銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

俺たちに明日はない

2007-03-16 01:17:34 | あ行
今宵の友は1967年制作の「俺たちに明日はない」
アメリカ30年代の不況時に実在した男女二人組の強盗、ボニーとクライドを題材にその凄絶なる生きざまを描いた作品で、後の映画に多大な影響を与えた作品でもある。

出所したてのクライド(ウォーレン・ベイティ)が自動車を盗もうとしていた時、気の強い娘ボニー(フェイ・ダナウェイ)と偶然(いや必然かも・・・)運命的な出会いをし、2人は互いに気になる存在となり、共に行動するようになる。そして、手っ取り早く金を手に入れるため、強盗をはじめるが、という展開。

ラストは衝撃的で心に残る映像なので、昔、映画館で観た時と同じように激しい印象を受けた。ただ年月と共にクライドを美化していたようで、今回改めて観るとイメージが違っていて、ちょっと残念。ボニーは、おそらくF・ダナウェイの魅力が強かったせいか、変わり無く良かったけどw
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ホーンティング

2007-03-15 01:36:56 | は行
今宵は1999年制作の「ホーンティング」
原作はシャーリー・ジャクソンの怪奇小説で、1963年作「たたり」のリメイク版。怨霊宿る館に集った人々の恐怖をSFXを駆使して描いたホラー・サスペンス。

恐怖の研究を進めるマロー教授(リーアム・ニーソン)は、不眠症の実験と称してヒル・ハウスという曰く付きの館に被験者として、母の看病生活で疲れた内気な女性ネル(リリ・テイラー)、洗練された美女テオ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)、被験で稼ぐ青年ルーク(オーウェン・ウィルソン)の3名を集める。そして、館に纏わる恐怖の話をきっかけとして与えるのだが、という展開。

おどろおどろしいのが好きな人には物足りないけど、じんわりとした恐怖好きの人にはもってこいの作品。ビクッとする場面もあるけど、血飛沫が飛び散ったりとかでは無いので、布団を引っ被って観なくてもOKw 助演だけども、C・ゼタ=ジョーンズが、その美しさで存在感を示している。
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ブレインストーム

2007-03-14 01:34:26 | は行
今宵は1983年制作の「ブレインストーム」
人間の思考、記憶、感覚を追体験できる知覚伝導装置をめぐるSFサスペンス。撮影途中の81年に出演女優ナタリー・ウッドがボート転覆事故で水死したため製作続行か中止かでもめた末、脚本変更で仕上げた曰く付きの作品。

エヴァンス電子研究所では、10年間に渡って続けられてきて画期的な実験が遂に最終段階に達しようとしていた。リリアン博士(ルイーズ・フレッチャー)をチーフにした研究で、人間の記憶・知覚を他人に伝達するマシーンの開発というものだった。成功を喜ぶ博士の片腕のマイケル(クリストファー・ウォーケン)やカレン(ナタリー・ウッド)の裏で、違う思惑を持った人物達がいた、という設定。

四半世紀も前に仮想現実追体験を既にメインテーマにしているのは凄い。ただ不測の事態で脚本変更をした為、最後が消化不良で終わっているのが・・・。N・ウッドが居ないからどうしようもなかったのが分かるだけに残念でならない。誰か完全版でリメイクしないかなw
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すべてをあなたに

2007-03-13 01:20:02 | さ行
今宵の友は1996年制作の「すべてをあなたに」
トム・ハンクスが脚本・監督・出演をこなした作品で、1960年代のアメリカでワンヒットで消えたロックバンドの若者たちのアメリカンドリームと挫折を描いた青春映画。

1964年、ドラムのガイ(トム・エヴェレット・スコット)、作曲兼ボーカルのジミー、リード・ギターのレニー、ベース・プレイヤーの4人で構成されるワンダーズがふとしたきっかけで誕生する。地元の若者達に大ウケした彼らは、ライブハウス、ラジオと徐々に知名度を上げ、ついに大手レコード会社の大物であるMr.ホワイト(トム・ハンクス)と出会う事になる、という展開。

60年代の香りを漂わせた懐かしい雰囲気の映像は、どことなく落ちついていて、安心して観ていられる。SFX多用ばかりが映画じゃない、って感じだw フェイ役のリヴ・タイラーが、健気で可愛いくて、最高。
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GO!GO! ガジェット2

