銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

ブレードランナー 2049

2021-01-05 00:03:16 | は行

今宵は2017年制作の「ブレードランナー 2049  (2DISC EDITION)」!
色々と物議を醸した1982年作品から35年の時を経て制作された続編。リドリー・スコットが制作総指揮を務め、ハリソン・フォードが当時の役柄であるリック・デッカードを演じている。作品的には前作から30年後を舞台にしているが、相変わらず日本風の映像描写は残っているのが何とも。

2022年の「大停電事件」以降、全世界は環境破壊加え、食糧難に陥ってしまっていた。また、レプリカント(人造人間)の製造が禁止されていたが、2036年にウォレス社が寿命の無いネクサス9型を開発したことで、再び人間の使役として働き始めていた。その中の一体である“K(ライアン・ゴズリング)” は、ロス市警のブレードランナーとして、旧型を“解任” する仕事に従事していた。ある日、仕事の過程で枯れ木の根元に埋められていたトランクを発見し……という導入。

何と言えば良いのだろうか。確かに前作の世界観や映像美を引き継いで制作されているのは理解できるし、面白い。しかし、“K” の自分探しの旅が長すぎて、少々飽き気味になってしまうのも否めない。まぁ、30年後に生存していたことで、デッカードはレプリカントではなかったと、これまでの疑念は解消されたように思うが、あの放射能の中で生きてきたってことは……と新たな疑念がw ジョイ役のアナ・デ・アルマスが、なかなか美しくて良かった。

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ブレードランナー ファイナル・カット

2020-11-20 00:04:43 | は行

今宵は1982年制作・2007年再編集の「ブレードランナー ファイナル・カット  (2DISC EDITION)」!
フィリップ・K・ディックのSF小説“アンドロイドは電気羊の夢を見るか?” を原作(と言うより原案)とした近未来SFサスペンス。1982年に劇場公開後、1992年のディレクターズ・カット版を経て、2007年に公開25周年を記念してリドリー・スコット自身の手で再編集したのが本作ファイナル・カット。現在、入手可能なのは前述の3つを含めて5バージョンある。

地球環境の劣化と遺伝子工学の発達により宇宙植民地での労働力としてレプリカントと呼ばれる人造人間が発明されていた。人間同等以上の知性と体力を持った彼らは次第に過酷な環境への反発を感じ、人間世界への逃亡を試みるようになる。リック・デッカード(ハリソン・フォード)は、人間社会に紛れ込んだ彼らを判別・発見し、「解任(抹殺)」する任務を負う警察の専任捜査官「ブレードランナー」の一人であり……という設定。

舞台は2019年のロサンゼルスなのに街にはやたらと日本を意識した演出がなされてて、日本人から見るとちょっと奇異に映るかな。本作は、完成度は高いものの全体的に暗い映像を意識した作品のため公開当時から評価は高くなく、興行的には失敗の部類だった。しかし、誤った設定(人数)のまま進行したり、謎を残したままのエンディングが、多くの人々の議論を呼び、永遠の名作として認知されたのかな、と思ってしまう。

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パピヨン

2020-10-30 00:01:35 | は行

今宵は1973年制作の「パピヨン (SPECIAL EDITION) 」!
胸に蝶の刺青をしていることで“パピヨン” と言う通り名を持つ男が無実の罪で終身刑となり、投獄後、何度も脱走を試み、遂に成功して13年間で刑務所生活に終止符を打ったアンリ・シャリエールの自叙伝を映画化したもの。スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンという好対照な2人を起用し、見事に「自由への渇望」を描いた作品。

殺人という無実の罪でフランス領ギニアへ送られることになったパピヨン(S・マックイーン)は、その船中で、既に脱走の計画を練っていた。しかし、脱走には多額に賄賂が必要になるため、同じ移送中の囚人で、贋札づくりの天才ルイ・ドガ(D・ホフマン)に目を付け、利用しようと声を掛ける。その後、2人の間には奇妙な絆が結ばれて……という前振り。

