銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

トレーニング デイ

2007-05-16 01:35:59 | た行
今宵の友は2001年制作の「トレーニング デイ」
出世を夢見て麻薬取締課へ転属を願い出た新人刑事が、訓練日にベテラン刑事の指導のもとで、予想つかない事態に巻き込まれていく様子を描いた異色の刑事モノ。

ロス市警麻薬取締課に配属となった新人刑事ジェイク(イーサン・ホーク)は、ベテラン刑事のアロンゾ(デンゼル・ワシントン)に、麻薬捜査の基本を教え込まれる。ジェイクは、手本かつ憧れの存在であるアロンゾと共に市内巡回にでるが、犯罪摘発の為にはいともたやすく自ら法を破る姿を見せつけられる。そして潜入捜査の基本だと言われ、渋々納得するものの、アロンゾの行動は徐々に・・・という展開。

所謂、警察機構のダークな部分を映像化した作品。大半が屋外ロケなので街並み等美しくは無いが抜群の臨場感を醸し出している。D・ワシントンの役柄は従来のイメージの意表をついており、なかなか見物。端役ながら、アロンゾの愛人役で出たエヴァ・メンデスが意外と美しい。レジェンド・オブ・メキシコで観てるはずなのに・・・あ、その時はサルマ・ハエックに目を奪われたからかw
コメント

M:i:Ⅲ (ミッション・インポッシブルⅢ)

2007-05-15 01:15:55 | ま行
今宵は2006年制作の「M:i:Ⅲ(ミッション・インポッシブルⅢ)
(2DISC COLLECTOR'S EDITION)」!
人気スパイ・アクションのシリーズの第3作目。トム・クルーズが製作と主演を兼ね、完璧にトムの映画。本作はTV界出身のJ.J.エイブラムズが監督に抜擢され、前2作とは異なった趣で作られている。でも、アクションの派手さ共通。

イーサン(T・クルーズ)は、前線で活躍する諜報員を退き、スパイ育成の教官としてI.M.F.に勤務し、穏やかな日々の中、愛しい人との結婚を控えていた。ただ、妻には自分の本当の姿を打ち明けられず悩んでいた。そんな時、教え子が敵に捕らえられたことで、その救出の為、現場に戻ることになるのだが・・・という展開。

いきなり衝撃的シーンから入るので、ググッと引きつけられる。確かにアクションは凄いし、テンポも良いし、トムは走りに走るんだけど、なんか詰めこみ過ぎって感じがあって、緊迫感の持続といったものが無いのが残念。毎回、楽しませてくれる変装に関して、今までは変装を取る場面ばかりだったのが、本作では遂に変装の作り方が出てきて、嘘と分かりつつもちょい感動w
コメント

チャーリーとチョコレート工場

2007-05-14 01:32:28 | た行
今宵の友は2005年制作の「チャーリーとチョコレート工場」
原作はロアルド・ダールの児童文学「チョコレート工場の秘密」で、1971年に「夢のチョコレート工場」としてミュージカル映画化されている。本作はリメイクでは無くあくまでも原作の再映画化。随所にバートン・ワールドを見る事ができる。

家が傾くほど貧しい家に住むチャーリー(フレディ・ハイモア)は、不平不満も言わずに健気に明るく暮らしていた。そんな時、地元の世界で一番大きなチョコレート工場を営むウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)から、幸運な5人の子供たちに工場内を見学する許可を与えるという声明が発表される。5枚のゴールデンチケットを巡り世界中で大騒ぎ。4枚は既に当選者が確定し、残るはあと1枚となった時、一縷の望みを賭けチャーリーも3個目のチョコを買うと、その中にゴールデンチケットが、という展開。

ティム・バートンって、暗く重い事ほど、これでもかと言うくらい鮮やかな色彩で描く人だけど本作でもその気質が充分表されている。J・デップは、いまさら言うまでも無く、才能に溢れた俳優だとつくづく感じさせられる。根底に流れるテーマを“家族ないしは家族愛” として、道徳的なスパイスを利かせて映像化しあるので、ラストは安堵w
コメント

隣のヒットマン

2007-05-13 01:29:17 | た行
今宵は2000年制作の「隣のヒットマン」
閑静な住宅街に、出所した伝説的なマフィアの殺し屋が引っ越してきたことから巻き起こる騒動を描いたコメディ。意外にブルース・ウィリスもコメディの才能あることを発見w

