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外科医 アンチエイジングに目覚める!?

目指そう サクセスフル・エイジング !

抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

会員記事要約 : 糖尿病を予防するアンチエイジングな食べ方 その2

2010-04-13 15:40:00 | サクセスフル・エイジング


2.色が濃い食品を選ぶ ということ。


もちろん着色なしの自然の色での話しです。


これは、言い換えれば・・・・・






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会員記事要約 : 糖尿病を予防するアンチエイジングな食べ方 その1

2010-04-12 00:00:15 | サクセスフル・エイジング


1.GI値の低い食材を選ぶということ。




これは、基本中の基本と言えるかも知れません。


現在、アンチエイジング医学の基本的な考えに、

血中インシュリン濃度は低いほど良いというのがあります。


糖を摂取すればインシュリンが分泌されますから、

食事による急激な血糖値上昇を抑えることは重要です。



ブドウ糖を100として、

食品ごとの血糖値を上げる度合いをあらわしたもの、

それが、このGI値(グリセミック・インデックス)です。


数値が低いほど、血糖値の上昇がゆるやかということ。


食事で、カロリーや脂質の量も大切ですが、

このGI値も非常に大事というわけです。


ただし、発表者によって値にバラツキがあるので、

信頼できるGI値の表を、下に貼り付けておきます。


この表では、白飯なら80以上、玄米ご飯は50です。

白飯と玄米のカロリーはほとんど同じですが、

玄米を食べた時の方が、白飯のときより

ゆっくり血糖値が上がっていくということです。


また、ジャガイモとサツマイモの違いも分かりますね。


数え切れないほどある食材のGI値を、・・・・・・・・・・






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日常食で健康長寿は可能か? シンポジウム4

2010-04-09 00:05:43 | サクセスフル・エイジング
6月に京都で開催される日本抗加齢医学会での

シンポジウムのひとつとして


日常食で健康長寿は可能か?


というのが開かれます。


ぜひ聴きに行かねば!


4.日常食で健康長寿は可能か?-食とアンチエイジング-

座長
   門脇 孝 (東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・代謝内科)
   家森 幸男 (武庫川女子大学国際健康開発研究所)

食とアンチエイジング―長寿遺伝子を活性化する!
  門脇 孝 (東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・代謝内科)

高血圧・脳卒中にならない食生活-日本の疫学データからみた最適の栄養-
  上島 弘嗣 (滋賀医科大学 生活習慣病予防センター)

世界調査からみた健康長寿の食生活-アボリジニから学ぶ-
  家森 幸男 (武庫川女子大学国際健康開発研究所)






何を どう 食べますか?

2010-03-28 22:13:54 | サクセスフル・エイジング

以前 

人生100年時代到来説に 賛成? 反対? コメント大募集中!
http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/a7920ba9196e0d7f19d57082945d45c8

という記事を掲載し、

TGさんとコメントを交わしました。


今回、

神経内科医で1928年生まれの鹿児島大学元学長が

2007年に書かれた興味深い文章を見つけたので

一部を紹介します。


 現在80歳に近い我々は成長期において

 深刻な食糧難を経験してきており、

 そこでは栄養失調や栄養不良で、

 結核をはじめ多くの疾患に罹患し、

 多くの友が命を失ったが、

 それを生き残った我々はいわゆる

 減食効果の恩恵に浴しているといえよう。

 これに対し、

 現在の青少年は飽食の時代に生きており、

 少なくとも適正な栄養面での節制の努力なしには

 我々と同じ長寿は期待できない。

 このことは、永年全国一の長寿を誇った沖縄県で、

 最近平均寿命が急激に低下していることと無縁ではない。

 この減少は調査の結果、戦後いち早くアメリカナイズした

 青少年の食生活が原因とされている。

 ちなみに、沖縄県の高齢者世代の平均余命は依然として

 全国一である。





ここで、1911~1995年における

日本人の1人1日あたりの蛋白質摂取での

植物性蛋白質と動物性蛋白質の推移グラフを示しましょう。







植物性と動物性の摂取量がクロスするのが、1980年くらいのこと。


このころ、日本の平均寿命は世界のトップランクに入ってきました。


が、しかし、その寿命を生きてきた長寿者が食べてきたのは、

植物性蛋白質のほうが多かったという話なのです。



さぁ、飽食の現在、あなたは 何を どう 食べますか?



