外科医 アンチエイジングに目覚める!?

目指そう サクセスフル・エイジング !

抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

骨折ないですと言ってるのに・・・

2008-03-01 14:22:37 | ひとりごと 医療系
土曜だけ午前の外来を診ている診療所に、

一昨日自宅で右足をくじいたという方が受診。

診察室に入る様子でも、特に痛みが強い様には見受けられず。

痛む場所はと尋ねると、右足背の色が変わって少し痛いそうな。

どれどれと診てみると、薄く色が付いているものの腫れは認めず。

中足骨・足根骨を各々圧迫するも、圧痛は認めず。

「骨折なし、捻挫ですよ。湿布して下さい。」と伝える。

「いつもの理学療法受けていいですか?」と訊ねられるので、

「全然、問題ありません。」と答えた。

しばらくするとナースが診察室にやってきて、

「念のためにレントゲン撮って欲しいと言ってます。」と言う。


「・・・・・。」


近頃は、いろんなテレビ番組のお陰(?)なのか、

自分の症状を自己診断して「~の検査をして欲しい」という

「とにかく検査をしてくれればいいのだ病」の方が増殖中のようだ。

そういう方は、医師が診察して検査が必要でないと言っても、

「そうですか、でも、念のためにお願いします。」と仰る。


最近流行の医療訴訟の可能性を排除するためには、自分の診断に自信があっても

「念のため」の検査を行わないと後顧の憂いがある。

開業医なら、何らかの検査は売り上げに繋がるから、むしろ大歓迎か。

昔なら、医者が「検査」を勧めても嫌がったものだったが。

世の中、変われば変わるものである。


検査をしなくても確定できる診断。

確定診断にどうしても必要な検査。

明らかに必要のない検査。


不要な検査をせずに診断するのは、もはや時代遅れなのか?!

そんなこんなで、モチベーション下がる一方の土曜日である。