歯科医オズ(マシュー・ペリー)は、義父の残した借金に追われる毎日で、当然、妻や義母との関係は不仲になっていた。そんな時、隣にチューリップの異名を持つ殺し屋のジミー(ブルース・ウィリス)という男が引っ越してくる。オズとジミー、何の接点も無さそうだったが意外と意気投合する。しかし、報奨金が欲しいオズの妻は密告のためオズをシカゴのマフィアの元へ送りだすのだった、という展開。

コメディ畑のM・ペリーがその才能を充分発揮してるうえ、B・ウィリス本人も楽しんで演じているので、その面白さが画面から伝わってくる。それにコメデイといってもちゃんとサスペンス色も残してあるので、なかなか良い。あと、シンシア役の(ナターシャ・ヘンストリッジ)が、美しい! 特に銀行で見せる笑顔には誰だってクラッときちゃうはず(笑
コメント

シックス・デイ

2007-05-12 01:15:16 | さ行
今宵の友は2000年制作の「シックス・デイ デラックス版」(既発売全てw)
原題は旧約聖書の創世記の“神は6日目に人間を創った” という記述に由来。よって、正しくはシックスス・デイであって、6日間ではない。バイオテクノロジーの発達による近未来のクローン社会を描いた作品。

近未来、生命科学の進歩はクローン人間さえ作る事を可能にしたが、倫理観等からクローニングは、神による人類創造にちなんだ名称“6d法” で禁じられていた。しかし、この法を破る者が現れ、秘密裏に人間のクローンを創造し始める。それに異を唱える原理主義者との争いで巻き添えをくったのが、ヘリの飛行士アダム・ギブソン(アーノルド・シュワルツェネッガー)だった、という設定。

人のDNAの解析が終わった今、空想の産物ではなく、実際にクローンを作り出せるようになった現代が舞台なだけにある種の恐怖感が無いわけではない。突っ込み所は随所にあるが、軽快なテンポで一気に持っていくので、軽く流せる。ただ、ラストはあれでいいのか?と疑問が残るけどねw
コメント

マーシャル・ロー

2007-05-11 01:54:05 | ま行
今宵は1998年制作の「マーシャル・ロー」
NYのブルックリンを舞台に爆破事件を起こしたアラブ系テロリストと合衆国の対決を描く政治サスペンス大作。かの9.11を予兆したかのような内容である。9.11以後だったら、公開はおろか、制作さえ無理だったと思える。

ブルックリンでアラブ系テロリストによりバスが爆破される事件が発生。FBI のテロ対策部長ハバード(デンゼル・ワシントン)は犯罪者の検挙に必死になる。そんな彼の前にCIAのエリース(アネット・ベニング)が現れ、彼女の協力により36時間で犯行組織を壊滅させたのも束の間、別の組織がテロを続行する。遂にデヴロー将軍(ブルース・ウィリス)率いる軍投入も検討されて、という展開。

さながら戦場と化したNYで、陸軍・FBI・CIA の思惑がぶつかり合い、意外な展開を見せるので、結構見入ってしまう作品。テロという見えない敵の存在というものを、その恐怖を、そしてその時人間は、といった事を考えさせられる。わりと安全だと思える日本に居るからこそ、楽に観れるのかもしれないが(苦笑
コメント

北北西に進路を取れ

2007-05-10 01:39:29 | は行
今宵の友は1959年制作の「北北西に進路を取れ」
スリラー系の大御所アルフレッド・ヒッチコックが監督したスリルと恋に満ちたサスペンス・ドラマ。

広告代理業者ロジャー・ソーンヒル(ケイリー・グラント)は、カプランという男と間違われて拉致され、タウンゼントと称する男(ジェームズ・メイスン)の元へ連れていかれ、仕事への協力を要請される。しかし、人違いだと言いつづけ断ると泥酔運転に見せかけて殺されそうになる。危うく難を逃れたロジャーは、警察や弁護士と共にタウンゼント家を再訪するのだが・・・と言う展開。

半世紀近く前の作品と思えないくらい脚本が練りこまれているので、今でも充分通用するし、アクションシーンとかに派手さはないが、展開にドキドキしながら観られる作品。映像技術に関しては、今のものとは比べられないが、それなりに迫力はある。イブ役のエヴァ・マリー・セイントがブロンドでなかなか美しい。
コメント

K-19/THE WIDOWMAKER

2007-05-09 01:23:31 | か行
今宵は2002年制作の「K-19/THE WIDOWMAKER」
初回限定アウターケース付きデジパック仕様。
国家に命を捧げるボストリコフ(ハリソン・フォード)と部下の安全を願うボレーニン(リーアム・ニーソン)を軸に、世界を核戦争の危機から救った男たちの奮闘を描いた作品。1961年の実話というから、冷や汗もの。

