外科医 アンチエイジングに目覚める!?

目指そう サクセスフル・エイジング !

抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

「老け顔は病気のリスク?」 山岸昌一教授によるAGEs(終末糖化産物)の記事

2020-08-05 16:14:57 | AGEs
今日はブログ開設から4600日とのこと。

最初の投稿がいつだったか、探してみると2008年1月1日。

2008年 「抗糖化」元年!” が最初の投稿でした。
https://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/15bdfb56d5f7c425991438274b45db95

12年と8ヶ月、長いようで短いか・・・。

初めに比べれば投稿頻度など激減の今日この頃ではありますが、

あの頃は“糖化”や“抗糖化”などと検索すると

アークレーさんのHPかこのブログが必ず上位に出ていた訳で、

なんとか “糖化”・“抗糖化” という言葉を世の中に拡げよう! と

息がっていた時代でしたねぇ。(遠くを見る目・・・)

まぁ昨今はそれなりに認知度も上がってきたようで喜ばしい限り。

ということで、

産経新聞「100歳時代プロジェクト」の企画面に、

昭和大学医学部 山岸昌一教授によるAGEs(終末糖化産物)の記事

「老け顔は病気のリスク?」が掲載されました、というお知らせを

先程セリスタ社から頂きました。

読み難い場合は画像をクリックしてセリスタ社のHPからご覧ください。




明日7月2日(木)午前8時15分〜9時54分放送のNHK「あさイチ」にAGE登場!

2020-07-01 18:37:17 | AGEs

明日7月2日(木)午前8時15分〜9時54分放送の「NHKあさイチ」に
AGEs終末糖化産物の研究で世界的権威の山岸昌一先生が登場し、

AGE Readerによる糖化測定と抗糖化食品について解説します。


◆◇◆◇||番組概要||◆◇◆◇
放送局:NHK
番組名:「あさイチ」
放送日時:2020年7月2日(木)午前8時15分〜9時54分
番組ホームページ:▼▽▼▽▼
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/index.html

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

◦〇◦今回の主な内容◦〇◦
《若さと健康!40代からの老化対策スペシャル》
鏡を見て、「あれ?こんなところにシミが、シワが・・・」と、気になることはありませんか?
恐ろしいことに、老けたのは外見だけではないかもしれません。
実は近年、【見た目の若さ】と【体の健康状態】は大きな関係があることがわかってきたんです。
鍵を握るのは老化物質“AGE”と“骨”。
体の中にAGEが増えると、見た目が老けるだけでなく、がん、心筋梗塞、認知症などのリスクがアップ!
さらに、女性は40代から骨の密度が急激に減少し、皮膚はたるみ、骨折のリスクも高くなるそうなんです。
そこで、若さと健康についての最新研究をもとに、40代からの老化対策を徹底特集。
食材の選び方や調理法を少し工夫し、ちょっと運動するだけ!
誰でも無理なくできて、すぐに役立つ技を一挙大公開!
AGE”にも“骨”にも効く、最強レシピもご紹介します。
《番組ホームページより》

是非、ご覧あれ!

「AGEsと健康長寿」by 山岸昌一教授 

2020-06-16 16:45:14 | AGEs
昭和大学医学部 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌内科学部門の

山岸昌一教授によるLiveウェブセミナー「AGEsと健康長寿」(6/14)。

6/30までの期間限定でYoutubeで視聴可能となっています。

22分17秒~1時間4分44秒 がセミナー部分

1時間5分40秒~1時間24分50秒 が質疑応答部分です

若干聞きづらい点があります。

イヤホンフォンや外付けスピーカーなどが聴きやすいようです。



シャープが開発 AGEsセンサ RQ-1201J-SET

2018-01-30 15:46:05 | AGEs
今日、まったく久し振りに

最も古くからの“抗糖化の同志”より情報を頂いた。

それは、シャープが開発したAGEsセンサについてのこと。

2015年の記事でも紹介したことはあったけれど

 シャープが開発 AGEsセンサの展示会

その時のプロトタイプとは似ても似つかぬスマートな形状で

昨年の4月に発売開始されていたのだと。



本体、バーコードリーダー、タブレット、プリンターのセットで

約80万円とのことらしい。

ずいぶん手の届くところにまでやって来てくれたようだ。


AGEsセンサ説明動画



シャープの製品ホームページはこちら
      ↓ 
    AGEsセンサ RQ-1201J-SET


シャープが開発 AGEsセンサの展示会

2015-10-03 13:58:38 | AGEs
9月下旬に届いていた一通の封書。

差出元はシャープ株式会社。


心当たりないもので、開封したのが昨夜。


なんと! 大事な内容が入っておりました・・・。


指先だけで AGEsが測定できる機器の案内。

知らなかったなぁ・・・^^;

シャープがそんなこと始めてたなんて!