S・マックイーンの鬼気迫る演技が凄い。自由を求めて脱獄する男を描くという内容に終始し、特に何か主義・主張が表現されている訳では無いところが、賛否の分かれ道だと思うが、個人的には充分楽しんで観られた脱獄作品である。また、音声が殆どなく、映像のみの場面も多いのも本作の特徴のような気がする。ラストの海中にあるものが……残念w

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羊たちの沈黙

2020-09-20 00:04:58 | は行

今宵の友は、1991年製作の「羊たちの沈黙 SPECIAL EDITION」!
殺した女性の皮膚を剥ぐという連続猟奇殺人事件を追うFBIの訓練生が、元精神科医の殺人犯との対話からヒントを得て、猟奇殺人犯を突き止めるサスペンス・スリラーで、原作はトマス・ハリスの同名小説。第64回アカデミー賞で主要5部門を独占受賞をした。また、この作品で、ハンニバル・レクターの名前と「人食いハンニバル(Hannibal the Cannibal)」の二つ名は世界的知名度を上げた。

FBI訓練生クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)は、バッファロー・ビルと名付けられた猟奇殺人犯による若い女性の殺害・皮剥ぎ事件を解明するように行動科学課のクロフォード(スコット・グレン)から任務を課される。解明の手掛かりとして、元精神科医で“人肉事件” の犯人として収監されている囚人ハンニバル・レクター(アンソニー・ポプキンス)に会うように指示されて……という設定。

心理描写や音楽・映像等、全てにぐいぐい引き込まれて、最後まで一気に観てしまった。J・フォスターの女性ならではの心情・表情が上手く表現されていたし、それ以上にDr.レクター役のA・ポプキンスの演技が怖いと言うか、渋いと言うか見事にキャスティングが嵌った印象を受けた作品。凛々しいJ・フォスターの容貌に二重丸!

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ボーン・レガシー

2020-09-18 00:08:48 | は行
今宵の友は、2012年製作の「ボーン・レガシー」!
ジェイソン・ボーンを主人公とするロバート・ラドラムの小説を原作とした映画化シリーズの第4作目。ラドラムの死後、執筆を継いだエリック・ヴァン・ラストベーダーの著作に同名の小説があるが、本作は異なる内容になっていて、どちらかと言うとスピンオフ的に制作されたアクション・サスペンス。

暗殺者養成プログラムの“トレッドストーン”“ブラックブライアー” に次いで実施された“アウトカム” 計画に参加していたアーロン・クロス(ジェレミー・レナー)は、アラスカで訓練を行っていた。しかし、この極秘プログラムが白日の下に晒されそうになったことで、CIAは計画の中止、被検体の暗殺に舵をきる方針を打ち出して……という設定。

ジェイソン・ボーンを軸に描いた前3作とほぼ同じ世界と時系列を舞台にしながら、別の暗殺者アーロン・クロスを題材に描いた作品。冒頭の水の中に浮いている場面なんかは、繋がりを感じさせる出来。スピンオフとして十分見応えはあるので、前3作と絡めて考えようとしてややっこしくするより、単体で観た方が良い感じがする。
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ハンナ

2020-09-14 00:03:04 | は行
今宵の友は、2011年製作の「ハンナ」!
フィンランドの山奥で、幼い頃より父親に格闘術、複数の語学力、偽のプロフィールを叩き込まれた16歳の少女ハンナ(シアーシャ・ローナン)が、銃弾3発を撃ち込まれ殺害された母の敵討ちのためCIA捜査官マリッサ(ケイト・ブランシェット)を狙うというクライム・サスペンス・アクション。

電気も通っていない山奥で、ハンナ(S・ローナン)は、父エリック(エリック・バナ)と暮らしながら、相手を殺すための手段と出自を偽るプロフィールを叩き込まれながら、人の痛みや感情を持たないまま16歳になっていた。そして、既に父親の能力を超えたと思ったハンナは、外界へ行くことを決断し……と言う導入。

映像の美しさやS・ローナンの演技は見るべき価値があるのだが、脚本というか設定というか、そちらが拙くてB級作品になってしまっている感が強い作品。叩き込まれた能力を使うと言うより、走りに走るという場面が多すぎるし、追うものが追われるってどうなのかな。でも所々、緊迫する場面もあり、一気に見ることが出来たのでそれなりに楽しめた。
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パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊

