脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

募る不安、広がる失望 -日本VSセルビア‐

2010年04月08日 | 脚で語る日本代表
 W杯南アフリカ大会を6月に控えた日本代表。本大会メンバー選考前最後の試合となったセルビア戦が長居スタジアムで行われたが、日本は0-3と惨敗。国内組ばかりでバックアップメンバー主体のセルビアから1点を奪うこともできなかった。

 

 80分あたりからスタジアムを後にしようと席を立つ観客が後を絶たなかった。予想以上の完敗。この日はCBの位置に出場停止で闘莉王を欠き、新たにメンバー召集を受けた栗原と中澤でコンビを組んだ最終ライン。右には負傷の内田ではなく徳永、左に長友を起用。ボランチは稲本と阿部、中村俊と遠藤、岡崎という中盤に興梠の1トップという布陣で日本は挑んだ。しかし、DFラインはことごとく裏を狙われ、前線は決定力を欠く。興ざめのスタンドからも早々にブーイングが飛び交う試合ぶり。厳しい現実を見せつけられた印象だ。

 
 右SBに入った徳永だったが、周囲との連携はいまひとつか。
 ラインコントロールで連携不足が目立った。

 
 
 15分にいとも容易くラインの裏に走りこんだムルジャが先制点。
 DFラインの連携の甘さを突かれる。

 
 1トップで勝負した興梠もシュートは打てず。
 結局前半のみの出場でピッチを去ることに。

 
 その長身で日本の攻撃を完全にシャットアウト。
 GKブルキッチは日本の観客すらも魅了した。

 
 コンディションの落ち込みは明らかな遠藤。
 80分間のプレーも、やはりミスが目立って本来の出来ではない。

 
 Jリーグでは絶好調の岡崎もこの日は無得点。
 このメンバーでは最もゴールの臭いがする選手だが・・・

 
 ミロビッチ、ロミッチ、スタンコビッチ
 この3選手はフル出場で大きく今後のアピール。

 
 かつての恩師にチャンスを与えられた栗原だったが・・・
 2失点に絡んでしまい、期待には応えられず。

 
 15分のムルジャの先制点をお膳立てしたペトロビッチ。
 主将としてチームをまとめる。

 
 ボランチでチャンスを得た阿部。
 本大会ではCBのバックアッパーとして計算されそう。

 
 前半の中盤からアンカーとして守備に追われた稲本。
 彼のボール奪取能力も3失点の前には大きく霞む。

 
 82分には3点リードされた段階で槙野が投入される。
 不可思議な采配で大学生の永井に出番は訪れず。
 CB要員を少しでもテストしたかったのだろうか。

 
 中村俊も日本のビハインドを覆す活躍はできず。
 「初心」に帰るというコメントを試合後に残した。

 
 前半終了時からスタジアムにはブーイングが。
 試合後の選手たちを見送る観客の声は厳しいものが多かった。

 本大会まであとわずか。後がなくなってきた日本代表。もう挽回する時間はほとんどない。日本ファンの不安と失望はこのタイミングでピークに達している。


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