どうやら世の中、ようやく 抗糖化 を意識し始めたかな。







遅まきながら シャープ広報部ブログを覗いてみました。
       https://blog.sharp.co.jp/2015/07/28/4541/

ありました ありました!






測定結果表示画面はこんな感じ。

この表示では、実年齢よりもAGEs年齢が9歳年老いていると示されています。







印象としては7年前にわたくしが抗糖化ドクターズサプリメントの臨床試験で

使用させて頂いたAGE Reader より簡便なようです。


今回はこのAGEsセンサの展示会が

10月7・8・9日に東京ビッグサイトで開催される

食品開発展2015 にて開催されるとのこと。

わたくしは外来を休む訳にはいかないので、残念ながらパス^^;


関東方面でワコナを服用されている皆さん、

どうかご参加されてAGEs生成抑制の効果を

実感してこられてはいかがでしょうか?


入場料3000円と書かれた招待状が2枚

同封されておりましたので

希望者に郵送しようかと考えておりましたが、






事前来場登録を行えば無料で入場できるとのことです。





どうかこの機会に、

一度ご自分のAGEs蓄積具合を

チェックしてみられてはいかがでしょうか。


山瀬まみちゃんのことを気の毒がってはいられないかもですよ!
  ↓
 
 山瀬まみチャン 衝撃のAGE年齢
 http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/c953a070d87e8de618ca4b9ebd56b443



日経デジタルヘルスにも記事があります。
  ↓
 “血管老化度”を非侵襲で測れるセンサー、シャープが開発
  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT/20141204/392520/?ST=ndh



最前線かな? 糖化ストレス研究会第4回講演会

2013-04-25 12:28:42 | AGEs
金曜はお仕事なもんで、

しかもTOKYOですから、全然、参加不可能なんだけどね。


昨日届いたメールの案内。

以下に、貼り付けてみよう。

これが、最前線かな?

ま、会社の発表があるって辺りを

うさんくさいと感じる方が居られることも事実だよねぇ。


微妙な 領域 と言えないことはない。


なにせ 自己責任な領域ですから・・・。


そこいらへん、

語れとリクエストあれば 大いに語りますけどね^^b

----------以下 メール内容 引用-----------

糖化ストレス研究会 講演会にこれまでご参加いただきました方々へBCCにて送信しております。

「第4回糖化ストレス研究会講演会のご案内」

糖化ストレス研究会では、5月17日(金)に下記のとおり第4回講演会をifia/HFE2013にて会場を東京ビッグサイトにて共催することになりましたので、ご案内申し上げます。



◆第4回糖化ストレス研究会講演会 要項

日 時:2013年5月17日(金) 10:15−15:05(懇親会 15:30−17:00)

会 場:東京ビッグサイト 会議棟6階 606

(りんかい線「国際展示場」駅より徒歩7分/ゆりかもめ「国際展示場」駅より徒歩3分)

