第47回全国社会人サッカー選手権大会の準決勝第2試合は、東海リーグを制したShizuoka.藤枝MYFCと、なんと東京都1部リーグというカテゴリーで戦うチームながらこの準決勝まで勝ち上がり、地域リーグ決勝大会の出場権まで得ることになった東京23FC。試合は東京23FCが前半に先制した1点を守り切り1-0で勝利。なんと都道府県リーグ勢ながら決勝戦進出を果たした。
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Shizuoka.藤枝は、前日に優勝候補のY.S.C.C.を1-0で撃破。1回戦でアイン食品を相手に延長戦に持ち込まれ、2回戦も1点差で何とか勝利するなど決して楽な戦いではなかったようだ。前日のY.S.C.C.戦の出来は観戦していた方の話によると上出来だったようで、その勢いそのままに準決勝に臨むかと思われた。しかし、この日は守備陣の奈良林、内田、加えて中盤の西山と主力が仕事の関係で欠場していたようで、ベストメンバーが叶わなかった。それでも元徳島、松本山雅の石田祐、また鹿島のアレックスの双子の兄であるアランのコンビは強力。カテゴリーとしては2つ下のチームとの対戦だけに地力ではShizuoka.藤枝が勝ると予想されて当然のカードだっただろう。
これに対して、ここまで快進撃を見せる東京23は、初戦のFCマキシマ戦、続くFC刈谷戦、前日の三菱長崎戦を全て無失点で切り抜けここまで来るという見事な勝ち進み方。監督を務めるのはFC東京やFC刈谷で活躍したアマラオであり、選手の中にもJリーグ、JFL経験者は多い。来季にはもちろん関東2部リーグへの昇格を目指すチームだけにこの大会で上位に入ることは大きな自信に繋がるはず。さすがに注目度が高い準決勝カードとなった。
試合が始まると、先にチャンスを掴んだのは東京23。左サイドをフリーで抜け出した三澤がGKとの1対1を作りながらもシュートを決められない。しかし、いきなり決定的な場面を作り出した東京23の攻撃にメインスタンドは盛り上がった。
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前半の序盤、いきなりのチャンス。
しかし、ここを東京23・三澤が決められない。
かと思えば、やはりShizuoka.藤枝も黙ってはいない。司令塔・納谷を中心に素早いパス回しでボールを持ちこむと、16分、17分と連続して橋本が決定的なシュート。どちらも決まってもおかしくない場面だったが、なんとか東京23は凌ぎ切った。
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Shizuoka.藤枝は橋本が前半のチャンスを決められず。
じわじわとShizuoka.藤枝陣内へ仕掛けていく東京23。第1試合の相模原同様、こちらもかなりのタフネスを披露してくれる。諦めずに仕掛けるそのアタックの連続に先制点のチャンスは転がってきた。25分、猪股の左CKからファーサイドで中山がヘッドで合わせて先制。まさか、いや、必然の先制点が東京23に生まれた。
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この打点の高さ。中山の頭で東京23が先制。
本当に都道府県リーグとは思えないクオリティ。
35分には、前半の序盤と同じような場面を東京23・三澤が左サイドで迎える。完全にフリーでGKと1対1になったが、こちらもシュートは右に大きく外れてしまう。この日の三澤はツキに見放されていたが、追加点が奪えない東京23は守備面で凄まじい集中力を披露。常にエリア付近に6人ほどで守ってしまうという堅守ぶりでShizuoka.藤枝の攻撃を阻み続け、1-0とリードして前半を終えた。
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Shizuoka.藤枝のアランを2人がかりで封じる東京23の選手たち。
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Shizuoka.藤枝の大ベテラン・石井。
Jでは通算297試合出場という選手。
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FC東京と違う東京のチームで新たな船出となったアマラオ監督。
序盤にはチャンス逸の連続に苦虫を噛み潰した表情を見せた。
後半に入って、両チーム共に疲労の色が濃くなってくるが、それでも一歩早くボールに触っていたのは東京23の方だった。セカンドボールをしっかりホールドできなくなったShizuoka.藤枝をいなし続ける。69分には山本恭が強烈なミドルでShizuoka.藤枝ゴールを強襲。これはShizuoka.藤枝・GK豊瀬がかろうじてセーブするが、最後まで東京23はスタンドを沸かせ続けた。
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豪快なシュートでスタンドを沸かせた東京23・山本恭。
まだ大卒2年目の選手だ。彼のような若い選手が多い。
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エリアまで勝負を仕掛けるFW池田。彼も1年目の選手だ。
