外科医 アンチエイジングに目覚める!?

目指そう サクセスフル・エイジング !

抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

鼎談 健康長寿に生きる を読んで 最終回

2011-06-27 06:00:00 | ひとりごと 医療系
このシリーズは、これにて終了。

雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

食養と日本食 について。


渡邊先生

私は最近、内閣府の食育推進委員をしている関係で

石塚左玄や桜沢如一の食養生の歴史を

研究しているのだけど。



坪田先生

それは素晴らしいですね。先生を中心に日本食を

広めるみたいな運動があってもいいと思います。

日本食の定義を決めるという分かりやすいところから

入るのはどうですか。



渡邊先生

昔、足立己幸さんが日本食のコアとして

「主食・一汁・主菜・副菜」という4つを挙げたけど、

まさにそうだと思う。

これを普段食として一極にあり、

反対の極には懐石料理があって、

その中間には丼物があったりして、

その重層的な構造が日本食の特徴だと思うのだよね。



吉川先生

その概念はみんな知っていますか。


渡邊先生

それほど普及していないと思いますね。

1番重要なのは主食という概念ですよ。

世界中見て主食という概念があるのは日本食くらいだから。



坪田先生

主食っていうと、でもご飯にあまり光を当てると

どうなのかな。そこは僕はちょっと考え方が違うのだけど、

あんまりGIが高いのは良くないと思っていますから。




そうです、わたくしも この坪田先生の意見には賛成です。

糖質制限食を実践するうえでも、

非常に重要なのが このGI Glycemic Index(血糖値上昇指数)。

坪田先生はカロリスジャパン(カロリス=カロリーリストリクション)の

チーフメディカルアドバイザーをされていて

そのHPにはGIの表が掲載されている。
         ↓
http://www.crs-j.jp/try/window/try_ex_3.html


なお、

1番重要なのは主食という概念ですよ

というご意見に わたくしは賛成いたしかねる。


知らないうちに植えつけられた「主食」という固定概念。

逆に、「主食」という言葉の呪縛から逃れること こそ

極めて重要なことであると考えている。



吉川先生

GIですが、あれは食べた後、2、3時間までしか

みていないからスパゲティのようにGIが低くても

長時間みるとあがるのもある。



坪田先生

スパゲティは次の日の朝、血糖がすごく高くなります。

血糖コントロールにはロードという考え方と、

GI と 量 が大事だと思います。



糖尿病である坪田先生が自分で確かめたことゆえ

なによりも説得力があるといえますね。

これは当然 前の晩に食べたらということでしょうねぇ?



渡邊先生

糖尿病の医師は血糖を正常値に戻すことばかり

一生懸命にやっているでしょ。

でもぼくはランセットの表紙の言葉でとてもいいと

思ったのは、「医師は血糖との闘いでは勝利しているが

糖尿病との闘いには負けている」というのがあって

感心したのです。

糖尿病のコントロールには薬をつかっていても

生活習慣を正さねば効きが悪い、というのは

常識になったと思うけど、これが結構難しいよね。



いやいや、まだまだ常識じゃないかもですよ!

とんでもない患者指導している内科の医者もいましたから。
          ↓
 ぶっとび!洩れ聴こえた糖尿病食事指導 


坪田先生

美味しいお料理をたくさん食べるのではなくて、

うまい料理の1番いいところを少しだけ食べる、

とか適切に食べるということで満足することです



渡邊先生

健康な生活に食養生的なアプローチは必須と思うし、

慶應は歴史に残る食養研究所をもっていたのですから、

ぜひこれを復興させてがんばってください。



糖尿病である2人の医者が、自身の経験から語る言葉は重要です。


吉川先生

十分な休養、適度な運動、腹七分目を心がけ、

喫煙などの不摂生を避けることのアンチエイジングの根拠が

はっきりしましたね。

昔からよく知られていた長寿の秘訣がやっと学問的な裏付けで

再度確認されてきたと言えます。



腹八分目ではなく、七分目というところがミソかも知れませんね。


すでにメカニズムまでが明らかにされてきた健康長寿の秘訣。

ただし、それを実践できるかどうかは、

あ な た 次第なのです。


さぁ、あなたの選択は?