参加費:事前申し込み10000円 (5月6日(月)迄)/ 当日申込み15000円



◆スケジュール

10:15~10:20 世話人代表 挨拶 市橋 正光 先生

10:20~11:00 講演①「不妊における食後高血糖の意義:高度生殖医療の現場より。

ウィメンズクリニック神野 院長 神野 正雄

11:00~11:40 講演②「運動・トレーニングと糖化ストレス

-内分泌・代謝系の反応とAGE生成の観点から-

東京大学大学院総合文化研究科・生命環境科学系 教授 石井直方

11:40~13:00  休憩

13:00~13:40 講演③「生活習慣病における糖化ストレスの役割とセルフケアのすすめ

東北大学大学院 医学系研究科腎高血圧内分泌学分野 森 建文

13:40~14:20 講演④「コラーゲン特異的糖化産物カルボキシメチルアルギニン

株式会社ニッピ バイオマトリックス研究所 課長 飯嶋 克昌

14:20~14:40 講演⑤「国産「紫菊花(えんめい楽)」の抗糖化作用と美肌効果

株式会社ユニアル 商品企画室 室長 佐藤 拓

14:40~15:00 講演⑥「アンチエイジングにおける糖化ストレス評価試験

エイキット株式会社 生命医科学検査センタ− 内藤淳子

15:00~15:05  事務局長挨拶 米井 嘉一 先生

15:30~17:00 懇親会 (ご参加ご希望の方は、糖化ストレス研究会事務局まで、


----------------引用 終了----------------

「急増 卵子提供」 今夜のクローズアップ現代

2013-01-10 18:44:07 | AGEs
昨年の2月に、クローズアップ現代でショッキングな放送があった。

題して、産みたいのに産めない ~卵子老化の衝撃~


最近の不妊治療専門のクリニックで増加しているのが

夫婦のどちらにも疾患がないのに妊娠できないというケース。


主な原因は 「卵子の老化」 だという。


あるクリニックには全国から患者が訪れる。

そして、

妊娠には必ず適齢期があります

という説明を受けるという。



クリニックの専門医の次の言葉は、冷厳な現実を告げている。


どうしてそんなひどい事を言うんだと思うかもしれません

 でも卵子の若返りは不可能です

 どんなに見た目が若く見えても 卵子は若返りません




今夜のクローズアップ現代では、

この続編とも言うべきテーマが放送されるようだ。


題して、「急増 卵子提供」 


今、「卵子老化」に直面し、

海外に渡って卵子提供を受ける女性が急増している、という。

はたして、その実態は? 安全性は?

将来、子供にどう真実を伝えるか?

急速に進む現実とその課題を考える。 と、番組HPの記事にある。



糖化」によって生じるAGEsに対して

抗糖化」の重要性を伝えてきた当ブログでは

これまでに「褐色の卵子」として知られる

この「卵子老化」の原因が、

AGEsであることを以前よりお伝えしておりました。


「卵子老化予防」に何が必要かは、明々白々です。


これまでの関連記事を、以下にリンクしておきます。


 卵子老化の衝撃 NHKクローズアップ現代の放送 2012-2-17
 http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/00e18e6d0d263dc5277320cf925fdfb5

 不妊危険因子としてのAGEs 2011-5-29
 http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/2ace20816461d0d76109741305a1ad2a

 山瀬まみチャン 衝撃のAGE年齢 2011-5-19
 http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/c953a070d87e8de618ca4b9ebd56b443


NHK・NEWSweb
     ↓
海外で卵子提供を受ける女性急増
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130110/t10014719011000.html           


AGEsと統合失調症

2012-02-17 15:06:05 | AGEs
日本抗加齢医学会雑誌最新号に特集されたのが、

老化を促進する危険因子としての糖化ストレス





なかでも、AGEsとの関連を研究したものとして目新しいものは

6.AGEsと統合失調症 だろうか。


「Schizophrenie」に対する明治以来の「精神分裂病」という訳語が

「統合失調症」と変更されたのは2002年のこと。



「精神病院」「閉鎖病棟」「電気ショック」

などしか思い浮かばない筆者などにとっては

その原因のひとつに AGEs が関係するなどとは

驚きと共に、隔世の感を禁じえないものがある。


さて、この 「統合失調症」 という疾患は

気分障害=うつ病および双極性障害(かつては躁うつ病と呼ばれた)と並ぶ

二大精神疾患のひとつであって、

生涯有病率は約1%と、100人に1人が罹る頻度の高い疾患とのこと。


その原因のひとつに AGEs が関連するという。

すなわち

統合失調症例(45例)では対象(61例)に比べて、

有意に血中ペントシジン濃度が上昇していた。

また、血中ビタミンB6濃度の有意な低下が認められた。



さまざまな疾患の引き金になることが

ドンドン明らかとなってくる AGEs


こんな AGEs などというものは、

放射性セシウムなどと同様に、

とにかく体内に溜めないのが一番なのだ



今回の特集記事とは別だが、

同じ著者らの研究に関するプレスリリースを引用しておく。

         クリックでどうぞ
           ↓
専門誌「Archives of General Psychiatry」において研究成果を発表
統合失調症の約2割が「カルボニルストレス性」であることを発見
統合失調症の新たな早期診断法・治療法の開発に道