最後まで粘りの守備でShizuoka.藤枝を沈黙させた東京23が80分間を走り切り、勝利。もはやアップセットではない。驚きもない。まるでどこかの地域リーグの強豪チームのようだ。さすがに東京23ベンチはお祭りムードになった。
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かつてtonan前橋に所属していたマルキーニョが東京23でプレーしていた。
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地域決勝のことよりもまずはこの大会の優勝。
東京23は昨季の関東社会人大会のリベンジに燃えている(はず)。
これで東京23は明日の決勝戦を相模原と対戦することになった。実はこの2チーム、既に因縁の仲である。昨季の関東社会人サッカー大会、つまり関東リーグ昇格を懸けた都道府県リーグ勢の戦いで2回戦で相模原と対峙した東京23は1-6と惨敗を喫しているのだ。今大会は絶好のリベンジの舞台。ここでリベンジ達成などということになればインパクトは絶大だ。
また、彼らはもちろんカテゴリーとしても上を目指すチームであるが、詳しい方と一緒に観戦させてもらった際に興味深い話をいくつか聞いた。まずは、彼らがきちんと運営体制に注力しており、仕事の斡旋がしっかりできていることが戦力的に充実しているポイントだという。その顔ぶれは、元JリーガーからJFL選手、そして比較的若い大卒1年目から2年目の選手が大半であり、仕事との両立をさせながらサッカーに打ち込んでいるという。もちろん社会人カテゴリーとしては当然の理論であるが、昨今、仕事をしっかり斡旋できないチームがJFLでもあるということを考えると、彼らがこれを結果も示しながら体現しているのはなんとも皮肉な話である。
しかしながら、暗い部分もある。雇用面の充実という点で首都・東京の強みは発揮されているが、チーム名に表象されている「東京23区」での活動はなかなか難しいようだ。練習環境や試合会場の確保は23区内ではかなり困難らしく、区外での練習は当然ながら、将来JFLを目指す上では本拠地をどこに構えるかという問題にも直結している。改めて関東の施設・グラウンド確保の難しさを彼らのエピソードから深く実感したのだった。
対するShizuoka.藤枝はここで敗れはしたものの、地域決勝の出場権は東海リーグを制覇したことで持っている。相模原と比べればまだ差はありそうだが、こちらも経験者が多く非常に厄介なチームになるだろう。この試合ではメンバーのやり繰りに難が出たようだが、きっちり地域決勝では調整してくるに違いないと思う。これまで未見のチームだったがゆえに、もう少し他の試合でのShizuoka.藤枝を見ておきたかったなとも思った。
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東京23だけでなく、このShizuoka.藤枝とも対戦の可能性はある。
奈良クラブは対峙した際にきっちり勝てるだろうか。
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Shizuoka.藤枝は、前日に優勝候補のY.S.C.C.を1-0で撃破。1回戦でアイン食品を相手に延長戦に持ち込まれ、2回戦も1点差で何とか勝利するなど決して楽な戦いではなかったようだ。前日のY.S.C.C.戦の出来は観戦していた方の話によると上出来だったようで、その勢いそのままに準決勝に臨むかと思われた。しかし、この日は守備陣の奈良林、内田、加えて中盤の西山と主力が仕事の関係で欠場していたようで、ベストメンバーが叶わなかった。それでも元徳島、松本山雅の石田祐、また鹿島のアレックスの双子の兄であるアランのコンビは強力。カテゴリーとしては2つ下のチームとの対戦だけに地力ではShizuoka.藤枝が勝ると予想されて当然のカードだっただろう。
これに対して、ここまで快進撃を見せる東京23は、初戦のFCマキシマ戦、続くFC刈谷戦、前日の三菱長崎戦を全て無失点で切り抜けここまで来るという見事な勝ち進み方。監督を務めるのはFC東京やFC刈谷で活躍したアマラオであり、選手の中にもJリーグ、JFL経験者は多い。来季にはもちろん関東2部リーグへの昇格を目指すチームだけにこの大会で上位に入ることは大きな自信に繋がるはず。さすがに注目度が高い準決勝カードとなった。
試合が始まると、先にチャンスを掴んだのは東京23。左サイドをフリーで抜け出した三澤がGKとの1対1を作りながらもシュートを決められない。しかし、いきなり決定的な場面を作り出した東京23の攻撃にメインスタンドは盛り上がった。
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前半の序盤、いきなりのチャンス。
しかし、ここを東京23・三澤が決められない。
かと思えば、やはりShizuoka.藤枝も黙ってはいない。司令塔・納谷を中心に素早いパス回しでボールを持ちこむと、16分、17分と連続して橋本が決定的なシュート。どちらも決まってもおかしくない場面だったが、なんとか東京23は凌ぎ切った。
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Shizuoka.藤枝は橋本が前半のチャンスを決められず。
じわじわとShizuoka.藤枝陣内へ仕掛けていく東京23。第1試合の相模原同様、こちらもかなりのタフネスを披露してくれる。諦めずに仕掛けるそのアタックの連続に先制点のチャンスは転がってきた。25分、猪股の左CKからファーサイドで中山がヘッドで合わせて先制。まさか、いや、必然の先制点が東京23に生まれた。