いちじく

2011-06-26 22:01:11 | ひとりごと 農



先週くらいから、葉っぱの付け根が膨らみ始め

今では写真のように ひとつ ふたつ ・・・ たくさん。


夏の 愉しみが ひとつ ふたつ ・・・ たくさん。


苗木を買ってきて プランターに植えたのが一昨年の春。

その夏には、2つ実がつくも食せるまでに至らず。

昨年は まったく果実をつけなかった赤いちじく・ドーフィン種。


昨冬 少々大胆に剪定を行ったため

4月に新芽が芽吹くまでは 内心ドキドキもの。


あちこちの枝から若葉が手を拡げてくると

根元からも新しい枝が1本、グングン伸び始めた。

しかし この枝は切ることに。


勿体無いので、水に浸けておくこと2ヶ月。

春の息吹を秘めた枝は、見事な根を出し

鉢に植えろ! と訴えた。





鼎談 健康長寿に生きる を読んで その5

2011-06-25 05:30:00 | ひとりごと 医療系
今回は 雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

抗加齢の二つの流れ について。



吉川先生

抗加齢には2つの流れがあって、

ひとつは自然に老化していく過程で

酸化ストレスなどを減らしてやれば、

生理機能の低下に歯止めできる、

ということを明らかにすること。

もうひとつは

アメリカみたいにオプティマルのところまで

ホルモンでも何でも与えて、

いつまでも若々しく生きられるか、

ということだね。

どちらがよいか、まだわからないけど

永遠に生きられるわけではないから、

どこかで死ぬと思うけど、

アンチエイジング的には、患者に応じて

どちらかを選ぶようにすればいいのかな。




どちらがよいか、まだわからないけど とあるように

アンチエイジング医学は まだその端緒に着いたばかり。


こういうことをしたら このヒトは健康長寿となって

120歳の現在もバリバリの現役です!

このヒトがそうなれた原因は これです!

という原因は、まだ ヒトでは確認されてはいないということ。


もちろん

さまざまな動物種を使ったカロリー制限の実験では、

カロリー制限された実験群は自由摂食させた実験群よりも

個体の寿命が延長することが知られている。

たとえば

 ゾウリムシ 1.9倍

 ミジンコ  1.7倍

 サラグモ  1.8倍

 グッピー  1.4倍

 ラット   1.4倍

といった具合で、

栄養不足とならないカロリー制限(Calorie Restriction:CR)は、

寿命を延伸するための唯一の確立された

介入方法であることが知られている。


そのメカニズムにはSirtuinと呼ばれる遺伝子群が関係し

摂取カロリーの制限がこの長寿遺伝子を活性化することが

明らかにされてきている。


ただもちろん、ヒトでは まだ確認されていないのだが

ヒトに近い霊長類では アカゲザルの30年にわたる

実証実験の途中経過が2009年に公表されている。
         ↓       
 霊長類カロリー制限『Science』誌の掲載論文 アンチエイジング・ミニ講座 4 

まあ、ヒトでも有効だと確認されてから始めるのでは

間に合わないことは 言うまでもありませんね。

今解っている知識を、どう応用するか が問題です。


坪田先生

そうですね。それが今やれることとして、

今のアンチエイジングの知識の社会的応用としては

そうだと思います。

だけど、さらに上があると僕は思います。

どういうことかというと、寿命はどんどん長くなる。

みんな信じられないくらいどんどん。

例えばかつてサイエンスかネイチャーの雑誌に

 「人間の寿命は、どんなことやっても

  ある程度以上はいかない。

  85歳以上はいきません」 と論じられていた。

ところが日本の女性は85歳以上いってるじゃないですか。

去年のネイチャーのバイオデモグラフィー・オブ・エイジング

という総説がでましたけど、

日本は過去10年間で、2.5年寿命が延びていて、

その次の10年でも2.5年延びる。

ということは20年で5年延びるということですよ、先生。

これはどうなると思います?



渡邊先生

大変だねー。

生き生きした老人が増えないと大変だと思うよ。


 

この寿命の延びについては 以前掲載の記事がある。

 こちらです → 人生100年時代到来 に賛成?反対?         
このとき 以下のように書きました。


 2000年(平成12年)に100歳を迎えたのは5493人。

 1900年(明治33年)生まれの方々です。

 その年の出生者数は142万0534人。

 これは、約260人に1人が100歳まで生きた計算です。


 1900年ごろというのは、現在に比べ新生児死亡率も高く、

 生まれて以後も、国民病として猛威をふるっていた結核や

 戦争の経験も乗り越えての100歳到達なのでした。


 去年2009年に100歳となった方々は、21603人。

 1909年(明治42年)生まれの方々で、

 この年の出生者数は、169万3850人。

 これは、約80人に1人が100歳まで生きた計算で、

 わずか9年の間で、100歳まで生きられる確率は

 3倍強に増加したことになります。


 こうして、それ以後の世代も順調に100歳に到達した結果、
 
 2009年には100歳超人口は4万人を超過しました。


以上は、確かな事実です。



さてさて、今年2011年に100歳を迎えるのは

1911年(明治44年)生まれの方々です。


すでにお気づきのことでしょうが

現在100歳以上の方々は すべて明治生まれです。

現代日本の長寿は 明治生まれが支えている!