東西冷戦の中、ソ連は米国に負けじと核弾頭搭載原子力潜水艦K-19を建造し、テストを兼ねた処女航海に出航する。航海中、艦長と副長とでしばしば意見の対立をするが、無事にミサイル発射テストを終える。乗員達は、達成感からリラックスするが、続けざまにK-19には、米国近海に移動配備の命が下る。だがNATO基地近辺で、冷却装置が故障し炉心の融解と核弾頭ミサイル暴発の危機に直面する、という展開。

第三次世界大戦の引き金にもなりかねない事故に遭遇した、K-19の乗員達の命がけの作業は評価されるべきものなのに、旧ソ連体制の下では闇に葬られていたという事実には驚愕。内容的には重い映画だけども、なかなか良い作品。ただ、出来ればロシア語でやって欲しかった。英語のロシア人は何か変w
コメント

交渉人

2007-05-08 01:09:48 | か行
今宵の友は1998年制作の「交渉人」
シカゴを舞台に東と西の敏腕人質交渉人(ネゴシエーター)であるふたりの男が、人質犯と彼に指名された交渉人という立場で対峙するクライム・サスペンス。

ダニー・ローマン(サミュエル・L・ジャクソン)は、シカゴ警察東地区敏腕の人質事件の交渉人だったが、年金基金に絡む汚職と相棒殺しの濡れ衣を着せられてしまう。ダニーを犯人に仕立て上げ一件落着を急ぐ警察機構に対し、彼は内務捜査局のオフィスに乗り込み、捜査局員を人質に籠城を決め込む。そして、交渉人としてセイビアン(ケヴィン・スペイシー)を指名する、という展開。

題名からのイメージでS・L・ジャクソンが、あの手この手の交渉術で難事件を解決していく内容かと思いきや、意外な展開にドキドキ。最後まで内偵者や黒幕が分からず、興味を引っ張っていくので、充分楽しめる。S・L・ジャクソンとK・スペイシーという2大個性派俳優の演技が光る秀作。
コメント

コンタクト

2007-05-07 01:27:44 | か行
今宵は1997年制作の「コンタクト 特別版」(当然、発売全て特別版w)
1996年に他界した宇宙科学者カール・セーガンの同名小説を基にした作品で、地球外の知的生命体と接触した女性の姿を描くSF大作。表面的なSFではなく、科学と宗教、理性と感情、ヒロインの心の変化等、さまざまな要素が入っている。

幼い頃から「私たちは何故ここにいるのか、私たちは何者なのか」という疑問を抱きつつ大人になった電波天文学者のエリー(ジョディ・フォスター)は、地球外生命体からのメッセージの探究をテーマにして没頭していた。大多数の科学者やスポンサーは、現実味の無い研究と取り合わなかったのだが、ついに恒星ヴェガ付近から地球に向けての電波信号を受信する、という展開。

奥深い映画であり、単純な地球外生命体を題材にしている作品と思って観てはいけない。変化していくエリーの心理描写をJ・フォスターが上手く表している。“この宇宙に地球人だけだったらもったいない” 確かにその通りであると、思わせられた作品。
コメント

ダ・ヴィンチ・コード

2007-05-06 01:20:35 | た行
今宵は2006年制作の「ダ・ヴィンチ・コード (DELUXE COLLECTOR'S EDITION)」!
全世界で5000万部を超えるベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』の映画化。キリスト教の宗教史をモチーフにして、その謎の部分を描くと共に、多くの美術品とか、随所に隠された記号とか、興味のある人には面白い作品。

ある夜、ルーヴル美術館の館長が不可解な状態で死体となって発見される。死体の周りに残された記号を解読するため、講演会のため渡仏していたラングドン(トム・ハンクス)が現場に呼び出される。しかし捜査協力というのは表面上で、実は容疑者とされていたのだった。その窮地を館長の孫娘で暗号解読者のソフィー(オドレイ・トトゥ)が救うのだが、という展開。

テンポも良く、謎解きや宗教史の要素を盛り込み、なかなか大胆な仮説?で興味深く観れた。公開当時、バチカンの猛抗議があったのも頷ける作品。ただ、深く人間描写等をせずに表面的にサラッと流した感じで作られているので感情移入とかできず、そのまま、え!これでいいの?的な結末へはちょっと(苦笑
コメント