卵子老化の衝撃 NHKクローズアップ現代の放送

2012-02-17 07:38:00 | AGEs
2月14日夜、NHKクローズアップ現代で放送されたのが

産みたいのに産めない ~卵子老化の衝撃~

という、知らない人にとっては「衝撃的」なタイトルの番組。


後半部分しか観れなかったので、番組HPを覗いてみた。

肝心の事実が、ちゃんと伝えられているか?」確かめたくて。


・・・・・・・・以下、番組HPより


年間500人以上の女性が

体外受精により妊娠しているある不妊治療専門のクリニック。


このクリニックには全国から患者が訪れる。

初診の患者の平均年齢は年々上がり、現在36歳。

この日も多くの人たちが説明会に参加していた。


そして

妊娠には必ず適齢期があります。

という説明を受けるという。


今、増えているのが夫婦のどちらにも疾患がないのに

妊娠できないというケース。

主な原因は 「卵子の老化」 だという。


クリニックの医師の言葉。


「どうしてそんなひどい事を言うんだと思うかもしれません

でも卵子の若返りは不可能です

どんなに見た目が若く見えても 卵子は若返りません」


「努力で乗り越えられない そういう壁があるんですね。

不妊治療でというとやっぱり年齢の壁というのが非常に大きいので

同じ人が例えば5年前、10年前だったら

なんの苦労もせずに妊娠してたんだろうなということは感じますよね。」




そして、日本でただひとりという女性の大学の産婦人科教授の言葉。



「私たちにとっては、(体外受精で出産した方、

35歳で16.8%、40歳で8.1%というのは)

常識的な数字なんですけれど、一般の方たちは、

例えば体外受精というのは、非常にハードルが高いんですが、

その体外受精さえすれば、出産に至るというふうに、

体外受精さえすれば100%妊娠できると、

魔法の治療だというふうに勘違いをされてる方も

たくさんいらっしゃると思います。

ですから、魔法の治療と思っていた治療にやぶれて、

うまく妊娠ができなかったときに、

非常に傷ついておられる方たちも、たくさんいらっしゃいます。」






このような「卵子の老化」対して、番組で紹介されたのは


1.卵子の凍結

都内にあるクリニックには液体窒素で凍らせた

女性の卵子が保管されている。

いつか産めるときが来るまで卵子の老化を止めるのだ。

この技術は本来がん患者が放射線治療の影響から

卵子を守るためなどに使われるもの。

しかし、独身女性からの強い要望を受け

卵子の凍結を受け入れる所も出てきているのが実情だという。

ただし、この技術はまだ確立していないという指摘もあり、

確実に子どもが産まれるとはかぎらないともいう。


2.若い人の卵子に老化した卵子の核を移植

これはまだ研究の基礎的段階。

不妊に悩む人の卵子から遺伝情報を含む核を取り出し

それを若い人の卵子に移植する。

核の周囲が若返ることで卵子が成長しやすくなると考えられているという。

ただし、この方法については

他人の遺伝情報が混じるのではないかという指摘もある。


3.卵巣の一部を培養する

摘出した卵巣の一部を特殊な方法で培養すると、

人の体内よりも数多く、質のよい卵子を育てられるという。

この技術は卵巣の機能が低下した人への治療方法として開発されたもの。



さて、以上3つが番組で紹介されたようなのだが、

やはり根本的な話には、まったく触れられていなかった


つまり 「卵子老化の原因」 。



ここを以前よりお読みの方々ならば

これについては、すぐに、

「ああ、あれか!」とお気付きのことであろう。



そう、「茶色の卵子」 である。


卵子を包む卵胞液内に AGEs が増加すること


これが、「卵子老化」の原因なのである


では、これまでの記事を以下にまとめておこう。クリックで飛びます。


 不妊危険因子としてのAGEs

 多嚢胞性卵巣症候群は高頻度の不妊原因 AGEも関与



クローズアップ現代の番組HPはこちらをクリック。
                ↓
 産みたいのに産めない ~卵子老化の衝撃~
 http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3158&html=2