創立2周年記念、AGE Readerによる皮膚AGEs測定の実際は こちらから

当ブログの重要点『抗糖化』等に関してはこちらにまとめてあります。
なお、図表および内容の引用は固くお断りいたします。




とても便利な 栄養andカロリー計算 のサイト 

2010-03-05 15:09:50 | サクセスフル・エイジング

今年になって日本抗加齢医学会や栄養療法の講習会に

参加すること、すでに3回。

普通に外科医をしてた頃には思いもよらぬ、参加費と交通費の額。


しかし、それに見合うだけ、毎回、目からウロコが落ちていく。


抗糖化サプリメントに取り組む少し前より、

「食」への危機意識から畑を耕し始めて、3度目の春。


自分の所で作った採れたての野菜は、

流通しているものより、はるかに味がある。


健康長寿の鍵は、

なんのことはない、日々の食事のなかにこそあると、

昨年秋、家森教授の講演でもつくづく思わされた。


そして、今年の講習会。


「医食同源」と言うくらいだから、当然といえば当然だが、

まともに「食」に関連した話題が目白押し。


食材そのものの栄養価が低下している!

これは、以前書きました。→ 要約 : 食材そのものの栄養価が低下している!


増加傾向やまない「うつ」も、食べ物が原因!

栄養代謝が解き明かす「うつ」発生のメカニズム!

不足した栄養素を補うことで、向精神薬が不要となった症例の数々!



また、繰り返し語られるアカゲザルの話題。

これも以前書きました。→霊長類カロリー制限『Science』誌の掲載論文 アンチエイジング・ミニ講座 4



さて、病気になってから治療するのがいいか、

    病気にならぬよう予防するのがいいか。


すでにアメリカでは、医師による管理の下、

カロリー制限を数年間実行しているグループがあります。

いちばんのポイントは、低栄養に陥らないでカロリーだけ減らすこと


こんなことは、突然始められるものではありません。

まずは、今の時点で毎日の食事によって得られている、

栄養とカロリーを知ることが必要不可欠です。


そこで、

   簡単! 栄養andカロリー計算←クリックでとびます

というサイトをご紹介しましょう。

筆者もしばらく使用しました。非常に有用です。


目の前にある危機に立ち向かおうとされる方は、ぜひ、ご活用下さい。


会員記事要約 : 食材そのものの栄養価が低下している!

2010-02-08 23:10:12 | サクセスフル・エイジング
非常に深刻な事態です。

可食部100gあたりの含有量の比較ですが、

・・表・・

2000年ではなんと、7%しか含まれていない!



もうひとつの問題は、1年中、多くの野菜が販売されていること。

実は、ここにも栄養素の含有量低下があります。


・・・・・・・・

いずれにしても、野菜の摂取量は少ないといわれるのに、

このような事態が進行しているために、

潜在的ビタミン欠乏症となっている人々が

実はたくさんいるのです。


その症状とは、

 ・・・・・・・・・・



オマケに、

精神的ストレス過剰社会においては、

体内での抗酸化ビタミンが大量に消費されてしまいます。




11日に東京まで出かけて

血液検査データの読み方をお勉強して参ります。

それにより、各人に必要な栄養素を的確に指摘できるようになりますので、・・・・・・






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抗加齢のセミナー参加報告

2010-02-08 22:08:44 | サクセスフル・エイジング

昨日は大阪で日本抗加齢医学会の講習会。

10時~16時半まで、昼の休憩を挟んで6つの講義。


脳と心のアンチエイジング」と題して最初に話されたのは

京都・百万遍にあるルイ・パストゥール医学研究センター長の藤田先生。


いやぁ、こんなところでお会いするとは!

