銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

サスペクト・ゼロ

2008-11-18 02:32:36 | さ行
今宵は2004年制作の「サスペクト・ゼロ」
米国陸軍で行なわれていたと言うの軍事遠隔透視計画「スターゲイト・プロジェクト」をモチーフに舞台をFBI と連続誘拐(殺人)犯に置き換えて描いたサスペンス作品。“サスペクト・ゼロ” とは、犯行手口やパターンに共通性が無く、プロファイリング不可能な殺人犯を意味するらしい。

勇み足でダラスからニューメキシコの片田舎に左遷されたFBI 捜査官トム・マッケルウェイ(アーロン・エッカート)は、立て続けに3件の殺人事件に遭遇する。3人の被害者に共通点はないものの、死体は瞼が切り取られ、“0”(丸に斜線=ゼロ)のマークが残されている点は同じであった。この事件に関してダラスから元恋人のフラン・クーロック(キャリー=アン・モス)が派遣されて来て、解決へと導こうとするのだが・・・という展開。

内容的にはほぼ平板で、たまにちょろっと盛りあがるという感じなので、ググッと引き込まれもせずに観終わってしまった。ま、遠隔透視というものが本当にあるとしても映像で描くのは難しい気がするけどね。あ!謎の男オライアン役のベン・キングスレーの演技は、かなりミステリアスな雰囲気を醸し出していて良かったかも。
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ヤング・ブラッド

2008-11-15 01:48:35 | や行
今宵は2001年制作の「ヤング・ブラッド」
所謂、三銃士ものの一つ。ダルタニアンにのみ焦点を当てて彼の成長を描き、他はサラッと流す程度の描写であることと香港映画さながらのワイヤーアクションを導入しているところが目新しい作品。ティム・ロス、カトリーヌ・ドヌーブ、スティーブン・レイと言った豪華俳優陣が脇を固めている。

1625年。ダルタニアン(ジャスティン・チェンバース)は、銃士になる事と両親の仇を討つ事を目的としてパリに向かう。しかし、リシュリュー枢機卿の謀略により銃士隊は既に壊滅状態で、変わりにフェブル(T・ロス)を隊長とする枢機卿直属の軍隊が幅をきかせていた。そんな中、ダルタニアンは投獄されている銃士隊の隊長を救出すべく、アラミス、ポルトス、アトスらと共に行動を開始するのだが・・・という設定。

見所のワイヤーアクションは、どっかで観た事あるような・・・あ! ジェット・リーの「ワンス・アポン・ア・タイム」と思ったら武術演出家のシャン・シンシン自身も使いまわし認めちゃってるしなぁ(苦笑 でも、飽きずに最後まで面白く観れたし、フランチェスカ役のミーナ・スヴァーリが可愛かったから良しとしとくかw
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若き勇者たち

2008-11-12 22:47:29 | わ行
今宵は1984年制作の「若き勇者たち」
公開当時は、好戦映画だとか戦意高揚だとか、とかく評論家の類が非難した作品。確かに米国レーガン政権の時期に作られた愛国心丸出しといえばそうなのだが、それより多感な青春時代に戦争という非日常空間にいきなり放りこまれた若者達の生き様を描き、ある種の反戦映画と思える作品。

コロラド州の小さな町の高校に突如パラシュート部隊が降り立ち、いきなり無差別発砲をし、町の占拠を始めた。混乱の中、どうにか山へ逃げ延びたジェッド(パトリック・スウェイジ)とマット(チャーリー・シーン)の兄弟とその友人たち。1ヶ月ほど山で隠れていたが情報を手に入れるため町へ戻ると第三次世界対戦が勃発し、北からソ連、南からキューバの侵攻を受けている事を知る。そして彼等は否を無しに銃を手にして・・・という設定。

確かに題材は戦争だけど戦いそのものより、そういった状況下での若者の心理(精神)の変化とか描写しているので青春映画とも言える内容かな。それに戦争映画としては、小さな町中心で描いているから映像自体も派手さは無いし。まぁ、ラスト近くでの“勝者なんていない” という台詞が戦争の無意味さを象徴しているんだろうな。
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レジェンド/光と闇の伝説

2008-11-11 22:39:31 | ら行
今宵は1985年制作の「レジェンド/光と闇の伝説」
不可侵であるユニコーンに人間が触れてしまった為に起こる物語を描いたSFXファンタジー・アドベンチャーとして制作されたもので、若いトム・クルーズ(うーむ、やはり美形だなぁ)に会える作品。音楽担当が日本公開版と米国版では異なるらしいのだが、聞き比べた訳ではないので分からないw 

