた。

72年のニクソン政権下、野党だった民主党本部があるビルで不審者が盗聴器を仕掛けようと5人組が侵入する事件が発生。この中の一人の手帳にニクソンに近い人物であるハントの名とホワイトハウス内の電話番号があったことから、共和党の関与を疑い、ワシントン・ポストの記者ボブ・ウッドワード(R・レッドフォード)とカール・バーンスタイン(D・ホフマン)が独自の調査を始めて・・・という設定。

事実に基づき淡々と展開する内容だし、派手さも無いのでこの種の社会派映画が苦手な人は眠くなるかも。またウォーターゲート事件の概要を軽く知ってから観た方が分かりやすいかな。主演のD・ホフマンとR・レッドフォードは、なかなかいい味を出していて、記者のプライド、熱意、言論の自由等々が伝わってくる気がする作品。
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