2020-09-12 00:03:15 | は行
今宵は2017年制作の「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」!
ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)が活躍する海洋アクション・アドベンチャーの第5作目で、全ての海賊を滅ぼそうとする“海の死神” サラザールとの間で繰り広げられる闘いを描いた大作。またもや監督交代となったが、久々にオーランド・ブルームとキーラ・ナイトレイが出演。

ヘンリー(ブレントン・スウェイツ)は、父ウィル(オーランド・ブルーム)の呪いを解くための鍵が“ポセイドンの槍” にあることを突き止める。そして、槍を見つけるために、かつて父と旅をした伝説の海賊:ジャック・スパロウ(J・デップ)を探し求めていた。その頃、ジャックはツキに見放されて一文無しになり、自らの懸賞金も大暴落し、落ちぶれた生活を送っていて……という設定。

元々3部作の予定を人気が出たのでという理由で続編制作しているため、シリーズを通すとだんだん迫力というか、キレが落ちているけど、単発で見る分には充分楽しめる作品。エンドロール後の映像で、第6弾を匂わせるっていうマーベル方式を入れてたけど、どうなるのかな。それはさて置き、ヒロイン:カリーナ役のカヤ・スコデラリオは、なかなか魅力的だったので、眼福、眼福。
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プルーフ・オブ・ライフ

2020-09-06 00:09:16 | は行
今宵の友は、2000年製作の「プルーフ・オブ・ライフ」!
頻発する国際的K(Kidnapped:誘拐)&R(Ransom:身代金)事件を専門に扱うプロの交渉人による人質奪還作戦を南米の架空の都市を舞台にして描いたサスペンス・アクションにほんのりロマンスの味付けした作品。原題の“PROOF OF LIFE=生存証明” とは、「人質がまだ生きているかの証」という意味。

石油会社のダム建設技師ピーター・ボーマン(デビット・モース)は、赴任先の南米テカラで、反政府組織ELTに誘拐されてしまう。保険会社をから反政府ゲリラと人質解放交渉のため、元英国陸軍特殊部隊SASのテリー・ソーン(ラッセル・クロウ)が現地入りするが、経費節約のため会社間の契約が切れていたことが判明し、テリーは人質の妻アリス(メグ・ライアン)の慰留を断り帰国をするのだが……という設定。

前半の無線による交渉のやり取り、後半の強行手段となかなか緊迫感もあり、面白く楽しめた作品。交渉決裂の後、強行手段にでるのは、やはりテリーが軍人上がりだからなんだろうな。あと、テリーとアリスに恋心が芽生えるのも、吊り橋理論と言うか、なんというか、まぁ、メグを起用した時点でロマンスの香りが漂うのは自明の理ということかな。
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プレステージ

2020-09-04 00:03:13 | は行
今宵の友は、2006年製作の「プレステージ(COLLECTORS EDITION)」!
初回限定3Dアウターケース仕様。
手品師カッター(マイケル・ケイン)の助手として同門にいたアンジャーとボーデンという2人の天才マジシャンの確執をクリストファー・ノーラン監督が“メメント” 同様に時間軸をずらしながら描いた人間ドラマにサスペンスを加え、マジックという味付けをしたものにマッドサイエンティストのテスラを振り掛けた作品。原作は、クリストファー・プリーストの小説「奇術師」。

水槽脱出のマジックで、ボーデン(クリスチャン・ベイル)の拘りによって、アンジャー(ヒュー・ジャックマン)の妻が溺死してしまう。その後、アンジャーは深い悲しみをボーデンへの復讐という形で晴らそうとし、ボーデンの手品の邪魔をし、指2本を欠損させる怪我を負わせる。以降、2人は互いを邪魔しながら、相手を出し抜こうといろいろと画策・実践することになり……という前振り。

マジックの演出に力を入れるH・ジャックマンとマジックのネタに力を入れるC・ベイルという2人のマジシャンの対比が良く描かれているうえ、マジックのネタばらしもあって、面白く観られた作品。スカーレット・ヨハンソンの衣装も素晴らしいが、テスラ役をデビット・ボウイが演じているのも一見の価値あり。そして、終盤での映画のネタばらし的映像に、なんてこった!
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ブラック・スワン

