銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

デッドフォール

2010-03-17 04:53:33 | た行
今宵の友は1989年制作の「デッドフォール」
ロスで1,2位を争うほどの腕利き刑事2人が、悪の組織を相手に大立ち回りを演じる痛快アクション。原題が“タンゴ&キャッシュ” というところからも分かるように、典型的なバディムービーだが、主演の2人が共に肉体派という共通点を持ちながらも上手く描き分けてある作品。

ロスの西分署のタンゴ(スルヴェスター・スタローン)は、スーツに身を包んだクールな刑事で、中央分署のキャッシュ(カート・ラッセル)は、ジーンズにブーツという格好の破天荒な刑事と対称的ではあるが、共に麻薬組織や武器密売組織を壊滅に追い込んできたヒーローであった。しかし、この2人のことを苦々しく思っていた組織のボスが、2人を罠に嵌め、刑務所へと送りこみ・・・という展開。

S・スタローン自ら“ランボーなんて目じゃないね” って茶化したり、フロントガラスを人が突き破ってくるシーンや終盤の功夫の格闘シーンは、ジャッキー・チェンの“ポリス・ストーリー” を、ラスボスが鏡の中にいてどれが本物か見分けがつかないシーンは、ブルース・リーの“燃えよドラゴン” をパロっていたりして、映画好きにはなかなか受ける出来になっていて、一気に観られる娯楽アクションに仕上がっている。
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フォーン・ブース

2010-03-03 04:17:44 | は行
今宵は2002年制作の「フォーン・ブース」
口八丁手八丁で渡り歩いてきた宣伝マンのスチュ・シェパード(コリン・ファレル)が、鳴った電話ボックスの受話器を手に取った事から騒動に巻き込まれるサスペンス。舞台は路上のたった1つの電話ボックスのみと、なかなか意表を突いた作品。

自称ヤリ手の宣伝マンのスチュ(C・ファレル)は、今日もその口先を武器に仕事をしていた。ちょっとした浮気心で女優の卵に手をつけようと、いつもの公衆電話から電話をして立ち去ろうとした時、電話が鳴り、何気無く取り上げた受話器の向こうから「電話を切ったら命は無い」と告げられて・・・という導入。

何と10日間で撮影をしてしまったと言う驚異のスピードで仕上げた作品でありながら、安っぽさは微塵も無く、逆に精神的な奥行き描写がされていて、一気に観られる作品。撮影も時間の流れに沿って行なわれているので、映像の食い違い等も発生していないし、違和感無しで観られる。また、80分にまとめてあるのも飽きさせない、丁度の良い尺のように思える。しかし、キーファー・サザーランドの起用法はとっても贅沢だなぁ。
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レプリカント

2010-03-01 04:00:57 | ら行
今宵の友は2001年制作の「レプリカント」
シングルマザーばかりを狙った殺人を繰り返し、犯行現場に火を放つ連続殺人鬼“トーチ(ジャン=クロード・ヴァンダム)” とその逮捕に奮闘する刑事ジェイク(マイケル・ルーカー)の姿を描いたハードサイコアクション作品。

“トーチ(J=C・ヴァンダム)” を逮捕する事も侭ならず、11件連続で犯行を許してしまったジェイク(M・ルーカー)は心身ともに疲れ、辞職を決意する。しかし、ジェイクを目の敵にするトーチは逆にジェイクを煽る行動に出てくる。そんな時、NSA(国家安全保障局)のエージェントがやってきて極秘の最高機密計画への協力をジェイクに要請して・・・という展開。

オリジナルvsレプリカント(クローン)と言う面白い着眼点で描かれた作品で、J=C・ヴァンダムが一人二役をし、初の悪役もこなした結構観られるアクションもの。まぁ、100万ドルの予算をかけて作ったレプリカントの教育や扱い方等にいくらでも突っ込む点はあるが、B級半の映画なので目をつぶっておくかな。
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