第1病理学教授として大学で講義を受けたのは30年近く前のこと。

さすがに外見はお歳を召されたが、

講義に入ると名調子は昔のまんま

いやぁ、感激した。


脳研究がご専門なので、脳のアンチエイジング。

動脈硬化性認知症とアルツハイマー病を講じられた。


アルツハイマー病でのAGEsの関与をフロアから質問すると、

「まだ、余り表沙汰になっていない。」と

微妙なお答えを戴いた。





続いて、「栄養・食事療法」と題しての市川先生。

先日面談戴いたY教授と同じ大学で教授をされている。

この講義は非常に深刻な問題を投げかけるものだった。



米国では国をあげての食生活改善によって、

心冠動脈疾患と脳卒中による死亡率がドンドン低下。

癌による死亡も低下してきている。

ひるがえって、わが国の現状は問題山積みという




1950年と2000年との野菜の栄養価比較には

愕然とする思いであった。

素材そのものの栄養価が低下しているのだ。

これでは、いくら野菜を食べても、

必要なビタミン量を摂っていることにならない!


実はこの話題、

先日Y教授もお話になられていた事でした。

詳しくは【転ばぬ先の杖】にて。




ついで、「アンチエイジングドックの診断と治療」と題した講義は、

橋本病院院長・望月先生。


健康長寿からの脱落がいかにして発生するか?

老化度を評価するために用いるのは以下の5つ。

血管年齢・筋年齢・骨年齢・ホルモン年齢・神経年齢


老化の危険因子としては以下の5つ。

酸化ストレス・身体ストレス・生活習慣・代謝・免疫能



筆者が調べてきたのはAGEs年齢であり、糖化ストレスであるが、

測定機器(AGE Reader)が普及すれば、今後、

老化度評価の一項目に加わるかもしれない。


治療の柱は、運動と食事であるのは言うまでもないが、

詳しくは【転ばぬ先の杖】にて。




午後からの講義の最初は、京都府立医大眼科・木下教授が

眼のアンチエイジング」について講義。

正常眼圧緑内障・糖尿病性網膜症・白内障・ドライアイと、

さらには、加齢黄班変性(AMD)について。

眼に良い食べ物の紹介もなされた。




つぎは、近畿大学医学部奈良病院皮膚科・山田教授が、

見た目のアンチエイジング up to date」と題し講義。


「どうすれば若々しくしていられるか?」の例としては、

ここでも以前紹介したアカゲザルの写真が登場した。

皮膚のアンチエイジングに関する知識を、いくつかいただいた。




最後の講義は「運動とアンチエイジング」。

京府医・予防健康医学の高波准教授が講じられた。


加齢による骨格筋の減少を防ぐことが重要で、

厚労省の「健康づくりのための運動指針2006」を紹介された。



運動が必要なのは判っているのだが、なかなか続けることが難しいんですよ。



関連する記事: 霊長類カロリー制限『Science』誌の掲載論文 アンチエイジング・ミニ講座 4



創立2周年記念、AGE Readerによる皮膚AGEs測定の実際は こちらから

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なお、図表および内容の引用は固くお断りいたします。

人生100年時代到来説に 賛成? 反対? コメント大募集中!

2010-02-05 15:28:10 | サクセスフル・エイジング

2000年度(平成12年度)に100歳を迎えたのは5493人。

1900年(明治33年)生まれの方々です。

その年の出生者数は142万0534人。


約260人に1人が100歳まで生きた計算になります。



1900年ごろといえば、現在に比べ新生児死亡率も高く、

生まれて以後も、国民病として猛威をふるっていた結核や

戦争の経験も乗り越えての100歳到達なのでした。




2009年度(平成21年度)に100歳となった方々は、21603人。

1909年(明治42年)生まれの方々で、

この年の出生者数は、169万3850人。


約80人に1人が100歳まで生きた計算になります。




わずか9年のあいだに、

100歳まで生きられる確率

なんと3倍強も高くなったわけですね。



このようにして、100歳超人口は4万人を超過しました。




以上は、確かな事実です。



では、この事実を踏まえたうえで、

あなたは、以下の想定に対して

賛成ですか? それとも反対ですか?