ここで 素朴な疑問を感じずにはいられないのです。

大気汚染にしても、食品添加物にしても

生まれたときからそういうものに晒され続けている

昭和の世代が 果たして 明治の世代と 同格か? と。

鼎談 健康長寿に生きる を読んで その4

2011-06-23 14:31:29 | ひとりごと 医療系
今回は 雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

統合医療はサイエンスか について。



吉川先生

 ここ1年くらい渥美和彦先生の

 統合医療に関心を持っているのだけど。

 日本の医師たちが西洋医学の限界を

 感じているという話がありますでしょ。

 全体的にどういう方向を目指しているか

 ということなのですけど。




わたくし、

吉川先生の先代の、元祖・活性酸素 近藤教授が

授業で「ラジカル! ラジカル!」と仰っていたのは

頭の片隅にかすかに残っているくらいで、

以来 四半世紀後には

猫も杓子も 酸化だ! 抗酸化だ! と

騒ぐことになるとは思いも寄りませんでした。


しかし、

統合医療に関しては、すでに20年以上。


 ふふふ、永観堂のご本尊の気分かな。



渡邊先生

 私はやっぱり、

 皆がまず幸福な一生を終える

 ということが中心にあるべきで、

 病気になってしまったら、

 いくら最新治療を受けてもダメだと思うのですよ


 がん治療でも後遺症が多いことを思うと、
 
 QOLをよく保つ治療が必要でしょうね。

 西洋医学は病気をはっきりさせて、

 それを取り除く方法でしょ。

 東洋医学は「気」の流れがあって、

 全身の影響がある部分に集中してきて

 病気が起こるという考え方ですから、

 病気を治すにはその部分だけじゃなくて、

 全身的にほかの部分もみていかなくては

 いけないわけですよね。




これは、最近の経験からも、まったくその通り!

(セ・ラ・ヴィ・・・そして は まだ続きます)



坪田先生

 私はサイエンスをベースにしたいので、

 東洋医学的な考え方が

 大きく深いことはわかるのですが、

 その比重が重くなりすぎるのも

 難しいと考えているのです。



吉川先生

 そうするとね、

 サイエンスとは何ぞやという

 定義から始めなきゃならないですね。

 坪田先生のサイエンスはどのような定義ですか。




坪田先生

 そうですね、

 サイエンスは今その時代時代で

 みんなが信じていることだと思います。

 ガリレオ・ガリレイの時代は天動説だったし、

 それが今は地動説になったわけです。

 どっちを信じているかというと、

 みんなまだまだ東洋医学より西洋医学を

 信じているわけですよね。



おいおい・・・ え~っと・・・

それって違うやろ! 坪田せんせッ!!


それやったら

 皇○ とかいう飲むヒアルロン酸が

科学的ってことになりますぜぃ!

あれだけCM流せるってことは

 それだけみんなが信じて

  お布施を払っているって話なんじゃ・・・。


みんなが信じたから 地動説になったのではなく

客観的な観測データからのことでしょう!


しかも

それまでは動かなかった地球が

学説が変わったとたんに 急に

太陽の周りを回り始めたわけじゃないでしょ!!



渡邊先生

 そうすると科学は多数決になってしまって

 絶対的真理は認めないという立場?




そうそう! 渡邊先生。

注意できるのは先輩しかいませんねぇ!



坪田先生

 だって東洋医学はまだはっきりしたメカニズムが

 わからないじゃないですか。

 そうだろうという推定ですよね。

 私も、漢方は使っていますし、好きですけど、

 それでもやっぱりメカニズムが分かってないものは

 難しいと思いますよ。




渡邊先生

 メカニズムはいらない。治ればいいのだから。


あはは!

渡邊先生 最高っすね!