2007-03-12 01:26:05 | か行
今宵は2003年制作の「GO! GO! ガジェット2」
ハイテク刑事ガジェットが活躍するアクション・コメディ第2弾。続編だが、ガジェット(ジョン)もDr.クロウも別キャストで作られている。

ジョン(フレンチ・スチュワート)の活躍で平穏な日々が続くリバートン・シティ。平和な故に手持ちぶさたになってしまったジョンは、仕事は空回りするし、自慢のハイテク機器は誤作動するし、とついていない。そんな時、Dr.クロウが脱獄をする。逮捕に気合い充分のガジェットだったのだが、彼は任務を外される。なんと超ハイテク・婦警ロボ“G2”が完成していたのだ、という展開。

今回もSFX満載で楽しませてくれるのだが、強引にコメディ路線を狙っているのが分かるだけに全体的には前作を越えていない・・・かな。キャストも含めて(苦笑 G2役のエレイン・ヘンドリックスは、キリッと凛々しくて格好良いのでOK!
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GO!GO! ガジェット

2007-03-11 01:12:05 | か行
今宵の友は1999年制作の「GO! GO! ガジェット」
改造人間もディズニーの手に掛かれば、こうなるというSFX満載の娯楽作。アメコミの世界をそのまま映像化した感じで、単純に楽しめる作品。

正規の警察官になり、世のため正義のために戦うという夢を持つ警備員のジョン(マシュー・ブロデリック)は、ある晩、研究所に押し入った強盗を追いかけて生死の境を彷徨う重傷を負ってしまう。彼を助ける為、市長の思惑の為、研究の成果の為、全てが入り交じり、科学者のブレンダは彼を身体にハイテク機器を持たせた驚異の戦闘マシーン?とする“ガジェット計画” を遂行する、という展開。

時間もそれ程長くないし、テンポも良いので、あっと言う間に観られる内容。M・ブロデリックの演技、特に表情とかが良く、映像を盛り上げているし、「Go!Go!ガジェット」のキーワードで作動する各機能も充分楽しませてくれる。
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アンブレイカブル

2007-03-10 01:33:37 | あ行
今宵は2000年制作の「アンブレイカブル (PREMIUM EDITION)」!
初回限定アウターケース付き仕様。
“アンブレイカブル=不死身” の肉体を持つ男をめぐる異色サスペンス・スリラー。

ある日、悲惨な列車事故が起こり乗客、乗員131名が死亡する。唯一の生存者はデヴィッド(ブルース・ウィリス)のみ。しかも全くの無傷での生還であった。“なぜ自分だけが” と悩むデヴィッドのもとに、漫画コレクター・ギャラリーのオーナーであるイライジャ(サミュエル・L・ジャクソン)から、奇妙なメッセージが届く・・・という展開。

事象には必ず対極の存在(善と悪、陰と陽、光と影、等々)があるということをどう捉えるかによって内容に踏み込めるかどうかが分かれる難解な作品。最後の落としどころで、「で、どうなるの?」って考えてしまう人が多いかも。作品的には決着云々より、対極が存在する証明過程を重視したのだと思われる。
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フライト オブ フェニックス

2007-03-09 01:28:53 | は行
今宵は2004年制作の「フライト オブ フェニックス 特別編」
1965年の「飛べ! フェニックス」のリメイク版で、飛行機不時着事故の生存者が砂漠の真ん中からの脱出を試みる冒険アクション。

閉鎖になる石油採掘所のスタッフと廃材を載せ、タウンズ(デニス・クエイド)は、双発輸送機でモンゴルを飛び立つのだが、離陸後、間もなく巨大な砂嵐に遭遇。回避できずに、1年で最も暑い7月のゴビ砂漠の真っ只中に不時着する事となる。限られた水と食料で、いかにこの状況から脱出するのか、という設定。

一難去ってまた一難的な要素も盛り込まれているし、脱出方法も突拍子無くて、2時間弱の内容だけど一気に最後まで、わくわく感をもって観られる作品。この年、D・クエイドはディ・アフター・トゥモローにも出演してて、なんか困難に立ち向かう役柄の当たり年だったみたいだw
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フォーガットン

