銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

ダンテズ・ピーク

2013-09-29 00:53:23 | た行
今宵は1997年制作の「ダンテズ・ピーク (DELUXE EDITION)」!
初回限定アウターケース仕様。
“ダンテの峰” と呼ばれる休火山の麓の町を舞台に、再び活動を始めた火山に翻弄される人々、脅威に立ち向かう人々等の姿をSFX、VFX技術をふんだんに駆使してリアルな溶岩や噴煙が描かれたパニック・ムービー。火山の威力、休火山の再活動等は、火山国日本に於いては他人事でないと感じさせる作品。

火山学者のハリー(ピアース・ブロスナン)は、微妙な記録を残した休火山“ダンテズ・ピーク” を調査しに訪れていた。
この町はある雑誌で「人口20000人以下で全米で最も住みやすい街」第二位に選ばれ、大手企業から支社建設候補地にあがっていて、町は浮かれた感で満たされていた。そんな中、ハリーは町長のレイチェル・ワンダ(リンダ・ハミルトン)ともに調査のため山に向かう途中で、地殻変動の兆候を発見し、研究所の上司に知らせたのだが・・・という導入。

自然災害を題材にし、リアルな描写でドキドキしながら観られる。大画面で観た方が迫力が伝わる作品だが、家庭でも充分楽しめると思う。しかし、ハリーとレイチェルの恋愛感情は所謂“吊り橋理論” であるような気がするので、あえて作品中に盛り込まなくても良いような気がしないでもない。
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シックス・センス

2013-09-26 00:02:35 | さ行
今宵は1999年制作の「シックス・センス」!
高名な児童心理学者が、かつてカウンセリングに失敗した患者と同様の精神状態を持つ少年をサポートしていく中で
体験する“未知の世界(死者が見える)” と少年との心の通い合い、少年が持つ第六感(死者が見える)との関わり合いを解きほぐしていくサスペンス・スリラー。

精神科医のマルコム(ブルース・ウィリス)は、かつての患者の凶弾に倒れるが、リハビリの末、仕事を再開していた。そんな中、ある一人の少年コール(ハーレイ・ジョエル・オスメント)の症状が前に失敗した患者に似通っていることから、気にかかり、声を掛け、カウンセリングを開始する。しかし、少年は頑なに心を閉ざしているため遅々として進まない日々が続いていたのだが・・・という設定。

冒頭でB・ウィリスが「この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には、決して話さないで下さい」という前説をすることで一躍話題となり、客が客を呼んで大ヒットした作品。これでM・ナイト・シャマランは一流監督入りをしたが、後がなかなか厳しいようで・・・。内容自体の引き込まれ感があり、見入ってしまう。また作品としての完成度もオチもオチに至る伏線の張り方も素晴らしい出来である。
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モーテル

2013-09-23 00:04:27 | ま行
今宵は2007年制作の「モーテル」!
山間の寂れたモーテルに宿泊することになった夫婦が、殺人ビデオの被写体にされていると知った時の恐怖を描いたサスペンス・スリラー。モーテル支配人(フランク・ホエーリー)の奇妙かつ意味深な言動や不気味な無言電話、無人なのに聞こえるドアを叩く音といった心理描写を積み上げ、緊迫感を増す手法にはヒッチコックへのオマージュが込められている。

もはや夫婦の愛など冷めてしまったデイヴィッド(ルーク・ウィルソン)とエイミー(ケイト・ベッキンセイル)のフォックス夫妻は、ある夜、自動車の故障により携帯電話の電波も届かないような山間部のモーテルに一泊をすることを余儀なくされてしまう。部屋に入った二人は澱んだ雰囲気を紛らわすため備え付けのビデオをつけると、映し出されたのはスナッフフィルムだった。しかも映された部屋が正に自分達のいる部屋に似ていて・・・という導入。

B級テイストたっぷり、突っ込みどころ満載だけどそれなりに楽しめた作品。ただ、ケイトだと“強い女” のイメージがあるので、この状況からもどうにか脱するんだろうな的な感覚で観てしまった。元々はサラ・ジェシカ・パーカーが演じる予定だったらしいけど・・・。とは言え、1時間半を切る作品なので、観ている間はあっと言う間だった。
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ジュエルに気をつけろ!

