銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

ホステージ

2015-02-27 00:07:45 | は行
今宵は2006年製作の「ホステージ」!
初回限定USA版アウターケース仕様。
交渉に失敗したことがトラウマとなり、その職を辞し片田舎の警察署長として赴任した元交渉人が再び事件に巻き込まれていくクライム・サスペンス。ロバート・クレイスのベストセラーを映像化した作品で、主演ブルース・ウィリスの娘が、劇中でも娘役で出演。ちなみに題名のホステージとは、“人質” の意味。

3人の若者が会計士のスミス(ケビン・ポラック)の高級車を盗むため屋敷に侵入するが、警報が作動したため、邸内に立て篭もる事件が発生する。この邸宅は要塞のような造りのうえ完璧なセキュリティーシステムを装備していたため地元警察では手を出せず、署長のタリー(B・ウィリス)は、郡警察に現場の指揮を委ね立ち去るが、妻子が犯罪組織に拉致監禁され、スミス邸からあるDVDをを持ち出すよう脅迫され・・・という設定。

立て篭もり事件と誘拐拉致事件、この2つが同時並行に進行するシナリオや展開のテンポが良いので、サクサク観られる作品。ただし、2つの事件とも犯人や黒幕については消化不良。ブルース好きには良いけど、一般受けするか疑問の作品。娘ルーマー・ウィリスは、なんとなくデミ・ムーアの面影はあるが、面影だけだ、残念。
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シューテム・アップ

2015-02-25 00:03:42 | さ行
今宵は2007年制作の「シューテム・アップ」!
何らかの事情がありそうな一人の謎の男が、偶然巻き込まれた陰謀に立ち向かい、90分弱の映像の中で25000発の銃撃戦が繰り広げられるスタイリッシュでクールなガン・アクションにブラックコメディをふりかけた作品。ジョン・ウーのファンであるマイケル・デイヴィス監督らしい銃撃戦描写が目を引く。流石に鳩は飛ばないが・・・。

肌寒い冬の夜中のNY、スミス(クライヴ・オーウェン)は、たまたま人相の悪い連中に追われる妊婦を助けようとして銃撃戦に巻き込まれてしまう。そんな緊迫状態の中、妊婦は銃撃戦のショックで産気づくや、赤ん坊を産み落としてすぐ流れ弾に当たって死んでしまう。その場に赤ん坊を放置できなかったスミスは、赤ん坊を拾い上げ難を逃れるが、執拗に迫ってくる追っ手をかわし、馴染みの娼婦ドンナ(モニカ・ベルッチ)の預けようとするのだが・・・という導入。

なぜか人参を常に携帯していて、食べたり、道具にしたり、という主人公に笑える。90分弱なのでテンポよく話が展開し、サクッと観られる作品。人参は何の意味があるのとか、そんな状態で撃てるねとか、突っ込み所は満載なので、真剣に観るのではなく、流しながら観る方が楽しいかも。しかし、イタリアの至宝:M・ベルッチも齢を重ねちゃったなぁ、ちょっと残念。
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アデル/ファラオと復活の秘薬

2015-02-21 00:06:21 | あ行
今宵の友は2010年制作の「アデル/ファラオと復活の秘薬」!
不慮の事故により瀕死の状態に陥った双子の妹を救うため、エジプト王家に伝わる秘薬をめぐって展開されるインディ・ジョーンズばりの冒険活劇女性版と思わせてのファンタジー・アドベンチャー・“コメディ”。今まで数々のヒロインを世に送り出してきたリュック・ベンソンが、フランスの人気コミックシリーズに手を加え、映像化した作品。

女流ジャーナリストのアデル(ルイーズ・ブルゴワン)は、瀕死の状態の妹アガット(ロール・ド・クレルモン)を助けるために必要なラムセス2世の侍医の力と 王家に伝わる“復活の秘薬” の手掛かりをつかみ、エジプトの王家の谷に足を運んでいた。侍医のものと思われるミイラを発見したその矢先、黄金を横取りしようとする盗賊の襲撃を受ける。それをかわしたのも束の間、マッドサイエンティストのデュールヴー(マチュー・アマルリック)によって再び危機に陥るが、石室に火を放って・・・という設定。

観る側の感性、期待度で評価が両極端に分かれる作品。R・ベンソンが、趣味というか、自分の幅を見せたというか、ある意味観客は置き去りにされた感がある展開が多いが、個人的には飽きずに観られた。原作のコミックを知っているフランス人なら拍手喝采で受け入れられたんだろうな、とも思える。R・ブルゴワンは、綺麗と言えば綺麗だけど、って感じかな。
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生