想定

『今の時代はといえば、

 医療環境が格段の進歩を遂げ、戦争で命を落とす心配はない。

 100歳まで到達できる確率は、今後さらに増加するだろう。

 まさに人生100年時代が迫っているのだ。』




機能的健康度の話しを聞かせて戴いた秋山先生からは、

『人生90年時代の備えが必要だ』とお聞きしました
が、

さぁ、あなたは、どうお感じになりますか?


ぜひ、コメントをお寄せ下さい




関連する記事:機能的健康度 ふたたび

         男女別 機能的健康度の説明

         健康な長寿は女性?男性?

         100歳以上が4万人超の現実とは・・・


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なお、図表および内容の引用は固くお断りいたします。

機能的健康度 ふたたび

2010-02-02 15:58:11 | サクセスフル・エイジング

昨日の記事に、今朝戴いていた紅梅さんのコメント。


女性の機能的健康度が低い原因を

ズバリ見抜いておられました。



なので、

「転ばぬ先の杖」に載せる予定だったことを

こちらに掲載します。


原因については、秋山先生の意見とともに

コメントのレスにも記載しましたが、

大切なことですので、再度書きます。



まずは、白黒ですが、もう少し詳しい図表です。








読み取れることを、まとめておきましょう。


63~65歳の時点で

 IADLの低下を認めている方々は


 女性では12.1%

 男性では19.0%
存在するが、


 そのような方々は


 女性はアラウンド70歳において


 男性はアラウンド73歳において

 不自由で、悲しい生活状態に陥っているということ。

 (IADLの説明は健康な長寿は女性?男性?にあります)




②残り87.9%の女性は、アラウンド70歳から

 ADL・IADLが低下の一途を辿る
ということ。




男性の場合は、全体の70.1%の方が

 アラウンド73歳からADL・IADLが低下の一途を辿る


 その低下具合は、女性よりも急激


④しかし、男性全体の10.9%の方々は

 ほぼ25年にわたって自立した生活が可能
である。 
 



女性の機能的健康度の低下原因について

秋山教授からお聞きしたのは、

 「女性は、足腰が弱ることが多い」でした。


これは、紅梅さんが、現場で実感されたのとまったく同じ。


そして、その大きな誘因のひとつは 骨粗鬆症
  

女性の方は、以前(2008-12-09)の記事

 継続は力なり・・・もっと骨粗鬆症に注意を 

を、もう一度、お読みになることをお勧めします。



他の方法については、「転ばぬ先の杖」掲載予定です。



前回の記事:男女別 機能的健康度の説明

        健康な長寿は女性?男性?

        100歳以上が4万人超の現実とは・・・


創立2周年記念、AGE Readerによる皮膚AGEs測定の実際は こちらから

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男女別 機能的健康度の説明

2010-02-01 11:39:34 | サクセスフル・エイジング



このグラフは東京大学 高齢社会総合研究機構の

秋山弘子教授らが1987~2006年にわたって

追跡調査した結果を簡略に示したものです。



縦軸は機能的健康度をスコア化した得点で、


ADL IADLともに自立・・・・・3点

IADLが要支援・・・・・・・・・・・2点

ADL IADLともに要支援・・・1点

死亡・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0点


となっています。




単なる数字上の長寿者の男女比

圧倒的に女性が多いのは周知の事実です。


しかし、この追跡研究結果を見れば

日常生活機能の質という観点からは

長寿女性の喜べない現実が明らかです




男性の場合、90歳手前の約11%で

日常生活機能の自立がほぼ保たれている
のに対して

女性の場合、全例がスコア1以下です。


自立した生活機能の伴った長寿でありたいものです




前回の記事:健康な長寿は女性?男性?