老化を促進する危険因子としての糖化ストレス

2012-02-13 16:02:00 | AGEs
今年最初の日本抗加齢医学会雑誌 ANTI-AGING MEDICINE誌





糖化ストレス が特集されている。



ここで AGEs と関連ありと論じられているのは





 腎臓の老化

 皮膚疾患

 動脈硬化

 統合失調症

 肝疾患

 骨疾患



これとともに、

雑誌「医と食」の最新刊(第4巻1号)では、

特集 「糖尿病食事療法最前線」 のなかの 

糖化ストレスと加齢関連疾患 と題された論文で


AGEsが関わる反応は


 動脈硬化

 骨粗しょう症

 アルツハイマー病

 皮膚老化

 など

 様々な疾病


を、増悪させる


と、記されている。


また、同論文では

糖化ストレス対策としての食育

として9項目が提示され、一番最後に

AGEs生成抑制作用のある機能性成分を摂取する

として、ドクダミ、セイヨウサンザシ、カモミールなど

が記載されているのだが、

古くよりお読み下さっている方々はご承知のとおり

これらは 抗糖化ドクターズ・サプリの成分 なのです。



AGEsは膵β細胞機能に直接影響を及ぼす

2011-12-16 13:48:10 | AGEs
雑誌 Diabetes の10月号に掲載された論文の紹介です。

Diabetes October 2011 vol. 60 no. 10 2523-2532


オーストラリアとフィンランドの研究者に加え、

阪大の幹細胞制御学教室 宮崎純一教授も参加した研究。


Advanced Glycation End Products Are Direct Modulators of β-Cell Function

AGEsは膵β細胞機能を直接調節する


AGEsの過剰な蓄積は老化と慢性病の一因である。

1型糖尿病発症にAGEsが一枚噛んでいる証拠をつかむことが研究の目的。


MIN6N8膵臓β- 細胞とマウス膵島および

3系統のげっ歯類モデルのin vivo、すなわち、

 1.AGEs注射投与のSDマウス

 2.高AGEs食投与のSDマウス
 
 3.高AGEs食投与の非肥満糖尿病ラット

において、AGEsの影響を調べた。


また、AGEs低下物質アラゲブリウムの投与も行った。


 アラゲブリウムについては当ブログの過去記事をお読み下さい。
            ↓
 新刊書「老化を止める7つの科学―エンド・エイジング宣言」
 http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/c73a29289057e7626fef0a0c21fc4ac7



AGEsに曝されたβ細胞で認められたのは以下の事柄。

 ブドウ糖刺激によるインスリン分泌における急性分泌不良。

 スーパーオキシドの過剰発生を含むミトコンドリアの異常。

 ATP量の減少。

 マンガン・スーパーオキシドジスムターぜ(MnSOD)活性の消失。

 細胞からのカルシウム汲み出し低下。

 ブドウ糖取り込み亢進。

これらはすべてアラゲブリウムの投与あるいは

マンガン・スーパーオキシドジスムターぜ(MnSOD)をアデノウイルスにより

過剰発現させることで改善が認められた。



分離したマウス膵島細胞をAGEsに暴露させると、

 ブドウ糖刺激によるインスリン分泌の低下。

 ミトコンドリアでのスーパーオキシドの生産増加。

 ATP量の減少。

が認められ、これらはアラゲブリウムかSOD模倣薬のMnTBAPで改善された。



ラットでは、

一時的あるいは慢性的なAGEsへの暴露は

進行性のインスリン分泌不良、スーパーオキシド産生、β細胞死をもたらし、

これらはアラゲブリウムで改善された。



非肥満糖尿病ラットでは、

膵島細胞ミトコンドリアのスーパーオキシド産生増加に伴い循環血液中に

AGEs増加が認められ、アラゲブリウムはこれを抑制し、

自己免疫性糖尿病の発生率を低下させた。


結局、1型糖尿病発症の恐れのある子供は、

未発症者に比べるとAGEs濃度が高い。


結論として、AGEsは、主としてミトコンドリア機能を障害することで

じかにインスリン分泌不良を引き起こし、

1型糖尿病発症に関わることが示唆される



Abstractは 以下をクリックで。
      ↓
 Diabetes October 2011 vol. 60 no. 10 2523-2532
 Advanced Glycation End Products Are Direct Modulators of β-Cell Function




心血管代謝病とAGEs

2011-11-02 22:20:13 | AGEs
第1回糖化ストレス研究会 講演会 シンポジウム1。

 心血管代謝病とAGEs

演者は、久留米大学医学部

糖尿病性血管合併症病態・治療学講座の山岸昌一教授。


高血糖のつけ」=「Metabolic Memory」についての

実に明朗快活なお話は、講演会の幕開けに相応しいものでした。



要点は、


高血糖は初期からコントロールせねばダメ!


