銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂

2015-01-31 00:16:41 | は行
今宵は2010年制作「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」!
古代ペルシャを舞台に、ペルシャ帝国の第3王子でありながら、王家の血筋を引いていないダスタン(ジェイク・ギレンホール)を主人公に時間を遡ることができる“時間の砂”をめぐって繰り広げられる冒険活劇。体を張ったアクションや壮大なモロッコの自然美とスケールの大きい作品。2004年発売の同名ゲームの実写化だが、ストーリーは映画オリジナル。

ダスタンは、幼い頃にその勇敢さをシャラマン王に見込まれて養子となり、ペルシャ帝国の第3王子として帝国の拡大の一翼を担い、兄王子二人と共にコシュカーン征服への遠征に従軍していた。その途中、叔父ニザムが聖都アラムートが、敵国への武器供与を行っているという情報を入手し、アラムート攻めが決定した。ダスタンは勇猛果敢な働きををし、アラムートは陥落、戦利品として見事な短剣を手に入れるのだが・・・という導入。

ロケ地モロッコの壮大なスケールとエキストラの数に圧倒され、迫力のある映像が観られるし、冒険活劇らしくワクワクしながら楽しめる作品。J・ギレンホールのスタントなしのアクションがなかなかすごい。ヒロインのタミーナ王女役のジェマ・アータートンが絶世の美女というにはちょっと・・・かな、悪くはないけど。
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カオス

2015-01-27 00:02:52 | か行
今宵は2005年制作の「カオス」!
微少な初期値の違いが、時間の経過とともに決定的な違いを生み出すというカオス理論を基に構築されたクライム・サスペンス。警察の内情に精通した銀行強盗のリーダーと、急遽パートナーとなった2人の刑事との攻防を描いた作品。

シアトルの銀行を襲撃した武装強盗団のリーダーであるローレンツ(ウェズリー・スナイプス)は、交渉人に謹慎中のコナーズ(ジェイソン・ステイサム)を指名してくる。上官はコナーズの相棒として大学出のルーキーであるデッカー(ライアン・フィリップ)を任命し、事件の解決にあたらせるが、交渉中、一味は警察の裏をかいて逃走してしまい・・・という展開。

何の予備知識も持たずに観たが、二転三転の展開、テンポの良さ等なかなかワクワクさせてくれた面白い作品。確かに怪しい“匂い” は感じられるものの、結末は予想と違っていた(まさにカオス理論か!?笑)。ただ、事件の発端であるパール橋事件の初期値のズレが何なのか、これを書いている今なら自分なりにズレの説明は付けられるが、観終わった時点では今一つ理解できなかった。
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ウオッチメン

2015-01-22 00:09:40 | あ行
今宵は2009年制作の「ウオッチメン」!
同名グラフィック・ノベル(=アメ・コミ)が原作だが、今まではそのビジュアルの困難さと、内容の衝撃性から映像化不可能といわれていたものをザック・スナイダー監督が描き切ったアクション・ミステリーで、ラスト近辺は若干異なるが、全体を通して路地裏の落書きに至るまで原作を忠実に映像化した160分超の長編作品。

1930年代、マスクや衣装で素性を隠し悪事を働くギャングが横行していた。それに対抗するかのように犯罪者を相手にマスクとコスチュームで身を隠して戦う超法規的ヒーロー達(=警官)が各地で出没したが、そんな彼らも時代とともに、報復で死んだり、精神を患ったり、引退したりで、いつしか減って行った。そして数十年後、唯一現役で残っていたコメディアン(ジェフリー・ディーン・モーガン)が何者かに殺害される事件が発生し・・・という設定。

現実社会と同じような時間軸で暗殺や戦争や冷戦といった出来事が起こり、かつヒーロー達が違和感なく社会の中に溶け込んでいるというパラレル・ワールドを受け入れられるとこの長編も楽しめる。ヒーローの定義や存在意義等、結構深い内容も盛り込まれていて、単なるヒーロー・アクションとは一線を画しているように思えた。

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シャーロック・ホームズ

2015-01-18 00:12:12 | さ行
今宵は2009年制作の「シャーロック・ホームズ」!
言わずと知れたアーサー・コナン・ドイルの推理小説の主人公である名探偵ホームズと相棒のワトソン博士の活躍を描いた痛快アクション。従来の映画や小説のイメージを根底から覆すような設定と世紀末のロンドンの風情を適確にガイ・リッチー監督が創り上げている。

名探偵シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)と相棒のワトソン博士(ジュード・ロウ)は、宿敵ブラックウッド(マーク・ストロング)を逮捕し、その残虐さからブラックウッドは絞首刑に処され、一見落着かと思えたが、それは新たなる難事件の序章に過ぎなかった。数日後、埋葬したはずのブラックウッドが蘇って・・・という導入。

挿絵や演劇によってイメージが固定化されていたホームズのインバネスコートに鹿撃ち帽という服装を払拭したり、太めのイメージのワトソンをスッキリさせたりと新しい2人を見せてくれ、推理はもちろんだが、アクションも笑いも多々あり、充分楽しめる作品。“緋色の研究” に出てくるホームズと雰囲気はあってるのだが、シャーロキアンから見たらどうなのかな、とちょいと気になる。

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この森で、天使はバスを降りた

2015-01-14 00:09:06 | か行
今宵の友は1996年制作の「この森で、天使はバスを降りた」!
サンダンス映画祭で観客賞を受賞したため複数の配給会社による競争入札が行われた作品。服役後、人生をやり直すために北部の小さな町の“スピットファイア・グリル” という店で働き始めた女性の物語を描いたヒューマン・ドラマ。後にブロードウェイでミュージカル化もされた。

冬の夜、小さな町のバス停に降り立ったパーシー(アリソン・エリオット)は、その足で保安官事務所を訪ねた。看守から服役後の再出発の場所としてこの町を紹介をされていたからである。そして保安官の伝で町の古ぼけたレストランに住み込みで働くことになったのだが、よそ者に向けられる住民の好奇の目にパーシーは・・・という導入。

起承転結で言うならば、“起承転” までは突っ込みどころはあっても惹きこまれる感があり、結構期待して観られるが、“結” が個人的には納得がいかず、スッキリしなかった。観る側の性別、年齢で感じ方が異なるのかとも思うが・・・。ともあれA・エリオットはなかなか良かった。

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アイズ

2015-01-11 00:05:18 | あ行
今宵は2008年制作の「アイズ」!
初回限定アウターケース仕様。
2002年にオキサイド、ダニー・パン兄弟が手掛け、アジアを中心に話題となったホラー映画“the EYE【アイ】” のハリウッドリメイク版。ドナーの記憶が臓器移植者に引き継がれることがあるということを基に角膜移植手術を受けたバイオリニストに襲い掛かる恐怖を描くスリラー。

目の不自由なバイオリニストであるシドニー(ジェシカ・アルバ)は、姉ヘレン(パーカー・ポージー)の積極的な勧めで角膜移植手術を受け、光を取り戻すことに成功する。長い間、視覚を失っていたため医師ポール(アレッサンドロ・ニヴォラ)のもとで徐々に視力回復をさせていくのだが、他の人には見えない少年や女性など、不可解な光景を目にするようになって・・・という導入。

ヒロインのJ・アルバは、相変わらず綺麗だし、作品の展開もドキッとさせられたり、次はどうなるんだと思わせたり、なかなか引き込まれる内容たったので充分楽しめた。結末は、うーんそうなっちゃうのか、だったけど。そういえばトム・クルーズがリメイクの版権を取得したと言われていたが、制作に絡んでいないので手放したのだろうか・・・。
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