2007-03-08 01:13:36 | は行
今宵の友は2004年制作の「フォーガットン」
息子を飛行機事故で亡くした母親が奇怪な謎に立ち向かっていくミステリー。細かい事はちょっと横に置いといて、母と子の絆って凄いね。とは思える作品。

9歳の一人息子を飛行機事故で亡くしたテリー(ジュリアン・ムーア)は、その事実を受け入れつつも、今でも息子サムの面影を記憶の中に求めていた。ある日写真やビデオから息子の姿が忽然と消えていて、気が動転するのだが、夫や精神科医は、流産のショックから想像上の息子を創り出したのであって、元々息子など存在しない、すべてが妄想だと決めつける・・・という展開。

出だしから30分くらいの内容は、サスペンス・ミステリーっぽく結構引き込まれる。しかし、テリーが事件の真相を推論し始めたあたりから、路線がズレていくので、渋い評価の人が多い作品。J・ムーアの演技が凄く良いので脚本がちょっと残念。90分ほどの作品なので一気に観られちゃうから、ま、いいか(笑
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バットマン ビギンズ

2007-03-07 01:13:13 | は行
今宵は2005年制作の「バットマン ビギンズ」
アメコミを英国テイストに味付けして仕上げたバットマン誕生を紐解く作品。主演はクリスチャン・ベイル。従来の作品とは一線を画す人間性にスポットを当てた構成となっている。

幼い頃、目の前で両親を殺害されたブルース・ウェイン(クリスチャン・ベイル)は自分のトラウマが起因となってこの事件が起こったと無意識下で思いながら大人になっていた。「善とは?悪とは?」「恐怖心に打ち勝つためには?」の答えを求め、世界を放浪し悪事に手を染めてはみるが、なかなか答えが見つからない。そんな時、一人の男が目の前に現れて、という展開から始まる。

ブルースがいかにしてバットマンになったのかが良く分かる作品である。勿論、初期の設定なので武器や道具、車もそんなに洗練されていないし、ゴードン(後の警察著長)も執事アルフレッドも若いので、なんとなく新鮮だw でもな、精神修養ということを表現するのに、忍者とか出さなくてもいいのに。あ、そうだ。幼馴染役のケイティ・ホームズがなかなか可愛いね。
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バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲

2007-03-06 01:15:21 | は行
今宵は1997年制作の「バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲」
シリーズの第4弾。早くもバットマン代替わりで、ジョージ・クルーニー登場。新キャラのバットガールも加わり、明るいイメージのヒーロー・アクション路線になっている。

ゴッサム・シティにまたもや新たな怪人が出現。全てを凍りつかせ、氷の王国を作ろうと企むMr.フリーズ(アーノルド・シュワルツェネッガー)が暴れまくれば、魔性の美女ポイズン・アイビー(ユマ・サーマン)がフェロモンと毒を撒き散らし、男性を惑わしていた。この2人が手を組み、まず手始めに街を我がモノとしようとしていた、という設定。

バットマンにしろ、ロビンにしろ、初登場バットガールにしろ、みんな両親を失っているという共通点があり、自分一人でなんとかしようと全てを背負い込み、苦しみ、そして家族・仲間・相棒の大切さを築いていく。そんな人間ドラマが根底にあるように思える。今回はシリーズ4作全てに出演した執事アルフレッド(マイケル・ガフ)に男の生き様を見た気がする。
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バットマン フォーエヴァー

2007-03-05 01:18:31 | は行
今宵は1995年制作の「バットマン フォーエヴァー」
全てを一新した作品。監督もティム・バートンからジョエル・シュマッカーに、ブルース役もマイケル・キートンからヴァル・キルマーに変えたシリーズ第3弾。前2作よりも娯楽性に重きを置いているので、内容が陰→陽へ転化している。

敏腕検事だったが法廷で硫酸をかけられたことで、人格・風貌が変容し、狂気に陥った怪人トゥー・フェイス(トミー・リー・ジョーンズ)が銀行を襲撃すれば、ウェイン社の研究員エドワード・ニグマ(ジム・キャリー)は、自分が発明したマインド・コントロール装置が採用されない事から殺人を犯し“なぞなぞ”を送りつける怪人リドラーとなる。この2人がバットマンに敵対する、という設定。

