脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

危機感が生み出す成長

2009年03月07日 | 脚で語る奈良クラブ
 関西リーグの開幕まで1ヵ月少し。試合日程も発表され、1月の昇格決定から3ヵ月でチームは県リーグレベルから地域リーグレベルの底上げを要求される。そんなタフなシーズンの合間を過ごす奈良クラブは、週末のトレーニングマッチに余念がない。3月2週目の週末は、甲南大、そして格上の関西リーグDiv1で戦う三洋電機洲本との試合が組まれた。

 

 

 45分×1本ずつで行われた前半の甲南大戦は、序盤に得たPKを和阪が決めて1-0と勝利。そして後半に行われた三洋電機洲本との一戦は、互角以上の試合運びを見せ、橋垣戸のPKを含む2得点で格上相手に2-1と勝利を収めた。

 
 目の覚めるようなミドルシュートをゴールに沈めた橋垣戸
 CBにボランチに奈良のサッカーの主軸

 数人の新加入予定選手が加わり、メンバーを積極的に入れ替えながら、毎週末の実戦で連携を深める。かつて人数不足で苦しんでいたチームが嘘のようだ。特に関西リーグ昇格初年度のうえで、絶好の力試しとなった三洋電機洲本戦は、攻撃のバリエーションに確かな成長を見せ、予想以上に良いサッカーを披露。攻守においてレベルの高い駆け引きを経験することができた。

 

 

 この2週で見せたのは若手選手の危機感。実力ある選手の数が増え、定位置を約束される安息はない。そんな一人一人の強い想いが確かに現れた試合だった。開幕までもう少し。奈良クラブのサッカーがどこまで関西を席巻できるか楽しみだ。

 
 高田時代にはアシスト王と2度のベストイレブンを経験した和阪
 満を持して関西リーグを再び戦う

 
 豊富な運動量と積極的にゴールを狙う新加入のMF畑中
 今年のキーマンになる可能性は高い

 
 昨年度Div1で3位の三洋電機洲本 そのレベルは高かった