いよいよ甲子園も決勝戦。
昨日は過ごし易い気温で、夜には秋を思わせる月が。
甲子園の夏が終わると、大気の熱気も秋を含み始める。
日頃の厳しい練習の真価を発揮するのは、はたして大阪桐蔭か、常葉菊川か
練習といえば、先週火曜の救急当直の夜9時過ぎのこと。
中2の男子、昼の3時頃に野球練習で硬球が顔面に当たったと。
腫れて痛むとので診てもらえるかとの電話問い合わせ。
なぜ今頃の時間に受診なのかと訝しく思う。
やって来たのは、まだユニホーム姿の患者と付き添いの母親。
確かに左頬がしっかり腫れて、発語もままならぬ状態。
ちょっと触れると、とても痛がる。
最初のほうがもっと腫れていたとは、母親の弁。
これは骨折あるかもと撮ったレントゲン写真で、左下顎骨骨折を確認。
こういうのは口腔外科の領域。
「ズレはひどくないけど、固定が必要。
8週間くらいは口開けられないから、流動食をストローでかなぁ。」
と、説明すると母子から悲鳴にも似たため息が漏れる。それでも、
「練習とかは、無理なんですよねぇ・・・?」
おかあさん、そんな問題と違うでしょ
紹介状を書きながら思った。
ユニホーム姿ということは、いったいいつまで練習していたのだろう?
きっと痛みに耐えながら、練習していたんだろうなぁ。
「声が出ていないッ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
」などと、言われてたんだろうか?
いやぁ、なんともスポ根モノである。
それにしても、指導者はこの子に起こった事態をどう考えていたのだろう。
昨日の北京五輪の女子マラソンでの土佐選手のなんと痛々しかったことか。
痛みを堪えながら、それでも走り続けようとする姿。
まさに根性・・・。まさに気合・・・。
しかしである。
外反母趾の痛みは7月から出ていたそうな。
特製のシューズも役には立たなかったそうな。
結果論ではあるが、もっと早くに骨切り術などの適応ではなかったのか?
先述の中学2年生、紹介先の口腔外科からの返事によれば、
「顎間固定4週間」とのこと。
なにごとも、体あってのモノ種、である。