銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

MUSA 武士

2010-02-20 01:25:14 | ま行
今宵は2001年制作の「MUSA 武士 (2DISC EDITION)」!
14世紀の韓国の史実を基に、明王朝の時代を背景に蒙古軍と戦うことを余儀なくされた高麗武士達の姿を描いた歴史的アクション作品。韓国を代表するチョン・ウソンや中国のヒロインであるチャン・ツィイー等々のトップ・スターが出演している。

明朝との友好関係を修復するため、南京へ赴いた高麗の使節団ではあったが、スパイの嫌疑をかけられ砂漠へ流刑となってしまう。その中には、高麗の武官チェ将軍(チュ・ジンモ)や文官の奴隷として従っていたヨソル(チョン・ウソン)等がいた。途中、一行は明を目の敵にしている蒙古軍の襲撃を受け、明の人間は皆殺しにされたが、高麗人は放置されて・・・という展開。

オリジナルは154分あるのだが、今回観たのは133分のインターナショナル・バージョン。内容的には、なかなかのテンポの良さでサクサクっと観られる感じ。この映画のキーとなる明の芙蓉姫をZ・ツィイーが演じているのだが、世間知らずの高慢な感じが表情にも良くでていて、本作では小憎らしい印象を与えてくれる。
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LOVERS 十面埋伏

2010-02-18 19:58:59 | ら行
今宵は2004年制作の「LOVERS (SPECIAL EDITION)」!
初回限定生産の2枚組みデジパックアウターケース付き仕様。
唐王朝衰退期を舞台に政府側と反政府側の間で運命に翻弄される男2女1の愛の姿を武侠映画のテイストに味付けがされている。香港からアンディ・ラウ、中国からチャン・ツィイー、日本から金城武とアジアの銀幕を担う豪華な俳優陣が名匠チャン・イーモウの元に集結した作品。

唐王朝衰退期の中国。“飛刀門” という反政府組織が民衆の信奉を集め、その勢力を拡大しつつあった。その状況を好ましくないと考えた朝廷は、捕吏の金(金城武)と劉(アンディ・ラウ)に反政府組織の頭目の殺害を命じる。そこでその糸口として、“飛刀門” 先代頭目の実の娘らしき盲目の芸妓、小妹(チャン・ツィイー)が遊郭にいると情報を得て・・・という導入。

三者三様の「偽りの姿があり、本当の愛がある」といった感じを受ける作品。イーモウならではの、色彩にこだわった映像美はここでも健在。また、殺陣でもその重厚さをだすため本物の刀を使ったというこだわりのある描写になっていて、なかなか面白く観られた作品。チャン・ツィイーの白い肌がとても綺麗で、目に焼き付いてしまう。
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HERO 英雄

2010-02-06 23:15:03 | は行
今宵は2002年制作の「HERO 英雄(SPECIAL EDITION)」!
デジパックタイプかつアウターケース仕様の2DISC。
紀元前200年、戦乱の直中にある中国を舞台に、国土統一を目指す秦王(のちの始皇帝)のもとに現れた無名と名乗る男(ジェット・リー)が回想形式で刺客との闘いを語るという武侠とも、演劇とも、悲恋とも、いろいろな見方の出来る作品。

ある日、秦王のもとに一人の男が拝謁を許される。この男、無名(J・リー)は、最強と恐れられた趙国の3人の刺客:長空(ドニー・イェン)・飛雪(マギー・チャン)・残剣(トニー・レオン)を倒したと、それぞれの名の刻まれた一本の槍と二本の剣を携えてきた。刺客から身を守るため百歩までしか人を寄せ付けなかった秦王だが、彼の功績を認め特別に十歩の距離まで近づくことを許し、刺客との闘いの経緯を語らせるのだが・・・という導入。

まずもって、映像美が美しい。それも心情と呼応させた色使いなので引き寄せられるように見入ってしまった。内容も単なる武侠・アクションではなく、「戦いの先にあるもの」を考えさせる深い脚本なのでなかなか面白かった。残剣の侍女役:如月(チャン・ツィイー)は、綺麗さだけじゃなく、素晴らしい剣捌きも披露している。
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