2人の強敵以外にも3作目にして、遂にロビン(クリス・オドネル)登場という、これでもかと言うくらい賑やかな展開となっていて、楽しめる作品。スタッフ・キャストばかりでなく、バットモービル等のマシンや武器もデザインが一新されているので、見比べるのもいいかもw 妖艶な女性精神科医役を美しいニコール・キッドマンが演じていてとっても良い。
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バットマン リターンズ

2007-03-04 01:10:29 | は行
今宵は1992年制作の「バットマン リターンズ」
ゴッサム・シティの闇を駆けるバットマンの活躍を描いた第2弾。監督は前作に引き続きティム・バートンが担当。主演もマイケル・キートン。ただし、前作の流れは汲んでも続編ではなく、これ1つで仕上がっている作品。

33年前、一人の赤ん坊が誕生するが、奇形児だったため両親の手によって川へ捨てられる。やがて赤ん坊はペンギンたちが生棲する地下の下水道へと辿り着く。そして今、ゴッサム・シティに突如現れた謎の怪人ペンギン。部下を引き連れクリスマスに彩られた街で暴れ回る。またキャット・ウーマンと名乗る新たな敵も現れる。どちらにも街の実力者マックスが絡んでくる、という設定。

前作以上に暗い演出。ペンギンだって本当に悪だったのか?と考えさせられる。セリーナ役のミシェル・ファイファーが美しく妖艶なキャット・ウーマンを演じる。後にハル・ベリー演じるキャット・ウーマンとは違う魅力に溢れている。ま、どちらにも共通し、耳に残るのは「ミャーオ」という鳴き声だったりするw
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バットマン

2007-03-03 01:23:49 | は行
今宵は1989年制作の「バットマン」
ボブ・ケーンの原作コミックの映画化で、勧善懲悪のスーパー・ヒーローもの。他のヒーローとは違い、ちょっとだけ身体能力に優れた普通の人間が主人公で、現実的な科学力を使い、身ひとつで戦いに挑む姿が、格好良い。1966年に同名作品があるが、関連性等一切無いまったくの新作である。

無法都市と化したゴッサム・シティでは、今夜も悪人が“蝙蝠らしき人物”によって退治される。報道カメラマンのヴィッキー(キム・ベイシンガー)と新聞記者ノックス(ロバート・ウール)は、その正体を突き止めようとする。2人は取材で大富豪の邸宅パーティを訪ね、そこの当主ブルース・ウェイン(マイケル・キートン)に会い、ヴィッキーは魅かれるものを感じる。実は彼こそがバットマンだった、という展開。

バットマン誕生のきっかけや宿敵ジョーカー(ジャック・ニコルソン)の設定等、割と暗めの演出で、音楽がそれを増幅させている。J・ニコルソンの怪演は目を引く。派手なSFXやCGは多用せず仕上げてあるところが、なかなか良い。
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レジェンド・オブ・ゾロ

2007-03-02 01:20:51 | ら行
今宵は2005年制作の「レジェンド・オブ・ゾロ (COLLECTOR'S EDITION)」!
前作同様A・バンデラスとC・ゼタ=ジョーンズ主演の痛快アクションの続編。カリフォルニアがメキシコからアメリカに割譲、併合された歴史的事実を背景に描いてあるので物語にリアリティが加わっている。

時は、カリフォルニアがアメリカ合衆国31番目の州になろうとしていた1850年。併合の賛否投票の結果で民衆が自由獲得するのを機にゾロを引退し、家族を愛するひとりの男に戻ろうと決意していたアレハンドロ(A・バンデラス)だったのだが、併合までの3ヶ月をめぐり妻エレナ(C・ゼタ=ジョーンズ)との間で意見が分かれ二人の間に溝が生じはじめていた、そんなとき・・・という展開。

今作のゾロはすごく人間味を全面に押し出して描いてあるので、そこが好き嫌いの分かれ目かも。ゾロも一人の人間、男なんだと思って観られれば楽しめる。C・ゼタ=ジョーンズ、前作から7年も経っているのに相変わらず綺麗なまま、女優って凄い人多すぎだねw
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