脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

貴重な実戦期間

2011年10月28日 | 脚で語る奈良クラブ
 奈良クラブはKSLカップの戦いに突入。11月の地域決勝大会を前に是非ともこの大会をじっくり戦ってチームを仕上げたいところだ。22日には関学クラブ(Div2)とのグループリーグ初戦に2-0と勝利。退場で前半のうちに10人という人数的不利を強いられながらもDiv1王者の意地を見せた。

 

 この関学クラブ戦は、守備をきっちり施してきた相手に、序盤こそ試合の入り方に苦しみ、チャンスを与える展開になった。36分にはDF谷山が2枚目の警告で退場処分。よもやの10人態勢に陥る。しかし、そういう意味では地域決勝大会を見込んだ貴重なシミュレーションとなったのかもしれない。41分に中盤にポジションを下げることになった檜山が左サイドから折り返したところに蜂須賀が決めて先制点を奪う。10人になってから先制したが、その後の45分間をもう1点取りにいくのか、それとも守り切るのかという点において難しい試合となった。そこを吉田監督は選手たちによく考えさせてプレーさせていたと感じた。
 後半に入って出場した岡元や嶋などのバックアップ陣も好プレーを披露し、運動量で相手に差を見せて終始攻勢を貫く。追加点はスピードを活かして相手の最終ラインを陥れた嶋が牧のラストパスを持ちこんで冷静に決めた。82分には大塚が昨年の天皇杯1回戦佐川印刷戦以来の公式戦復帰を果たし、積極的なプレーを見せるなど、今後のチームのことを考えると大きな収穫も見られた。地域決勝大会同等のレベルというわけにはいなかないかもしれないが、このカップ戦で目一杯結果を出せれば、11月12日の準決勝まで駒を進めて地域決勝大会に臨むことができる。常に11月18日からの連戦を意識した緊張感のある試合に拘ってカップ奪取を目指して欲しい。

 明日、29日は同じくDiv2の京都紫光クラブとの一戦。2年ぶりの対戦となるが相性だけを見せれば負けなし。しかし、あと一歩で昇格を逃したというだけあるDiv2で2番目に多い得点力には、守備陣の注意が必要かもしれない。この試合に勝利すればグループリーグ突破は決まる。もちろん内容にこだわった結果の勝利を見届けたいものだ。この地域決勝大会までの3週間は非常に貴重な実戦期間だ。