と言う事なのですが、その根拠はEDIC-DCCT研究でした。


まず、DCCTとはDiabetes Control Complications Trial。

この研究はアメリカで1983年から患者エントリーが開始されたもの。

1441名の1型糖尿病患者を、まず一次予防群と二次介入群に群分け。


そして、両群とも

 ・ 一日インスリン注射回数2回以下の従来インスリン治療群

 ・ 頻回注射法あるいはインスリン皮下持続注入法の強化インスリン療法群

に無作為に割り付け、

1993年の試験終了まで平均6.5年にわたり

血糖コントロール状態と各種合併症の累積悪化率を追跡調査したもの。


ちなみに一次予防群では

 網膜症がなく、蛋白尿40mg/日以下の患者において

合併症の発症防止を検討。


二次介入群では

 非増殖網膜症があり、蛋白尿200mg/日以下で早期腎症のある患者において、

これら血管合併症の進展阻止の可能性を検討した。



さて、HbA1c。

試験開始時は、両群ともに平均HbA1cは8.9%。


しかし終了時には“従来療法群”の平均9.1%に対して、

“強化療法群”では7.4%と、およそ2%程度低いHbA1cを保ち、

良好な血糖コントロールが維持できている。


 



細小血管合併症である網膜症、腎症、神経障害に関しては

一次予防群、二次介入群のいずれも強化インスリン療法で

新規発症抑制あるいは進展が有意に抑制されていた。


網膜症では、“強化療法群”は新規発症を76%減少させ、

すでに網膜症のある症例では、進展を54%抑制した。


 



また早期腎症の発症を34%抑制し、

顕性腎症への進展を43%抑制していた。


神経障害でも新規発症を69%抑制し、

進展リスクを57%抑制していた。



これらの結果からDCCT研究は、

厳格な血糖コントロールは糖尿病細小血管症の抑制に有効

であることを初めて科学的に検証した、記念碑的な試験といえる。



ところが、大血管症リスクについては、

強化インスリン療法によって抑制傾向がみとめられたものの

統計的に有意差は認められなかった。


そこで長期間の大血管症累積発生率に及ぼす効果も含めた

血管合併症リスクと血糖コントロールとの関係をより明らかにするため、

DCCT研究が終了した後も、長期間の追跡観察研究が継続された。

それが、EDIC-DCCT研究というもの。


ちなみにEDIC

Epidemiology of Diabetes Intervention and Complications です。


具体的にはDCCT研究参加症例の93%がEDIC研究に参加し、

2004年まで観察が続けられた。

すなわち、DCCT研究終了の1993年から

実に11年間の観察継続が行われたことになる。


この間の治療は、大多数の症例で“強化療法”が導入され、

研究期間中の血糖コントロールは、

先のDCCTでの、“強化療法群”と“従来療法群”でほぼ同等。

研究終了時点での平均HbA1cは、

“強化療法群”7.9%、“従来療法群”7.8%と全く差はなかった。


 


つまり、

遅ればせながらも厳格な血糖コントロールを行うと

HbA1cは低下するというのです。


 しかぁ~し!


なんと、大血管イベントの発生に大きな差が。


平均17年間に、最初からの“強化療法群”では31例で46件に対し

“従来療法群”では52例で98件に認められ、

強化療法によって心血管イベントは42%抑制されていたのです。

これは統計学的に有意な差。


特に非致死性心筋梗塞、脳梗塞、心血管死については

57%の抑制が認められた。


さらに、細小血管症については、

網膜症の発症・進展、尿中アルブミン排泄量が増悪した症例は、

“強化療法群”では、“従来療法群”より70~80%少ないことが確認された。



 