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この打点の高さ。中山の頭で東京23が先制。
本当に都道府県リーグとは思えないクオリティ。
35分には、前半の序盤と同じような場面を東京23・三澤が左サイドで迎える。完全にフリーでGKと1対1になったが、こちらもシュートは右に大きく外れてしまう。この日の三澤はツキに見放されていたが、追加点が奪えない東京23は守備面で凄まじい集中力を披露。常にエリア付近に6人ほどで守ってしまうという堅守ぶりでShizuoka.藤枝の攻撃を阻み続け、1-0とリードして前半を終えた。
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Shizuoka.藤枝のアランを2人がかりで封じる東京23の選手たち。
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Shizuoka.藤枝の大ベテラン・石井。
Jでは通算297試合出場という選手。
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FC東京と違う東京のチームで新たな船出となったアマラオ監督。
序盤にはチャンス逸の連続に苦虫を噛み潰した表情を見せた。
後半に入って、両チーム共に疲労の色が濃くなってくるが、それでも一歩早くボールに触っていたのは東京23の方だった。セカンドボールをしっかりホールドできなくなったShizuoka.藤枝をいなし続ける。69分には山本恭が強烈なミドルでShizuoka.藤枝ゴールを強襲。これはShizuoka.藤枝・GK豊瀬がかろうじてセーブするが、最後まで東京23はスタンドを沸かせ続けた。
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豪快なシュートでスタンドを沸かせた東京23・山本恭。
まだ大卒2年目の選手だ。彼のような若い選手が多い。
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エリアまで勝負を仕掛けるFW池田。彼も1年目の選手だ。
最後まで粘りの守備でShizuoka.藤枝を沈黙させた東京23が80分間を走り切り、勝利。もはやアップセットではない。驚きもない。まるでどこかの地域リーグの強豪チームのようだ。さすがに東京23ベンチはお祭りムードになった。
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かつてtonan前橋に所属していたマルキーニョが東京23でプレーしていた。
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地域決勝のことよりもまずはこの大会の優勝。
東京23は昨季の関東社会人大会のリベンジに燃えている(はず)。
これで東京23は明日の決勝戦を相模原と対戦することになった。実はこの2チーム、既に因縁の仲である。昨季の関東社会人サッカー大会、つまり関東リーグ昇格を懸けた都道府県リーグ勢の戦いで2回戦で相模原と対峙した東京23は1-6と惨敗を喫しているのだ。今大会は絶好のリベンジの舞台。ここでリベンジ達成などということになればインパクトは絶大だ。
また、彼らはもちろんカテゴリーとしても上を目指すチームであるが、詳しい方と一緒に観戦させてもらった際に興味深い話をいくつか聞いた。まずは、彼らがきちんと運営体制に注力しており、仕事の斡旋がしっかりできていることが戦力的に充実しているポイントだという。その顔ぶれは、元JリーガーからJFL選手、そして比較的若い大卒1年目から2年目の選手が大半であり、仕事との両立をさせながらサッカーに打ち込んでいるという。もちろん社会人カテゴリーとしては当然の理論であるが、昨今、仕事をしっかり斡旋できないチームがJFLでもあるということを考えると、彼らがこれを結果も示しながら体現しているのはなんとも皮肉な話である。
しかしながら、暗い部分もある。雇用面の充実という点で首都・東京の強みは発揮されているが、チーム名に表象されている「東京23区」での活動はなかなか難しいようだ。練習環境や試合会場の確保は23区内ではかなり困難らしく、区外での練習は当然ながら、将来JFLを目指す上では本拠地をどこに構えるかという問題にも直結している。改めて関東の施設・グラウンド確保の難しさを彼らのエピソードから深く実感したのだった。
対するShizuoka.藤枝はここで敗れはしたものの、地域決勝の出場権は東海リーグを制覇したことで持っている。相模原と比べればまだ差はありそうだが、こちらも経験者が多く非常に厄介なチームになるだろう。この試合ではメンバーのやり繰りに難が出たようだが、きっちり地域決勝では調整してくるに違いないと思う。これまで未見のチームだったがゆえに、もう少し他の試合でのShizuoka.藤枝を見ておきたかったなとも思った。
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東京23だけでなく、このShizuoka.藤枝とも対戦の可能性はある。
奈良クラブは対峙した際にきっちり勝てるだろうか。