そうなんです、鍼灸だってねぇ

まだまだ その作用機序、つまりメカニズムは不明だけれど

効くんだから仕方ないですよね!

逆に ほんとは効かないのだったら

明治時代の医療制度改革で淘汰されてしまったはず!


頭は 柔らかくしましょう!

結果 オ~ラ~ィ ^^



鼎談 健康長寿に生きる を読んで その3

2011-06-17 06:26:48 | ひとりごと 医療系
アンチエイジングはどのような医学か? のつづき。

渡邊先生が 「うまくいけば医療費の問題も解決しますね」

と言ったのを受けて


吉川先生

 医療費は介護を含めて40兆円以上もかかり、

 税収が35~6兆しかない国は常識で考えても

 もつはずがない。

 どうすればよいか政治家は誰も語らないし、

 医療関係のトップレベルの人たちも何も考えておらず、

 再生医療とか高度医療とか金のかかることしか言わない。

 こういう社会をどうすればいいのだろう



坪田先生

 明らかなことは、

 池に落ちた人を助けていたのでは

 あまりにコストがかかりすぎるので、

 池に落ちないように柵を作ったり、

 池に落ちないための知恵を普及することが必要。

 アンチエイジング医学は まさにその 柵や知恵 。


 これによって日本の医療費を制御することができます




いやぁ、まったく、坪田先生のおっしゃるとおりだ。

今の医療は、病気になってからの医療だから

国民健康保険は 病気の予防には 対応していない。


それでなくとも、負担の不公平感は否めない現行の国民健康保険制度。


保険料を給与から天引きされる働き盛りのサラリーマン諸氏。

風邪を引いてしんどくて、気軽に病院を受診できていますか?


要するに 忙しくって病院なんか行ってられないうえに

待合には、早朝から順番を取れる健やかそうな一定年齢層の方々が溢れ

長時間待たされるのは、とてもじゃないが願い下げ。

いいとこ ドラッグストアーで 赤のベンザ や 緑のたぬき ・・・?

こんな実態なのに保険料だけは、キッチり負担させられているのでは?

この際、国民皆保険を見直し 選択性にしたうえで

保険負担分は 自身の予防医療に使えるほうが 気が利いていないだろうか?


こんなことをいうと

そもそも 相互扶助の精神が解ってない! とお叱りを受けるか?


ま、予防とかじゃなく

長命の妙薬・百薬の長 の飲み代に化けては元も子もないか。


池を囲む柵にしても

 つい飛び越えてしまう方々もおられるだろう。

池に落ちない知恵にしても

 知ってはいるけど実行はねぇ・・・って御仁も。


笛吹けど踊らず が この世の常かも知れないな。

鼎談 健康長寿に生きる を読んで その2

2011-06-16 14:30:42 | ひとりごと 医療系
雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事のなかの

アンチエイジングはどのような医学か? について。

ここでは医療費との関わりも話題に上っている。


渡邊先生

 キーワードは 元気で長寿 ですね


坪田先生

 食 と 運動 とともに 「ごきげんのサイエンス」が

 アンチエイジングにはすごく重要と思っています。

 近いうちにこのサイエンスを学びに米国へ行きたいです



渡邊先生

 よくそんな時間がとれますね。でも日本発で世界に

 「ごきげんのサイエンス」を広めるのはすばらしいこと。

 うまくいくと医療費の問題も解決しますね




さてさて、わたくしは永年にわたり、

病巣、とくに癌病巣を取り除くことが仕事でしたので

早期癌であろうが進行癌であろうが

明らかな病的状態に対してメスを振るってきたわけで

対象は、目の前に存在する「病 そのもの」であった



だから、実を言うと、その頃は

「アンチエイジング」などという言葉には

「そんなの有閑マダムの美容の話だろ!なにを寝ぼけたことを!」

と、嫌悪感さえ感じていたものだ



そんなわたくしが宗旨を改め、今では抗加齢医学会専門医。

世の中、変われば変わるものだ。


キーワードは 元気で長寿 。

そう、単なる長生きではない!


