銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

ダイ・ハード4.0

2013-08-28 00:26:54 | た行
今宵は2007年制作の「ダイ・ハード4.0 特別編 (2DISC EDITION)」!
12年を経て再び始動したシリーズ第4弾。突如全米を襲ったサイバーテロに立ち向かう最強に“運の悪い”男:ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)の不死身の奮闘を描いたアクション。もうクリスマス路線に戻る気の無い設定で、本作は米独立記念日前夜から物語が始まっている。サイバーテロを題材にしているので“4” もソフトウェアのヴァージョン風に“4.0” と表記。

米独立記念日の前日、FBI のシステムが何者かにハックされてしまう。威信を賭けたFBI はハッカーの特定、拘束に動くが、既に何者かに口を封じられていた。そんな中、J・マクレーンはハッカーの一人であるマシュー(マット)・ファレル(ジャスティン・ロング)を拘束に向かうが、そこで謎の男達の襲撃を受け銃撃戦の末、ファレルを連れて逃げ出すことに成功し、一路、ワシントンD.C.のFBI へ車で移動をするのだが・・・という導入。

アナログ親父vsデジタルの構図で描かれるハード・アクションで、なかなか面白い。第1作では幼かった娘ルーシーも勝気な女子大生として登場し、19年という時の流れを感じさせる。またB・ウィリス演じるJ・マクレーンも猪突猛進というより、冷静さのうえに構築された戦いといった円熟さと、包み込む父性を兼ね備えた役柄に変化している、と思える。
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ダイ・ハード3

2013-08-24 00:21:06 | た行
今宵は1995年制作の「ダイ・ハード3」!
シリーズ第3弾となる本作には原作となる小説はなく、ジョナサン・ヘンズリーの“サイモン曰く” というオリジナルのシナリオを基に制作された作品。当初は、ビル、空港ときて船上の予定だったが、沈黙の艦隊(スティーブン・セガール主演)の公開もあって、海洋アドベンチャーではなくNYを舞台に変更したとされている。

NYの市街地で発生した無差別爆破テロリストのサイモン・ピーター・グルーバー(ジェレミー・アイアンズ)は犯行声明と共に次の爆破阻止のためのゲーム相手として、酒浸りで停職中のジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)を指名する。二日酔いのままゲームに参加させられたマクレーンの最初の行動は、“俺は黒人が大嫌い” と書かれた看板を下げたまま黒人街ハーレムに立つことだった。場所柄、この行為を危険と感じた近所の電気修理店の店主ゼウス・カーバー(サミュエル・L・ジャクソン)がマクレーンに声を掛けて・・・という設定。

1,2では、知らぬ間に巻き込まれた男だったJ・マクレーンが、3では明確に狙われた男として描かれ、巻き込まれのポジションはS・L・ジャクソンに譲った感のある構成。“沈黙” との内容の酷似による舞台の変更、別のシナリオを書き換えて代用等々の要素が絡み合ってできた作品なので、“ダイ・ハードにして、ダイ・ハードに非ず” 的な作風。アクション映画としては楽しめるので良いのだが、クリスマスじゃないしね・・・。
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ダイ・ハード2

2013-08-20 00:20:17 | た行
今宵は1990年制作の「ダイ・ハード2」!
ナカトミビルの事件から1年後のクリスマス・イヴ、今度は舞台を空港に移し、ジョン・マクレーン(B・ウィリス)の活躍を再び描いたアクション大作第2弾。原作はウォルター・ウェイジャーによる小説“ケネディ空港着陸不能” で、主人公や空港を大きく変更している。よって、前作と本作に関連性は一切無い。

J・マクレーンは妻のホリーを雪の降るワシントン・ダレス国際空港に迎えにやってきていた。空港内で一服をしていると、明らかに不審な行動をとる男2人組を見かけ、後を追うと関係者以外立入禁止のはずの荷物室へ入っていった。何やら不穏な気配を感じたマクレーンは中に入り声をかけると、いきなり発砲されたため、銃撃戦となり、乱闘の末一人を倒すが、もう一人には逃げられてしまう。マクレーンはこれだけの事件が発生したのに空港を閉鎖しない空港警察署に不満を露わにして・・・という設定。