まとめると以下のようになります。


DCCTの平均6.5年間、つまり、

初期に不十分な血糖コントロールであった“従来療法群”は、

“強化療法群”に比べると

8~14年間にわたり細小血管症の進展リスクが高く

11年後の心血管イベント、死亡のリスクも2倍以上になる
ということ。


これらの事実は、糖尿病患者においては

ある程度の期間、高血糖に暴露されてしまうと

身体はそれを「高血糖のつけ・借金」として記憶し、

その後、血糖値コントロールを行っても

必ずしも血管合併症の進展が抑えられないことを意味している




2型糖尿病患者においても、英国で行われた

UKPDS(UK Prospective Diabetes Study) 33

の約10年間にわたるfollow-up研究であるUKPDS 80により

“従来療法群”と“強化療法群”におけるHbA1cの差は

介入中止後1年以内に消失したにもかかわらず、

“かつての強化療法群”では介入中止から10年後も

細小血管障害のみならず、全死亡や心筋梗塞のリスク低下も

維持されていることが確認されています。


つまり、初期からの厳格な血糖コントロールが

長期にわたり血管合併症に抑制的に作用する
という

いわゆる遺産効果Legacy Effectを及ぼしうることが明らかとなったのです。


AGEsは血糖コントロールの程度とその持続期間により

不可逆的に生体内で生成・蓄積され、一度形成されると

きわめてゆっくりにしか代謝されないため

Metabolic MemoryLegacy Effectという現象を

最もよく説明できる物質だと言えます。


つまり、初期からの血糖コントロールが厳格であると

AGEsの形成が低く抑えられ、

その後の血管合併症の進展が抑えられることとなる。



以上、山岸先生のご講演内容を元に記してみました。


言うまでもないことですが、

現在の食事環境というのは高血糖のリスクに満ちています


だからこそ、AHAは2009年

 男性 1日 37.5g

 女性 1日 25.0g


という糖質摂取のガイドラインを出しているのです。

(シンポジウム4「生活習慣病におけるTAGE-RAGE系の関与と阻止」

 について記した 乳酸菌飲料の驚くべき真実!をご参照下さい。)



さてそこで、ご提案 ~~b


一度、お菓子類の炭水化物含有量を調べてみませんか。


たとえば、

かつては筆者も、何枚もパリポリやっていた

 雪の宿

個装1袋には2枚入っていますねぇ。

100gあたり76.9gと外袋に表示されています。

2枚は15gなので含まれる炭水化物は11.57gとなります。


塩味の効いた甘みは、ついつい後を引くものですから

機嫌よく食べていると5~6袋が空に・・・。

まぁ! アッという間に57~69gの炭水化物が・・・。


2008年まではそんな生活、当たり前でした・・・。


みなさんは、いかがですか?



多嚢胞性卵巣症候群は高頻度の不妊原因 AGEも関与

2011-10-31 11:26:50 | AGEs
第1回糖化ストレス研究会 講演会 シンポジウム3。

高度生殖医療と終末糖化産物

演者は、ウィメンズクリニック神野 の 神野正雄 先生。


先生は、今年5月の第11回日本抗加齢医学会総会でも

 老化危険因子としてのAGEsおよびRAGE

というシンポジウムで、

 生殖医療と終末糖化産物 (AGE)