2020-08-23 00:08:52 | は行
今宵は2010年制作の「ブラック・スワン」!
NYで有名なバレエ楽団を舞台に将来を嘱望されたバレリーナであるニナ・セイヤーズ(ナタリー・ポートマン)が、同楽団の新規公演「白鳥の湖」でのプリマに抜擢されたプレッシャーから、徐々に心のバランスを崩していく様子を描いた心理スリラー。高い評価を得た反面、ナタリーのダンスシーンでボディダブル(替え玉)も論争になった作品。

ニナ(N・ポートマン)の所属するバレエ楽団は、演出家トマ(ヴァンサン・カッセル)の方針で、次の公演を『白鳥の湖』とすることに決定する。この演目のプリマが演じる“白鳥の女王” は、可憐で純真な“白鳥” と狡猾で妖艶な“黒鳥” の二役を踊り分けられねばならなかった。役が白鳥だけなら、ニナで決定なのだが、黒鳥をもとなると役不足は否めない状況に、新しくリリー(ミラ・クニス)がサンフランシスコから加入し……という設定。

刻々と変化していくニナの心理描写が凄いのは分かるのだが、題材がバレエのせいか、なかなか入り込めない感じがした。おそらく映画としては好みが分かれる作品と思う。一応、飽きずに最後まで観られたし、N・ポートマンは、バレリーナ役になりきって10kg減量したとかで、なかなかの肢体をみせてくれる。彼女目当てに観るのも良いかも。
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パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉

2020-08-19 00:07:15 | は行
今宵は2011年制作の「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」!
自由気儘な海賊:キャプテン・ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)が活躍する海洋アクション・アドベンチャーの第4作目。本作より監督がロブ・マーシャルになり、前3作の準主役級は登場せず、新たに黒髭役でイアン・マクシェーンや元カノ役でペネロペ・クルスが出演し、キャストは相変わらず豪華。

スペインとイギリスが“生命の泉” を巡って争っている中、かつてジャック(ジョニー・デップ)と幾多の抗争をくる広げた海賊バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)が英国海軍に属す公賊としてジャックの前に現れたり、かつての恋人アンジェリカ(P・クルス)が偽ジャックとして乗組員を募っていたりと、ジャックの周囲がきな臭くなってきていた。そして、史上最恐の海賊・黒髭の“生命の泉” を巡る航海に巻き込まれ……という設定。

何となくグルグル回りだした前3作とは、全く異なった一話完結のスタイルに戻り、すっきりした仕上がりの作品。アクションは若干弱くなったが、それでも物語の展開や海洋シーン、ジャックの良さは表現されていて充分楽しめる。最初の人魚が綺麗で怖い……。P・クルスは、相変わらず美しいので、キーラ不在のヒロイン枠を十二分に堪能。
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バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生

2020-08-11 00:06:23 | は行
今宵は2016年制作の「バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生」!
「DCエクステンデッド・ユニバース」シリーズ第2作目で、スーパーマンの誕生を描いた“マン・オブ・スティール” の続編。隣接するゴッサムシティとメトロポリスを舞台にバットマンとスーパーマンというヒーローが各々存在し、その活躍や確執等々を描いたアクション・ヒーローもの。

ゾッド将軍の侵略を阻止したスーパーマンことクラーク・ケント(ヘンリー・ガヴィル)であったが、その際、バットマンことブルース・ウェイン(ベン・アフレック)の自社ビルを大規模破壊に巻き込んでしまう。ブルースは、多くの社員が死傷する姿を目にしたことから、スーパーマンを人類の脅威として警告し、かたやクラークは自己満足的自警を行使するバットマンを非難する記事を書こうとし……という設定。

あまりに有名な2大ヒーローの戦いは結構面白く観られるし、迫力もある。人間がいかに超人と同等に戦うか、ドキドキしながらの観賞。DCコミックの特長である暗さ、シリアスさをしっかり表現しているけど、場当たり的な展開がちょっと、という感じ。この後のジャスティス・リーグを意識しつつ、副題や映像の中にいろいろ盛り込んで仕上げた感じが満載。
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ヒューゴの不思議な発明