2年連続でクリスマスの悪夢に見舞われたマクレーン。ビルから空港に舞台を移したことで広がりは出たのだが、今回は孤立無援ではないのに突っ走ってしまうあたりが難点かな。でも見応えは十分あるし、一気に観られる作品。ただ前作よりも、罪の無い人がたくさん亡くなってしまうのは、ちょっと・・・。
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ダイ・ハード

2013-08-18 00:19:21 | た行
今宵は1988年制作の「ダイ・ハード」!
ハイテクビルという閉鎖空間を舞台にテロリストと運悪くそこに居合わせたNY市警の刑事ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)の戦いを描いたアクション大作で、ロデリック・ソープの小説を原作としている。“ダイ・ハード=なかなか死なない者(不死身)” の意味。

クリスマス・イヴ。ニューヨーク市警察のジョン・マクレーン(B・ウィリス)は別居中の妻ホリーに会うため、ロスアンジェルスのナカトミ商事に出向いていた。折しもナカトミ商事では社員慰労のクリスマス・パーティが開催されていた。その会場でジョンはホリーと再会するのだが、同じ頃西ドイツ人テロリストのハンス・グルーバー(アラン・リックマン)とその部下が重武装で乱入してきて・・・という導入。

B・ウィリスのはまり役となったシリーズの第1弾。テロリスト達によるハイテクビル占拠はまったくの空想ではなく、実際に有り得る状況なので、臨場感のある出来となっている。細かく張られた伏線、効果的なSFX、上手くまとめられた演出と、なかなかの作品。人間味溢れる不死身の主人公もなかなか。
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ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

2013-08-15 00:18:13 | は行
今宵は2008年制作の「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー (LIMITED EDITION)」!
初回限定のアウターケース付き仕様。
全身真っ赤な地獄生まれの異色ヒーロー、“ヘルボーイ” が活躍するシリーズ第2弾。今回は、人類の強欲さに絶望した妖精族の王子が伝説の最強軍団ゴールデン・アーミーを復活させ、人間を葬り去ろうと画策し、ヘルボーイと対峙するというSF・アクション作品。

超常現象捜査防衛局“BPRD” のエージェントとして、俊敏な怪力男のヘルボーイ(ロン・パールマン)は、火を操る能力を持つ恋人リズ(セルマ・ブレア)や精神感応力の強い半漁人エイブ(ダグ・ジョーンズ)らと組み、怪事件の捜査と魔物退治にあたっていた。その一方で妖精の王子ヌアダ(ルーク・ゴス)が伝説の最強軍団ゴールデン・アーミーを甦らせようと着々と行動を始めて・・・という設定。

相変わらず人間臭いヒーローの活躍劇で、次から次と出てくるクリーチャーやアクション、SFXを堪能できる仕上がりになっていて、サクサクっと観られる作品。SFXを多用しているので、動きとかはちょいとリアルさに欠けるけど、この手の作品では許容範囲かな。
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ナニー・マクフィーの魔法のステッキ

2013-08-13 00:16:55 | な行
今宵は2005年制作の「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」!
原作は英児童文学の人気作家クリスティアナ・ブランドの“ふしぎなマチルダばあや” で、ナニー・マクフィーを演じたエマ・トンプソンが自ら脚本を執筆したモノ。母を失い、父と暮らしている一癖も二癖もある7人の子供たちの前に不思議な力を秘めた乳母が現れるというファンタジー作品。

妻を亡くしたブラウン氏(コリン・ファース)には長男のサイモン(トーマス・サングスター)以下7人の子供がいた。優しかった母を慕う彼らは家政婦の言うことも聞かず17人目も追い出すことに成功する。そして、新たにやってきたナニー・マクフィー(エマ・トンプソン)も追い出そうと画策する。一方、父親は自分の給与だけで一家を支えていくのが苦しく、叔母の援助を頼るのだが、引き換えに再婚をせかされていて・・・という導入。

子供向けの作品なんだろうけど、大人が観ても十分楽しめる作品。子供の大きな成長と父親のちょっただけの成長をユーモアとコミカルさで表現し、それを裏付ける心温まるシナリオと俳優陣の好演、あっと言う間に観終わってしまうくらいの作品。イギリスっぽい色調も華やかで楽しさを増している。
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