と題して、非常に興味深い話をしてくださった。


以前の記事に記載したとおりです。

    ↓ クリックで飛びます。
    ↓
不妊危険因子としてのAGEs


今回は、その詳細をお話してくださったもの。


そのなかで、言及されたのが「多嚢胞性卵巣症候群=PCOS」。


PolyCystic Ovary Syndrome (PCOS)は

加齢とともに増加する糖尿病類縁疾患であって、

高頻度の不妊原因として知られるものです。


そもそも不妊の代表的原因としては、

 卵巣機能異常

 卵管通過障害

 男性不妊

 着床障害

が知られているのですが

成熟した卵子が排卵されなくなる卵巣機能障害の原因は

AGEsではないか
、とは

5月の抗加齢医学会では「茶色の卵子」として言及されており

卵子を包む卵胞液中にAGEsが増加すると言う話。


さて、今回話されたことの要約を以下に記します。


体外受精などの生殖補助医療(ART)における

AGE蓄積と卵巣機能および継続妊娠の関連について。


生殖補助医療(ART)157例で、

採卵時に血液のTAGE、ペントシジン、CMLと、

卵胞液のTAGE、ペントシジン、CMLを測定し

さらに年齢、BMI、day-3-FSH、既往ART回数、

卵管因子、卵巣機能障害という合計12因子について

ARTの成績との関連を解析したところ

年齢、血清TAGE、卵胞液ペントシジンのみが

継続妊娠と有意に相関した。


ということで、

 高いAGE蓄積は、ARTにおける卵胞発育、受精、

 胚発育、妊娠成功を妨げるものだ


と、3000例近くのARTを行ってこられた

生殖補助医療の専門家である神野先生は結論されておられます。


そして、不妊治療を受けられる方々の健康の行く末は

よくよく注意しなければならない
とも。


なぜなら、

 PCOS(多嚢胞卵巣症候群)は糖尿病類縁疾患

 不妊原因の卵巣機能障害にAGEが一役かっている


わけですから、

当然、不妊治療を受ける方々は、将来、

糖尿病発症と高AGE蓄積のリスクが高いと考えられる
からです。



第1回糖化ストレス研究会 講演会が27日に

2011-10-14 18:40:10 | AGEs

今月27日木曜日に東京で開催される講演会。

糖化ストレス とは AGEsによる障害 ということ。


シンポジウム1の山岸先生は、

AGEsを「高血糖の記憶」という概念で説明して有名。


シンポジウム3の神野先生は、

今年の日本抗加齢医学会で生殖医療における

AGEsの関わりを、「褐色の卵子」としてすでに講演。

 詳しくは拙ブログ 不妊危険因子としてのAGEs
          http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/2ace20816461d0d76109741305a1ad2a

シンポジウム4の竹内先生は、

2009年の日本薬学会で、食品中のAGEsについて発表された専門家。

 拙ブログ 食品中AGEsに関する発表が明日、薬学会で

今回は、生活習慣病でのToxic AGEsとAGEs受容体をご講演。

おや、所属が北陸大学から金沢医科大学に変わっている。


シンポジウム5には国際メーラード学会の会長氏がご登壇。

というのも、翌28日には第21回日本メイラード学会が開催されるため。



木曜は夜診・当直のため参加をほとんど諦めていたのだが

昨日、代わりの医師が見つかったと連絡が入った。

午前の田舎の診療所は交代してくれる人がないからやるしかない。


京都駅12:32発 のぞみ120号に間に合えば 遅刻せず参加の望みありだ。


とはいえ、非常勤は日雇い労働者なもんで、

働かざるもの食うべからず ってのがつらいところではある。


金曜は休めないからその日のうちにとんぼ返りで、

懇親会もそれほど長居できないかもだけど・・・。

まぁしかし、せっかくの記念すべき第1回の講演会だしね。


平日だし、自由席で行くとしましょっと。





不妊危険因子としてのAGEs

2011-05-29 21:28:54 | AGEs

第11回日本抗加齢医学会総会は、雨の中に閉会を迎えた。


最終日の今朝9時から行われたのが

老化危険因子としてのAGEsおよびRAGE

というシンポジウム。


4名の演者のなかで、体外受精の専門家の先生は

生殖医療と終末糖化産物 (AGE)

と題して、非常に興味深い話をしてくださった。


かなり以前から、生殖医療の現場では

卵巣から採卵した卵子が「茶色」の場合は

人工授精させてもうまくいかないことが

経験的に知られていたという。


AGEsが「茶色褐色)」であることを知った時、

この先生 「茶色の卵子」はAGEsのせいだと閃いたと。


それ以来、卵胞液中のAGEs濃度と人工授精の成否

関連があることを調べてこられたという話。


ここから見えてくること・・・・・


 たとえば、2006年全出生児に占める

 生殖医療(ART)による出生児の割合は1.8%で

 55.4人に1人は生殖医療(ART)による出生となっている。


 妊娠例に占める生殖医療(ART)の割合が年々増加しつつある。


という事実も考慮するならば


妊娠適応年齢の女性におけるAGEsの蓄積は

もしかすると 深刻なのではないか?
 ということ。


年齢とともに高くなるのがAGEs蓄積であるところに

昨今の晩婚と高齢出産という傾向。


そういえば・・・

山瀬まみチャン も 皮膚AGEs蓄積高かった!

たしか 実年齢よりも25歳分余計にAGEsが溜まっていた!


だれか教えてあげて~ 抗糖化ドクターズ・サプリ!

(余計なお世話なら ゴメンナサイ です)


 関連記事 山瀬まみチャン 衝撃のAGE年齢
        http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/c953a070d87e8de618ca4b9ebd56b443