もしかしたら 悲鳴・・・・・ に記述した以外にも

毎週月曜に訪れる療養病棟では、

まったく身動きひとつできないままに、

胃ろうで生かされている多くの方々を目の当たりにして

悲しみがこみ上げてくる。

( 褥創回診

  食べなくても生きられる~胃ろうの功と罪~ を観て

  胃ろうの番組を観直して

  なども、お時間許せばお読み下されば・・・。)



さて、そのアンチエイジングに必須なのは  と 運動 。

それに加えて 「ごきげん」 であることだとは坪田先生。


慶應の眼科教授である坪田先生は、しかし、

食だけでなく 数十個のサプリメントを愛用していると

どこかでお書きになっていたと記憶する。


なにはともあれ、肝心なのは

 何を どう 食べるか

 どのような運動を いつ するか

 笑顔を絶やさない 前向きな こころの姿勢



笑顔・笑いの効用については、バリバリの外科医であった20年前から

癌術後の患者さん達には、あるときは小冊子まで渡して

力説してきたことではある。


ほらね、間違っていなかった。 ^^b


医療費の部分については、次回に。

鼎談 健康長寿に生きる を読んで その1

2011-06-15 21:37:32 | ひとりごと 医療系
雑誌「医と食」の最新号に掲載された、

健康長寿に生きる という記事。


これからの日本抗加齢医学会の方向について、

吉川敏一先生・坪田一男先生・渡邊昌先生のお三方が鼎談。

以下の5つの小タイトルが冠されている。

 1 老年医学と抗加齢医学

 2 アンチエイジングはどのような医学か?

 3 統合医療はサイエンスか

 4 抗加齢の二つの流れ

 5 食養と日本食


まずは、老年医学と抗加齢医学 から順に

興味を引いた記述を取り上げてみる。


この部分は、抗加齢医学会誕生の頃についての話。


坪田先生

 一番最初、自分と米井先生と満尾先生と3人で

 アメリカのA4M(American Academy of Anti-Aging Medicine

 :米国アンチエイジング医学会)に行って

 このような会を日本にも作ろうと決めた



日本抗加齢医学会の前身である日本抗加齢医学研究会の発足は

2001年3月で、代表幹事は渡邊慶一先生であった。


吉川先生

 フリーラジカル研究会を主宰してラジカルの健康影響などを

 研究していて、たまたま渡邊慶一先生が東海大学退職後に

 抗加齢の問題をA4Mと提携してやりだすという話を聞き、

 水野嘉夫先生が主催された研究会に参加した



渡邊先生

 最初は坪田先生の他に、梅澤文彦(当時:十仁病院)

 藤田晢也(当時:京都府立医大)、米井嘉一、

 水野嘉夫(当時:日本鋼管病院)の各氏ら

 渡邊慶一先生のお友達が多かった
。 


抗加齢医学会の黎明期に集ったこれら先生方の

出身大学を調べてみると、これまた非常に面白い。

 
  渡邊慶一先生  慶應大学医学部 

  梅澤文彦先生  慶應大学医学部

  水野嘉夫先生  慶應大学医学部

  渡邊 昌先生   慶應大学医学部

  米井嘉一先生  慶應大学医学部

  坪田一男先生  慶應大学医学部


  藤田晢也先生  京都府立医科大学

  吉川敏一先生  京都府立医科大学
  

渡邊慶一先生と藤田晢也先生は、お二人とも有名な病理学者。


2003年、抗加齢医学研究会から抗加齢医学会に昇格しての理事長は

医者なら手に取らない者のない「今日の治療薬」を編纂し

参議院議員でもあった水島裕先生(慈恵医大)。


2007年に水島先生が急逝され、

あとを継いだのが、現理事長の吉川先生。

居並ぶ慶應医学部出身者を押しのけての理事長就任とは

さすが 万病の元 ラジカル(活性酸素)研究のご利益であったか?


今年の学会懇親会で

 「先生、糖化は今後、大きな流れになりますか?」

との筆者の問いに、

 「そうやなぁ、大きなテーマやなぁ。

  そやけど 最後は みな ラディカルや。」

とお答えになったのも、当然といえば当然のことであったはず。

第11回日本抗加齢医学会総会 懇親会にて に掲載)


酸化」と「糖化」。

これは もしかすると

京都府立医科大学」と「慶應大学医学部」を意味している?


なぜならば

「糖化・抗糖化」の先頭に立っているのは

慶應出身の米井先生。


京都府立医大の「酸化・抗酸化」に対し

「糖化・抗糖化」は、慶應の奥の手であったか?


ふ~ん、そういえば

死ぬまで老けない人になる アンチエイジングの新常識50

という本で糖化に触れている久保 明先生、

昨年の学会で、わたくしの発表セッションの座長だったのだが

慶應の出身なんだよね。


なんだか、わたくしは微妙な立ち位置に居るのかな?