2020-08-03 00:03:58 | は行
今宵は2011年制作の「ヒューゴの不思議な発明」!
ブライアン・セルズニックの小説『ユゴーの不思議な発明』を原作とし、世界的巨匠のマーティン・スコセッシ監督が初めて手掛けた子供向けの本格ファンタジーとジョルジュ・メリエスを通しての映画愛を描いた作品。ジョルジュに関しては、ほぼ史実通りに描写されている。

パリのモンパルナス駅の時計台に隠れ住んでいる孤児のヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、亡父が残したノートとそれを元に機械人形を修復するという生活をしていた。ある日、駅の玩具屋で修復のための部品を盗もうとして店主のジョルジュ(ベン・キングスレー)に捕まってしまう。その際、ヒューゴのノートを見たジョルジュは、ノートを取り上げ、ヒューゴを追い返すのだが……という導入。

見事に1930年代を彷彿させる映像でつい見入ってしまう。ほぼ駅を舞台に繰り広げられる話の中に、子供向けファンタジーだけでなく、大人向け、特に往年の映画好きを意識したエッセンスを加味して仕上げてあるので、幅広い年齢層で観られると思うし、感じるところも老若男女それぞれ違うだろうな、と思われる作品。ただ、パリが舞台なのに英語なのはちょっとね。
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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々/魔の海

2018-06-22 00:06:55 | は行
今宵は2013年制作の「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々/魔の海」!
リック・ライアダンのファンタジー小説“魔海の冒険” を原作としたパーシー・ジャクソン・シリーズの第2弾。主人公パーシーは、前作に引き続きローガン・ラーマンが演じ、今回も半神半人の少年少女たちが、世界滅亡の危機とその裏に隠された陰謀に立ち向かうという冒険活劇。

デミゴッドのパーシー(ローガン・ラーマン)達は、結界に守られた訓練所内で日々修行に明け暮れていた。そんなある日、その結界を破って、クリーチャーが侵入してくる事件が発生。皆で、どうにか防いだ後、原因を探ると結界を張っていた大木が毒によって枯れ始めている事が判明する。木を再生しないと結界の修復も出来ないため、“黄金の毛皮” を求めて新たな旅立ちとなるのだが……という設定。

前作同様にクリーチャー(特に海馬がいいかも)やCG映像は、迫力がある。路線変更無しで作成されているため、今度は!と、過度の期待をすると肩透かしを食らうので、前作が楽しめた人が観るのに丁度良いと思う。ラストは、次回作へ引っ張る映像なのだが、第3作目“タイタンの呪い”の制作は、ほぼ無い(役者の年齢や興行収入の面から)模様……残念。
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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々

2018-06-17 00:14:42 | は行
今宵は2010年制作の「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」!
アメリカでベストセラーになったリック・ライアダンの同名ファンタジー小説の第1部“盗まれた雷撃” を原作とし、半神半人(デミゴッドあるいはハーフゴッドと称される)の少年パーシーの冒険をギリシャ神話と現代とを融合させて描いたファンタジー作品。

文字が浮いて見えたり、幻聴がしたりと、自身がADHD(多動性障害)ではないかと悩んでいた高校生のパーシー(ローガン・ラーマン)は、ある時、謎のクリーチャーに襲われる。その危機を救った教師ブルナー(ピアース・ブロスナン)と親友のグローバー(ブランドン・T・ジャクソン)から、自分が海の神ポセイドンの息子であるという事実を知らされる。また同時にゼウスの稲妻を盗んだとの嫌疑がかけられていることも告げられ……という前振り。

クリーチャーやCG映像は、なかなか迫力があって良いのだが、如何せん原作が児童文学で、それをそのまま映像化したような作品のため、内容構成自体が緩く、理屈っぽい大人にはちょっと不向きかも。ギリシャ神話と現代という強引な融合だし、いろいろと突っ込みどころ満載だけど、それを容認して観られる人にとっては、そこそこ楽しめる仕上がりと思う。
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