2015-02-17 00:02:43 | は行
今宵は2008年制作の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (2DISC EDITION)」!
F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説をもとに内容を膨らませてた脚本で制作された作品で、第一次世界大戦終戦時から21世紀に至るまでのニューオリンズを舞台に、80歳の状態で生まれ、成長とともに外見が徐々に若返っていく男の数奇な運命を描いた巨編ヒューマン・ドラマを回想録形式で描かれている。

余命いくばくもない老女デイジー(ケイト・ブランシェット)は、病床で娘のキャロラインに、ある日記帳を自分に読み聞かせるよう求める。その日記帳にはベンジャミン・バトン(ブラッド・ピッド)という聞いたこともない男の人生が綴られていた。時は1918年、第一次対戦が終わった日に遡る。その日、ボタン工場の社長トーマス・バトンに男の子が誕生するが、母は子供の命と引き換えに息を引き取り、生まれた子は80歳の風貌であったため、トーマスはある施設の階段に18ドルと共に置き去りにしてしまう。それを見つけた施設を切り盛りするティジーとクイニー夫妻は・・・という導入。

2時間半超えの長編だが、飽きることなく観られた。しかし、本来なら0歳~80歳の精神年齢と肉体年齢のギャップを描き切ってこそ完成だと思えるけど、最後の方は詰め込んで終わり、みたいな感じなのがちょっと・・・子供ができて可愛いのに、わが子と共に成長できない自分の葛藤とか、山場は作れるのになぁ。とは言え、割と面白かったので、良しとしよう。
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スノーホワイト

2015-02-14 00:03:25 | さ行
今宵は2012年制作の「スノーホワイト」
これまた誰もが知っているグリム童話の“白雪姫” を大胆にアレンジし、白雪姫と女王の戦いを描いたダーク・アクション・ファンタジー。“雪のように白い肌と、血のように赤い唇と、黒檀のように黒い髪を持ち” スノーホワイトと名付けられた王女の数奇な運命をオリジナリティー溢れるストーリーと、誰でも知ってる話を混在させながら斬新な演出や映像で魅せてくれる作品。

王女として何不自由なく育っていたスノーホワイトが7歳の時、王妃が急逝してしまう。失意に落ち込んだ王の心の隙間に入り込んだ美女ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)は、まんまと王妃の座を射止めることに成功し、結婚式の夜に王を刺殺、王国を乗っ取ることに成功する。そして王族は皆殺しにされたもののスノーホワイト(クリステン・スチュワート)だけは塔に幽閉され年月が経過していた。ある時、隙をついて城外へ逃げ出したスノーホワイトは・・・という導入。

観客動員数・興行成績はなかなかの数字をとったが、実評価は今ひとつの作品。でも、C・セロンは役柄上、醜悪なところもあるが、やっぱり綺麗だし、C・スチュワートも凛とした戦う王女役としては美しかったし、ちゃんと小人やら毒リンゴやらキスでの蘇生やら既知の内容も盛り込んであるので、個人的には満足。C・スチュワート、ザスーラで将来綺麗になるだろう書いた予見が当たった感じかな。w
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赤ずきん

2015-02-11 00:06:09 | あ行
今宵は2011年制作の「赤ずきん」
グリム童話やペロー童話集に重複して出てくるくらい有名なヒロイン「赤ずきん」が成長した姿を描いたファンタジー・ホラーで、三角関係に陥るヒロインと満月の夜に起こる残虐な殺人事件をダークなタッチで描いた作品。ハリウッド期待の女性監督キャサリン・ハードウィックが監督兼総指揮を務め、レオナルド・ディカプリオが率いるアッピアン・ウェイ・プロダクションズが製作。

美しく成長した娘ヴァレリー(アマンダ・サイフリッド)は、木こりのピーター(シャイロー・フェルナンデス)と愛し合っていたが、母親が勝手に鍛冶屋の息子のヘンリー(マックス・アイアンズ)との婚約決めてしまう。そんなある満月の夜、ヴァレリーの姉の惨殺死体が発見され、村人達は狼の仕業だと判断し討伐に赴き、見事に退治をする。しかし翌日、村に来た魔物ハンターのソロモン神父(ゲイリー・オールドマン)は、一連の事件は、ただの狼ではなく、人狼の仕業だと宣告し・・・という導入。

閉鎖的な森の中の村を舞台に展開していくダーク・ファンタジーで、結構、楽しんで観られる作品。あちらこちらに童話の中の逸話が盛り込まれているのも観るものを飽きさせない工夫と思えるので、あれこれ考えず、乗っかって観るのが一番。人狼のCGはもう少し精度をあげて欲しかったな。お目目くりくりのA・サイフリッド、それなりに可愛かった。
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ヘンゼル & グレーテル