目玉は アーリーレッド

2011-06-14 18:28:32 | ひとりごと 農
タマネギを収穫。





今年の目玉は、右側の集団 アーリーレッド。

赤タマネギである。


植え付けの際には それほど差の無い苗だったが

 タマネギ植え付けました ←2010.11.21の記事


育ってみれば 一目瞭然。


ただ、玉の育ちはいまひとつ。

冬場の大雪と畑の日当たりの悪さが災いしたかも。



さきほど仕込んだチキンと野菜のスパイス煮込みは

フェネグリーク代わりにガラムマサラをうんと入れ

エビも放り込んで スープカレーに。





食べ終えれば 収穫したタマネギを物干しに吊るすとしよう。
  


チキンと野菜のスパイス煮込み 

2011-06-14 16:19:59 | You are what you eat
本日は鶏ムネ肉がグラム38円とお買い得。

先にクミンとヒーングとターメリックとレッドペッパーで

炒めておいたムネ肉に野菜をあわせれば

あとはグツグツ煮込んで

ほかのスパイスを加えればできあがり。

フェネグリークが品切れなのが残念・・・。




それでは いざ タマネギへ!

三宝柑がポコポコと

2011-06-14 15:22:34 | ひとりごと 自然系
そのタップリの果汁には

他の柑橘系とはちがうスッキリした味わいと

ほのかな甘味があり、とても魅力を感じた。

食後の種を、蒔いておいたのが4月半ば。


すっかり忘れていたら、先日、芽を出していた。



2011.6.14


まるで

 「夢だけど 夢じゃなかったッ!

と、メイさつき が喜びそうな勢いで

先に芽生えたカボチャに負けじと次々に顔を出している。


このカボチャも料理の時に取り出した種を蒔いたものだが

いつのことやら、トンと記憶に無い。


これで柑橘系は全部で3種類。


右は4年ものの夏みかん、左は2年もののセミノール。





収穫は まだまだ先・・・。


とはいえ、確実なのは・・・


 蒔かぬ種は生えぬ ってことだな。



日が傾き始めたし

夕飯を仕込んだら、タマネギの収穫に行こうかな。



健康長寿に生きる ある雑誌の記事 

2011-06-13 16:02:28 | ひとりごと 医療系
日本抗加齢医学会理事長 吉川敏一先生 と

同副理事長 坪田一男先生 と 

『糖尿病は薬なしで治せる』 という本で有名な

(社)生命科学振興会理事長 渡邊 昌先生 の3名が

医と食 という雑誌で 鼎談。





写真 左から 渡邊先生・吉川先生・坪田先生。


吉川先生には 今年の学会懇親会で

 「先生、糖化は今後、大きな流れになりますか?」

と、お伺いした記事を掲載済み。

  第11回日本抗加齢医学会総会 懇親会にて


渡邊先生には 昨年の懇親会で

 「先生、ほんとうに食事だけで糖尿病改善されたのですか?」

と、お伺いした。(どこかに記載した記憶あるんだけど・・・。)