        100歳以上が4万人超の現実とは・・・


創立2周年記念、AGE Readerによる皮膚AGEs測定の実際は こちらから

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なお、図表および内容の引用は固くお断りいたします。

健康な長寿は女性?男性?

2010-01-31 23:43:45 | サクセスフル・エイジング

日常生活を不自由なく過ごせている長寿者は

女性に多いでしょうか? 

それとも男性に多いでしょうか?


前回の質問です。



「不自由なく」という意味は、


ADL と IADL のどちらにも

援助を必要としない
こと

とされます。


それはすなわち、

自立できている ということ。




ADLというのは、

ctivity of aily ivingの略で、

日常生活動作を意味し、

食事、排泄、着脱衣、入浴、移動、寝起きなど、

日常の生活を送るために必要な基本動作のこと。


高齢者の身体活動能力や障害の程度を計る

重要な指標の一つです。



もう1つの IADLは

nstrumental ctivity of aily ivingの略で

手段的日常生活動作を意味し、

電話をかける、掃除・洗濯をする、

食事の仕度をする、薬や金銭を管理する、

バスに乗って買い物に行くなど

日常生活の複雑な活動がその内容です。


在宅生活の可能性を示す重要な指標です。




この ADLIADL を指標に


全国の60歳以上の男女、5715名を


1987年から2006年まで継続調査した結果の


簡単な図表が下のもの。


ただし、これだけではおそらく説明不足ですから、

次回、少し説明を加えるつもりです。










前回の記事:100歳以上が4万人超の現実とは・・・


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100歳以上が4万人超の現実とは・・・

2010-01-27 13:37:09 | サクセスフル・エイジング

100歳以上が4万人を突破と聞いたのは

たしか去年の9月だったかな。



内訳は、もちろん 女性>男性 。

男性の5447人(昨年比384人増)に対し、

女性は3万4952人(同3739人増)で、

女性が全体の86.5%を占めたという。

いやぁ、おめでたい。




なんでも、老人福祉法の制定とともに

調査が始まったのが昭和38年のこと。

そのとき100歳以上は153人。

昭和56年に1000人となり、

平成10年に1万人に到達したのだという。



で、現在の4万人がすべて、

サクセスフルな100歳かというと

この話は、一転して、

おめでたくない話となるのだ。





初めて老人病院の当直をして、

目にした光景に受けた衝撃は、

20年以上経った今でも

鮮明に覚えている。




人ひとりが通れるだけの間隔に

ベッドを詰めて並べた大部屋は

まるで、写真でみたような光景。



 アウシュビッツ・・・・・



拘縮して身動きできぬ身体を

ベッド上に横たえられた

人、ひと、ヒト・・・。



「こんな世界が、存在するんだ・・・」



総毛立つ思いだった。




あれから20年余り・・・


時は流れて、

施設の基準も手直しされ

介護病棟だの療養病棟だのと

その名前も変わったけれど、


ベッドの上の状態は

なんら昔と変わらない。

いや、もしかしたら悪くなってる?




100歳 おめでとう!


と揮毫され、府知事の名の入った表彰状が

枕元で100歳を祝っている女性は、

肩・肘・股・膝の関節がすべて拘縮し

身動きひとつできぬままに

胃廔から流動食を注入されている。



おめでとう  オメデトウ  おめでとう・・・・・




自分の人生最後の

何年間とも知れぬ期間を



身動きすることも叶わぬままに

ベッド上に存在させられてしまう



そんな結末が待っている人生。




これは何かの罰ゲームですか?




これまでも

 この瞬間も

  そして、これからも




そんな境遇に陥る方々が


 なんと大勢


 存在して いた

       いる

      いるだろう

           ことか!

 


そんな状態で迎える100歳が

はたして 「おめでとう!」 ですか?


もし本気で、そう考える方がいるなら

その方こそ 「おめでたい」 




さぁ、ここで質問です。



日常生活を不自由なく過ごせている長寿者は


女性に多いでしょうか? 


それとも男性に多いでしょうか?



