脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

イビチャよ、優勝は最低条件

2007年07月05日 | 脚で語る日本代表


 アジア杯のため、日本代表がベトナムへと降り立った。昨日のスポニチにて走り込めていないスタミナ不足の選手たちに「最悪の場合、ベトナムにも負けるかもしれない。」とネガティブな発言をしていたのは、ご存じイビチャ・オシム監督。

 メディア牽制、チームに発破をかけるのもあっただろうが、この発言はいささかいただけないものだ。本気で言っているわけではないだろうし、オシムなりの言い回しではあると思うが、もし、本気でそんなことを言っているならばさっさと荷物をまとめて、アマルと故郷に帰ったほうがいい。自分自身今回のアジア杯で日本が優勝できる可能性は、オーストラリアの出現で幾分か脅かされているのも正直なところであると思う。
 オーストラリアは初のアジア杯だが、チームを率いるアーノルド監督(Jマニアにとっては広島時代が懐かしい!)の前評判は思わしくなく、正直まだヒディンクのサッカーをぶら下げたままの陣容である。しかし、ビドゥカが復帰し、キューウェルら欧州で活躍するその個々の経験値は日本を上回るものであるというのは認めざるを得ない。このオーストラリアがいる以上、これまでのアジア杯と同じではない。

 個人的には今回の日本代表には強烈に勝てるイメージを浮かべられない。まだ国際大会でのガチンコ勝負がなく、ジーコジャパンからのシフト段階であったからであろうが、かつて意気揚々とアジア最強と自負して臨んだ96年のアジア杯で、加茂ジャパンが準決勝にてクウェートに完敗したのは強烈に印象に残っている。あの時のデジャヴが日本を襲う可能性は十分にあるだろう。
 ほんの1年前のオーストラリアに惨敗を喫したあの日を払拭するためにも、アジア杯を機に日本代表は一つリセットボタンを押すべき。執拗に結果を求めるチームにシフトするべきだ。誰もが分かっているはず、もう調整段階は終わりだ。

 イビチャよ、優勝が最低条件であることは日本のサッカーファン全員の暗黙の了解なのだ。


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