答えはもちろん、ほんとうとのこと。

 記事、ありました。こちら→さくらさんのコメントへのお返事



実は、渡邊先生と坪田先生は、お二方とも糖尿病でいらっしゃる。

そして、お二方とも慶應の医学部出身。


鼎談の記事のなかで、興味深かった点について

次回、書かせていただくとしよう。

タリス・スコラーズ 至福のとき

2011-06-12 22:38:30 | ひとりごと 音楽
舞台はヨーロッパ。

時は15世紀~16世紀、ルネサンス期。

この時期の音楽は、ルネサンス音楽と総称される。

バロック音楽以前のもので、その中心は、ポリフォニー(多声部)による声楽。

とくに、宗教曲である。


そのパフォーマンスにおいて、世界最高峰をなすのが タリス・スコラーズ だ。

その京都公演の開演は、14時。


さぁて、腹ごしらえはどうするか・・・。


近頃のエスニック傾向から

白羽の矢は、コンサートホール近くのタイ料理に。


極力、炭水化物を控えたメニューを選ぶ。
 
まずは定番スープ トム・ヤン・クム。


かわいい小象の絵のお取り鉢


辛さはマイルドだが、タップリのコクが最高。


お次は ヘー・クン(タイ風海老のすり身の巻き揚げ)。


付けタレはスイートチリソース


上品な海老の風味が絶品。

ライスペーパーで包んでいるのか? だけが気になった・・・。


もう一品は、ガイ・トート(但馬鶏のスパイシー唐揚げ)。


なにしろ、鶏の唐揚げが大好物でして・・・


たいへんうま味のあるジューシーな鶏の唐揚げ。


タイ料理に舌鼓を打って、いざ、コンサートホールへ。



定刻となり、拍手とともに登場するのは

女性5名・男性5名の歌手と指揮者のピーター・フィリップス氏。


拍手が鳴り止み、アルトの男性がチューニングの発声を。


そして、大ホールに響き渡るタリス・スコラーズの歌声。


物理的に考えれば単なる空気の振動元が

10個あるだけの話なのだが、

身体全体が圧倒的に包みこまれてしまう。


それぞれの声部が、重層的に織りなす まさに音声の錦絵!

人の声が こんなにも空間を充たすとは驚嘆すべきこと。


歌が終わったとたんに、訪れる静寂との落差。


すぐに拍手は起こらない。

観客みんなが その余韻に浸っている。


歌声に包まれた間は、なんという至福のときであることか。


最後の楽曲、ヴィクトリアのレクイエム。

サンクトゥスが 素晴らしい。


いやぁ、メンバーが変わろうとも 

タリス・スコラーズは永遠に不滅です!


鳴り止まぬ拍手に応えてのアンコールは

アロンソ・ロボの わがハープは悲しみの音に変わり。



コンサートが終わると、雨足が激しくなっていた。


なぜだか 無性に天下一品のラーメンが食べたくなった。

選んだ店は 白梅町店。


かつては、ラーメン鉢は底が見えるのがお決まりだった。

が、しかし・・・

アンチエイジングに目覚めて、はや3年あまり。

You are what you eat.


明日もお待ちしています。 と言われても

それでは こちらの未来が危ういかも・・・だ な。

(ちなみに、天下一品のラーメンの味は店により異なる。

 ここ白梅町店、しばらく来ないうちに、少々 味が落ちたな。)





タリススコラーズ ワクドキです

2011-06-12 10:04:55 | ひとりごと 音楽

40年近く、クラシック音楽に入れ込んできたおっさんが、

どうしたことか、ここ2週間ばかりのあいだに

すっかり エスニックな音楽に目覚めてしまったようだ。


すでにネットで11枚もCDを買い込んでしまった。





いったい 何がどうなっているのやら・・・。


西洋音楽とは異なる 音階・旋律・弦楽器のたゆたう響きなどなど

解き放たれる感覚 が なんだか病みつきになってきたし

深~いところで共鳴しているような 落ち着く感がたまらない。

遠い遠い昔の遺伝子の記憶が 呼び覚まされているような・・・。



そんな最近なのだが、今日は タリススコラーズ 。


20年ほど前に、京都公演を聴いて はまってしまった英国のグループ。

ア・カペラである。

彼らの旧いCDは、ほとんど聴いてしまった。


今日のプログラムの目玉は ヴィクトリアのレクイエム


フォーレやモーツァルトのものも有名だが

いやいや 初めて聴いた時 鳥肌ものだったのがヴィクトリアのもの。





さて、歳月とともにメンバーも変わってしまったが

 今日は たっぷり その魅力を堪能してきたいものだ。




雨ににじむ窓ガラスの向こうに

2011-06-11 05:33:06 | ひとりごと

凄まじい南風に吹き付けられて

窓ガラスに伝い流れる雨の雫。


にじんだ窓の向うには 

車もまばらな交差点で 信号が律儀に色を変えている。



    
    2011.6.11 海南市



病棟の電話で呼ばれてから、まもなく3時間。


そのころは、そんなに激しく降っていなかったのに。



2時34分、 ひとりの方が 旅立って逝かれた。

4時前にはお見送り。



6時には勤務が明けるから、少しは仮眠でも・・・。

と、思っていると

ふたたび 病棟からの電話 5時5分。


心拍数低下の方が もうひとりと。


5時15分、 ふたり目の方も 旅立って逝かれた。



医局の窓には、相変わらず 雨が吹きつけ流れ落ちている。


おや、信号 青に変わったんだな。


まさか 今日はそんなシステムではないよねぇ・・・。


   
       2011.6.11 海南市



おっと、いつもの目覚ましが鳴り出した。

5時半だ。


お見送りは 早出の先生にして貰うとしよう。