2015-02-08 00:09:30 | は行
今宵は2013年制作の「ヘンゼル&グレーテル」!
誰もが知っているグリム童話の〝ヘンゼルとグレーテル” の15年後を題材に、魔女狩り専門のハンターとなった兄妹の姿を描いたダーク・アクションにコメディの味付けをした作品。2013年に日本公開と発表後、公式サイトより日本公開日が削除され、公開、中止と情報が錯綜した後、結局、日本では劇場公開無しとなり、DVDとBDの販売となった。

ある晩、幼い兄妹は父親に森の中に置き去りにされてしまう。二人が助けを乞うた家が実は魔女の棲家で、兄は牢の中で太らせるためにお菓子攻めにあい、妹は手枷で自由を奪われ小間使いとして扱き使われていたが、ある時、二人は魔女の隙をついて反撃し、魔女をかまどで火あぶりにして無事自由となる。月日は流れ、その15年後、大人になった兄ヘンゼル(ジェレミー・レナー)と妹グレーテル(ジェマ・アータートン)は魔女狩りハンターとして賞金稼ぎの日々を送っていた。ある日、子供の誘拐事件が多発する村から、事件の解決を依頼されて・・・という導入。

お馴染みの童話がこんな展開になるとは!といった感じで楽しめる作品。幼い頃、魔女にお菓子を強制的に食べさせられたヘンゼルが糖尿病を患って、インシュリン注射を常備してるとか、結構、笑える内容やドタバタの展開、映像もあり、充分見応えがあったので、公開されなかったのはちょっと疑問。ま、公開しても集客力があったかはわからないが・・・。グレーテル役のJ・アータートン、王女役(プリンス・オブ・ペルシャ)よりこっちの方が良かった。
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ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション

2015-02-05 00:09:26 | や行
今宵は2009年制作の「ユニバーサル・ソルジャー:リレジェネーション」!
1992年に大ヒットし、ジャン=クロード・ヴァン・ダムとドルフ・ラングレンがアクションスターとしての地位を確立した伝説的作品の正統な続編のSFアクション。次世代型ソルジャーと旧型ソルジャーの対決等、見どころ満載だが、特に前作より18年も経過しヴァン・ダム、ラングレンともに齢五十を超えてのアクションが見所の作品。

テロリストが政治犯の釈放を要求し、ロシア首相の子息を誘拐後、チェルノブイリ原子力発電所を占拠する事件が発生する。テロリストの裏には最先端の兵士再生プログラム“NGU” よって誕生した最強ソルジャー(アンドレイ・“ザ・ピットブル”・アルロフスキー)の存在があった。死なない兵士には、死なない兵士でしか対抗できないとの判断から初期兵士再生プログラム“ユニソル” を送り込むが、力の差が歴然としていた。そこで、初期型最強兵士リュック(J=C・ヴァン・ダム)が送り込まれて・・・という設定。

五十を過ぎてのアクションは凄いが、やはり2人とも老けた感は否めないので、ちょっと残念。内容的には、軍隊に重火器使用を禁止しながらユニソルはバンバン撃つし、旧型ソルジャーより人間の特務隊員の方が新型ソルジャーと戦えるし、アンドリュー(D・ラングレン)の復活過程が不明確等々と突っ込み所満載だが、まぁ元々B級だし、そう思えば楽しめる作品。
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アンストッパブル

2015-02-03 00:03:44 | あ行
今宵は2010年制作の「アンストッパブル」!
トニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンのコラボ第5作目で、トニー・スコットにとって遺作となった作品。2001年にオハイオ州で発生したCSX8888号暴走事故(通称:クレイジー・エイツ事故)をもとにアレンジを加えて制作された作品。人為的ミスにより危険物を積載したまま無人で暴走する貨物列車を、二人の鉄道員(運転士と車掌)が止めようと奮闘するサスペンス・アクション。

貨物列車777号が、操車場から人為的ミスによって無人で走り出してしまう。同列車には大量の毒性のある化学薬品とディーゼル燃料が搭載されており、市街地で事故を起こした場合、街を壊滅させるだけの破壊力を有していた。鉄道会社と警察は対応策を講じるが、列車は減速するどころか、さらに加速していく。この異変に気付いた同一線路を反対側から走ってきたベテラン機関士フランク(デンゼル・ワシントン)と、この日初めてコンビを組んだウィル(クリス・パイン)は・・・という設定。

事実に着想を得たとのことだが、実際に同様に事故が発生していたこと自体にビックリ! 流石、アメリカだ。暴走列車だけあって、テンポも早く、飽きずに観られる作品。D・ワシントンが渋いねぇ。覚悟を決め娘に電話するシーンなんて、なかなかだ。やさぐれ感一杯のC・パインが、徐々にD・ワシントンに触発されていく様もいい。ま、あれこれ考えずに観るのがお勧め、できれば映画館とか大画面で。
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