アラモ

2007-05-05 01:06:14 | あ行
今宵は2004年制作の「アラモ (SPECIAL EDITION)」!
領主国メキシコからのテキサス独立を求めて、アラモ砦で闘った人々の姿を描く史実に基づいたスペクタクル巨編。過去に何度か映像化されていて有名なのはジョン・ウェインが監督・主演した1960作。本作の方が何かと豪華だがw

1835年12月、アラモ砦を奪い返したテキサス軍。しかし、テキサス州議会との戦略の相違からヒューストン将軍(デニス・クエイド)は、司令官の地位を剥奪されたため、義勇兵のジム・ボウイ(ジェイソン・パトリック)に願いを託す。若きトラヴィス中佐(パトリック・ウィルソン)がアラモ砦の指揮官に任命されるが民兵から信頼されないまま、メキシコの大軍に包囲されて・・・という展開。

己が信念に従い、誇りを持って、勝てるはずのない戦いに立ち向かって行く男達の姿は理解できるし感動もの。最後まで男を見せたデイビィ・クロケット(ビリー・ボブ・ソーントン)も良い。しかし、主要人物を均等に扱おうとした為か、人物描写の掘り下げがイマイチなのは残念。
コメント

スコア

2007-05-04 01:40:31 | さ行
今宵の友は2001年制作の「スコア」
初回限定アウターケース付きデジパック仕様。
マーロン・ブランド、ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートンというアメリカを代表する3世代の演技派俳優共演によるクライム・サスペンス。

超一流の金庫破りのニック(R・デ・ニーロ)は、この稼業からの引退を考え、ジャズ・クラブのオーナーとして余生を送ろうと思っていたとき、パートナーのマックス(M・ブランド)から報酬400万ドルの仕事を持ちかえられる。悩んだ末、最後の仕事として引き受けるのだが、税関の金庫を破る為には、一見の若者ジャック(E・ノートン)と組まねばならなくなって・・・という展開。

ストーリー的には、なかなか良く出来ているし、意外性もあって面白い。ただ金庫破りとはいえ、R・デ・ニーロは、見た目的に荷が重そうに見える。実際にはあんなに体力は無いだろってくらい、活躍しちゃうからねw
コメント

サラマンダー

2007-05-03 01:21:26 | さ行
今宵は2002年制作の「サラマンダー」
初回限定アウターケース付きデジパック仕様。
6500万年前、恐竜を喰らいつくし、地上全てを炎で焼き尽くして眠りについた火龍が現代に甦り、人間を恐怖に陥れるSFパニック。

現代のロンドン。少年クインは、地下鉄工事現場で太古の眠りから覚めた巨大な生き物に遭遇する。かつて地上を支配した火龍“サラマンダー” が再び地上に現れて、人類を餌食にし文明を破壊しはじめたのだ。それから20年、僅かに生き残った人々は、クイン(クリスチャン・ベイル)をリーダーとして飢えと恐怖の中で身を潜めて暮らしていた。そこへ、ヴァンザン(マシュー・マコノヒー)が義勇軍と名乗り戦車やヘリコプターで現れて・・・という展開。

CGと実写を上手く組み合わせて、迫力のある映像でワクワクして観られるが、火龍が現代文明を破壊する20年を端折ってあるのが、ちょっと残念。現代版ドラゴン・スレイヤーの戦い方もなかなか面白い。ただ、ラストの方法は20年待たなくても誰かが思いついてだろうにw
コメント

フェイス/オフ

2007-05-02 01:23:39 | は行
今宵の友は1997年制作の「フェイス/オフ」
FBI捜査官と凶悪テロ犯、互いに憎むべき相手の顔になり、戦うという異色設定のアクション巨編。監督はジョン・ウーなので、やはり出ました鳩と二丁拳銃(笑

FBI捜査官ショーン・アーチャー(ジョン・トラヴォルタ)は、凶悪なテロリストキャスター・トロイ(ニコラス・ケイジ)に、狙撃され自身も重傷を負ったうえ、貫通した弾で幼い息子マイケルの命をも奪われる。それから6年、トロイを逮捕し一件落着かと思いきや、細菌爆弾が仕掛けられた事が判明する。が、当のトロイは植物人間状態になっていたため、獄中のトロイの弟ポラックスに近づき設置場所を聞き出す為、アーチャーはトロイの顔を移植する、という展開。

移植方法とかの設定に無理があるが、観ているうちにどんどん引きこまれて、まったく気にならなくなる。J・トラヴォルタとN・ケイジ、2人の演技力って、半端なく凄いと感じさせるし、アクションや銃撃シーンも満載で、2時間超があっという間に感じるテンポの良い作品。
コメント