以下次号。





創立2周年記念、AGE Readerによる皮膚AGEs測定の実際は こちらから

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アンチエイジングの極意とは

2010-01-25 21:42:07 | サクセスフル・エイジング

「80超えると、どことのうシンドイなぁ。」

と言いながら診察室に入ってきたのは

昭和2年生まれ、83歳のHさん。

スイスイと歩いてくる。



 「どこか、痛んだりするんか?」



「いやぁ、どこも痛まんでも なんとなくシンドイな。

 長生きするのも疲れるわ。」



 「ちゃんと食べれてますか?」



「別に変わらんけどなぁ。」



 「どんなもの食べてるの?」



若いもんの食べるものは、少しだけ

 ご飯と味噌汁さえあれば足りるわ。」



 「畑仕事は、まだしてるんかな?」



「いや、もう大したことはしてないな。

 家の周りと畦の草引きだけやってる。

 畑もんが育つのを見るのは、

 生きがいやなぁ
。」



胸部のレントゲンを撮る予定だったので

レントゲン室に行って貰う。




そのあいだに、次の方の診察。


左手に持つ杖はまるで飾りかのように、

軽い足取りで入ってこられたのは

大正9年生まれ、90歳のNさん。



胸部の聴診をして、

 「問題ないですよ。」と伝えると、


「まぁ、うれしい。どうもないですか。

 体に適った良い薬貰ってるお陰ですわ。

 いつも食後に薬をよばれる時にはね、

 こうやって手を合わして拝んでから

 よばれていますんやぁ。」



朝夕の食後に、降圧薬が処方されている。




 「食事はどんなもの食べてるの?」



「うちら貧乏やさかい、野菜ばっかり食べてますわ。

 あとはお味噌汁と魚やねぇ。」



 「ご飯はどのくらい食べてる?」



「昔から、茶碗に軽く1杯やねぇ。」



ところで、この方の顔のツヤとハリ、それに白さ

それはそれはもう、驚くばかりなのです。

とても90歳とは思えない!

もちろん、化粧などしていません。



 「それにしても、肌が綺麗やねぇ!」


と、思わず口から出た。



「えっ、せんせも、そない言うてくれますか?

 毎日、散歩してると出会う人がいつもな、

 『肌がきれいやなぁ』と言うてくれるんで

 『お愛想言うてくれて』と笑っとったけど

 せんせも、そない言うてくれますか。」



 「お愛想やないで、ホンマのことや。

  ホンマにきれいな肌やなぁ!」



昔から、決まった時間に規則正しく食事し、

早寝早起きを続けている
のだと。


今は、夜9時就寝、朝6時起床なのだという。

時には、夜中1回トイレに行くこともあるが、

たいがい朝まで一息に寝られるのだと。


いやぁ、うらやましい限り。




生きがい

 感謝

  野菜多目の食事
 
   味噌汁

    魚

     ご飯少な目

規則正しい食生活

 早寝早起き




これらはすべて

アンチエイジングに有効と考えられることばかり。


やっぱりそうなんだねぇ。

昔から良いと言われていることに間違いはない!



われわれは、それを受け継ぐことができるのだろうか?



ちなみに83歳のHさんの胸部レントゲン。

大動脈の石灰化など見当たらなかった。



AGEsは血管平滑筋細胞に石灰化を誘導する アンチエイジング・ミニ講座 2


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大寒なんて、もう時代遅れ?

2010-01-20 22:39:33 | サクセスフル・エイジング

今日は二十四節気の、「大寒」でした。

例年、1月20日頃に当るということです。


「立春(今年は2月4日)」までの期間も「大寒」と呼び、

昔から、寒さの厳しいこの時期に、あえて冷たい水に入って

型の稽古をする「寒稽古」などが行なわれてきました。


文字通り、1年の中で1番寒い時期で、各地の最低気温も

大寒」の期間に出現することが多いはずなのですが

ニュースでは、今日は全国的に暖かかったと言われています。




二十四節気などは、地球温暖化が叫ばれるこの時代

もはや、時代遅れになったというのでしょうか?