闇の魔王は、地球を暗黒化して支配しようとしていた。そのため野望の妨げになる光の存在であるユニコーンの角を奪うことを手下に命じていた。同じ頃、王女リリー(ミア・サラ)は森に住む青年ジャック(T・クルーズ)と森を散歩していた。そしてジャックは見せたいものがあると、リリーを導き、ユニコーン2頭の姿を見せる。その優美な姿に魅せられたリリーは禁を犯しユニコーンに触れてしまう。と、その時、魔王の手下の毒矢がユニコーンに刺さり・・・という展開。

うーん、なんか平板な感じの内容。子供なら喜ぶかもしれないが、大人の目でみるとイマイチっぽいかな。トムの魅力もあまり引き出せてないし、王女役のM・サーラも清楚だけど気品とか風格を出せないまま終わっているし、リドリー・スコット監督らしからぬ出来映え(苦笑
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ビー・クール

2008-11-10 22:56:37 | は行
今宵は2005年制作の「ビー・クール (COLLECTOR'S EDITION)」!
1995年の「ゲット・ショーティ」の続編として制作された作品。前作は映画業界を舞台にしていたが、今作は新たに音楽業界を舞台にチリ・パーマー(ジョン・トラヴォルタ)がクールに決めつつ、裏社会の人間を巻き込んで発生するドタバタを描いたコメディ映画。共演は10年ぶりにコンビを組むユマ・サーマン。

映画業界で成功したチリ(J・トラヴォルタ)ではあったが、既に興味を失い、元の取り立て屋稼業に戻ろうかと思っていた矢先、レコード会社経営の友人が目の前で殺害されてしまう。残された未亡人イーディ(U・サーマン)を助け、傾いたレコード会社を建て直すためにと無名歌手のリンダ(クリスティーナ・ミリアン)をプロデュースし、音楽業界に足を踏み入れるのだが・・・という設定。

ま、深く考えずに楽しめる作品。しかもあちらこちらに有名どこがチラチラでるのもなかなか。エアロ・スミスのスティーブン・タイラーに至ってはご本人登場で歌っちゃうし、さすがハリウッドだわ。強面でハードな役柄が多いザ・ロックの三枚目も結構笑えるしねw さすがにエンディングは前作の様に映画業界風には終われなかったので、ちょい残念だったけど。
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ポイント45

2008-11-09 22:49:31 | は行
今宵は2006年制作の「ポイント45」
NYのスラムを舞台に、拳銃と盗品の売買でボスを気取っている男とその恋人の日常を描いたもので、どちらかというとアクション派のイメージの強いミラ・ジョヴォヴィッチがそれを払拭し、“女” を前面に押し出した感じのする作品。ポイント45とは45口径の銃を意味している。

NYのスラム街の一角“ヘルズキッチン” で生まれ育ったキャット(M・ジョヴォヴィッチ)はいつかここから抜け出たいと思いつつ、アル(アンガス・マクファーデン)と拳銃と盗品の密売の裏社会に生きていた。あるときアルに内緒で取引を行なったことが、アルの怒りを買ってしまい激しく殴られてしまう。それでも、アルといつしか海辺の家へ引越すことを夢見て・・・という展開。

んー、なんだかなぁ。題材としては、DVや復讐や駆け引きを織り込んだサスペンス・タッチの作品なんだろうけど、観終わってもあまり心に残らない作品の一つかな。ミラの新たな一面を知るには良いけど、それ以上は無いような気がする。(苦笑
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シャフト

2008-11-06 22:43:05 | さ行
今宵の友は、2000年制作の「シャフト」
70年代にブラック・パワー旋風を巻き起こした「黒いジャガー」のリメイクというか、リボーン版っぽい作品。主人公のシャフトには渋く悪態の似合う(?)サミュエル・L・ジャクソンを起用し、叔父役として往年のシャフト役だったリチャード・ラウンドトゥリーが起用されていて、前作を知っている人には懐かしい。

NYの酒場で殺害事件が発生する。現場に駆けつけた市警の刑事ジョン・シャフト(S・L・ジャクソン)は、容疑者としてウォルター(クリスチャン・ベイル)を拘束するが、不動産王である父の金の力で直ぐに保釈され、そのまま海外逃亡されてしまう。それから2年、帰国したウォルターを再逮捕するがまたしても金の力で保釈となってしまう。法で裁けないなら自らが正義を貫き、悪を裁くと決心し、警察組織を離れ単独で戦いを開始するのだが・・・という設定。

アフロでひょろっとしていたシャフトが、スキンヘッドで屈強な肉体を持って生まれ変わったような感じ。S・L・ジャクソンらしい雰囲気と演技であっと言う間に観終わってしまう。この“あっ” と言う間が、良いのか悪いのかの判断は個々人に任せるけどねw
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