2013-09-21 01:10:02 | さ行
今宵は2001年制作の「ジュエルに気をつけろ! (SPECIAL EDITION)」!
自分の理想の家を手に入れることを夢見る魅力的な女ジュエル(リヴ・タイラー)が、相手に合わせ小悪魔的な可愛い女、天使のように純真な女、娼婦のようにセクシーな女を使い分け、その掌のうえで転がされる3人の男が出くわす災難を面白可笑しく描いたサスペンス風味のコメディ。

ある晩、バーテンダーのランディ(マット・ディロン)は店仕舞いのあと、男に絡まれているジュエルを救ったことがきっかけで彼女に夢中になり、ランディのバーで飲んでいた弁護士のカール(ポール・ライザー)は彼女の妖艶さに心奪われていた。そしてこのバーで殺人が発生し、捜査に来た中年刑事のデリング(ジョン・グッドマン)は彼女の清楚さに心打たれ、と三者三様の惚れ込み方ををして・・・という設定。

良くも悪くもR・タイラーの魅力でもっている感がある。勿論、男性陣の演技そこそこなのだが、目はジュエルに釘付けになってしまい、正に製作者の思惑に嵌ってしまったという感じ。あれこれ考えずにあっという間に観られる作品で、プロデュース兼出演のマイケル・ダグラスが良い味出しているというか、美味しいとこ持っていくというか・・・笑。
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ヴィレッジ

2013-09-10 16:30:52 | は行
今宵は2004年制作の「ヴィレッジ」!
初回限定アウターケース仕様。
森に囲まれた小さな村を舞台に守るべき掟とそれが破られることで発生する出来事を描いたミステリー・サスペンス。監督は“シック・センス” で名を売り、“サイン” で貶めたM・ナイト・シャマランで、脚本も担当。今回もプロットというか、アイデアは過去に使われたものをリメイクし現代風に仕上げた作品となっている。

深い森の中に、外との交流を絶ち静かに時の流れる村があった。その村では村民が皆、家族のように暮らしており、その生活を維持するため、3つの掟(“その森に入ってはならない”“不吉な赤い色を封印せよ”“警告の鐘に注意せよ”)を頑なに守っていた。ある日、ルシアス・ハント(ホアキン・フェニックス)は、幼馴染のノア・パーシー(エイドリアン・ブロディ)に刺され、重傷を負ってしまう。このままでは死に至るのは明白な中、盲目の少女アイヴィー・ウォーカー(ブライス・ダラス・ハワード)が、掟を破ろうと・・・という設定。

シャラマン監督云々といった先入観無しに観ると意外と面白く観られる作品。リメイクと言われても、過去のが古いため観たり読んだりしていないので、いろいろ突っ込みどころはあるけど、それなりに新鮮に感じた。途中の伏線を逃すとラストとの繋がりがいまいちなので、逃さないように。
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ロンドン・ドッグス

2013-09-07 18:51:49 | ら行
今宵は1999年制作の「ロンドン・ドッグス」!
ロンドンの下町を舞台にギャングに憧れた青年が引き起こす北を束ねるレイと南を牛耳るの対立やギャンクの日常を面白、可笑しく描いたクライム・ムービー。役名がそのまま名前という一風変わった設定になっている。

郵便配達のジョニー(J・リー・ミラー)は、平凡な日常に飽き飽きしていた。20年来の友人であるジュード(J・ロウ)が、叔父がギャングのボスと言うだけで華やかな生活を送っているを見て、自分もその世界に入れるようにジュードに頼み込み、ギャンクの一員としての生活が始まるのだが、どうも想像していたのとは違って・・・という設定。

強面ながらカラオケが好きとギャップのあるギャングの姿を独特のブラックユーモアを交えて描いている作品で英国の個性派俳優陣の競演が観られる。作りはB級っぽいが、結構サクッと観ることができる、緩いギャング映画だけど、やっぱりギャングはギャングだったね、という感じ。みんなそのままの名前で演じているが、なぜかリス・アイファンズだけは“マシュー” ・・・マシュー・リスと絡めたオチなのだろうか。
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スパイ・バウンド

2013-09-01 20:56:41 | さ行
今宵の友は2004年制作の「スパイ・バウンド (2DISC EDITION)」!
初回限定アウターケース仕様。
1985年にフランスの情報機関DGSEによって起こされたグリーンピースの活動船“虹の戦士号” 爆破事件に関わった女スパイの証言を基にしつつ、題材を兵器密売に変えて作られたスパイ・アクションもの。夫婦役で登場するスパイを実夫婦のヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチが演じている。

フランスの情報機関DGSEに属するエージェントのジョルジュ(V・カッセル)は、女スパイのリザ(M・ベルッチ)達と共にチームを組み、モロッコでの貨物船アニタ・ハンス号爆破作戦の指令を受ける。彼らに知らされていたのは、同船が武器密輸に絡んでいるということだけであった。ジョルジュウとリザはスイス系フランス人のファビアン夫妻の偽名でカサブランカのホテルに宿泊し、作戦を行動に移すのだのだが・・・という設定。

スパイと言えば、007のジェームズ・ボンドや0011ナポレオン・ソロが思い浮かぶが、本当のスパイは本作のようになるべく目立たず、地味に任務をこなし、所属組織からも全てを知らされず、抜けることも許されないものなのだろうと思わせる作品で、派手さはないが、なかなか面白い。M・ベルッチは、相変わらず美しいけどカメラがズームになると皺が目立ったりして、ちょっと残念。
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