いえいえ、明日からの雨を境に冬らしい気温に戻るそうです。



「地球温暖化」には、最近、科学的に多くの疑問が提出されていますね。



まだまだ、永い歴史の在る「二十四節気」は健在です。


もちろんこれは、なにも気候のことだけにとどまりません。


健康な人生を過ごすために必要な事として、

昔から言われてきたことも、そのひとつです。


 「腹八分目に医者要らず



もちろん、最近では、「アカゲザルのカロリー制限の結果」から、

(詳しくは 霊長類カロリー制限『Science』誌の掲載論文 アンチエイジング・ミニ講座 4

 「腹七分目でサクセスフル・エイジング

ということのようです。



もちろん、「腹八分目」でガマンすることでさえ、

容易な事でないのは、よくご存知のことでしょう。


 われわれは、ほとんどみんな イヤシ系だからです。



異様に暖かかった、「大寒」の今日。

午前中の外来で、83歳と90歳の女性にお話をうかがいました。

両名共に、足取りもシッカリ、認知症もありません。


サクセスフル・エイジングを体現する御二方の食生活などは、

次回、ご紹介しましょう。



待てない方の為には、

決め手は、やはり「昔ながらのこと」だとだけ、申し上げておきましょう。





霊長類カロリー制限『Science』誌の掲載論文 アンチエイジング・ミニ講座 4


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なお、図表および内容の引用は固くお断りいたします。

サクセスフル・エイジング

2010-01-07 22:05:38 | サクセスフル・エイジング


昨年の夏以来、左膝の痛みで受診される男性。

一目で変形性膝関節症と判るのは、O脚になっているから。




ヒアルロン酸の関節内注射と内服の鎮痛薬で対応することに。


内服は2週間分の処方だが、痛みが増悪しないと受診されない。

家人に言わせると、相当な頑固者らしい。




七草粥は美味しかったが、膝は痛む。


と、そこそこ雪の降った本日の受診は2ヶ月ぶりである。

今日は、いつもより多弁な様子だ。


右の肘にも痛みが出る。」


左の肩は、痛みはないが挙がらない。」




関節注射の準備をしながら見ていると、確かに変だ。

左腕は30度ほどしか挙がらず、右手を添えて押し上げるのだが、

左の肩をすくめる動作が伴っている。




そこで、患者の左肩を上から押さえて肩をすくめられないようにし、

左腕を下から支えて水平まで持ち上げてみる。

こうしてみても、痛みはまったく訴えない。

ところが、支えの力を抜くと、患者の左腕は重力に抗えない。




ということで、陳旧性の腱板断裂を疑って、訊ねてみた。




 「ずっと前から、挙がらへんのかな?」



「そうや、もう、ながい。 若い時、悪くしたんが効いてる。」



 「腱板断裂やないかなぁと思うんやけど・・・」



「ああ、そない言われたことあるわ、腱板断裂。」





ずいぶんと長い間、挙がらなかった左腕のことを、

今日は話題にしてみたということがわかった。



曰く、

 「永いこと使ってきたら、具合の悪いとこがアチコチ出てくるわ。」




そうですよ、膝もシッカリと変形性膝関節症ですから。



   「痛み止め、出しとくからね。」





さぁ、今度は、いつ受診されるのだろうか?




診療所の玄関を出て行く後姿を見送りながら、

小さな声でナースが言ったのでした。



  「娘さんは、もう運転せんといて欲しいと言ってるんやけどなぁ。」



 



雪の積もった駐車場を、ユックリとO脚で進む先には、

フロントに雪を載せた軽トラックが停められていた。



この患者さん、御歳 95 歳 !


たしかに、アチコチにガタは来ているが、

認知症などの心配は、まったく要らない。



サクセスフル・エイジングの一例だなぁ、と思える御仁なのでした。






創立2周年記念、AGE Readerによる皮膚AGEs測定の実際は こちらから


当ブログの重要点『抗糖化』等に関してはこちらにまとめてあります。
なお、図表および内容の引用は固くお断りいたします。