脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

地域リーグ決勝大会決勝ラウンドを控え・・・

2007年11月28日 | 脚で語る地域リーグ


 遂に今週末に迫ってきた全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンド。今年はJFL参入を目指して11/30から埼玉県熊谷市で熱い3日間が繰り広げられる。
 この決勝ラウンドまで勝ち上がったのは4チーム。関西からバンディオンセ神戸、FC Mi-Oびわこ、そして中国リーグを圧倒的な強さで制したファジアーノ岡山、kyuリーグで劇的な逆転優勝を果たしたニューウェーブ北九州と顔を揃えた。ほぼ順当といえる決勝ラウンドの顔ぶれは昨年以上の激戦が予想される。果たして関西の2チームはJFLの切符を掴むことができるのだろうか。

 来季、バンディオンセ神戸とFC Mi-OがJFL参入を達成すれば、佐川急便、佐川印刷と共に4チームとなるJFLの関西クラブ。俄然JFLをチェックする楽しみが増えそうだ。しかし、決勝ラウンドはそう甘くはない。

 優勝候補の筆頭はやはりファジアーノ岡山になってくるだろう。23日、25日の予選ラウンドではエースのジェフェルソンすらサブに回せる余裕の采配でグルージャ盛岡とホンダロックを粉砕してきた。現在チームを支えるのはその2試合で合計4得点を叩き出し、獅子奮迅の活躍を果たした朝比奈祐作。三原や池松、喜山ら元Jリーガーも多い中で、一つレベルの高いプレーを見せてくれるかもしれない。
 ニューウェーブ北九州も今季はV・ファーレン長崎に1-0で競り勝つなどkyuリーグでは勝つべくところで勝ってきた。昨季は長崎がこの決勝ラウンドで涙を呑んだだけに九州陣のリベンジとして負けるわけにはいかないだろう。何よりも目を見張るのは年間20試合で総失点がわずか8失点という驚愕の守備陣。元名古屋や東京Vで活躍したGK水原を中心に、この4チーム中唯一のブラジル人DFドグラスを構える壁はハイレベル。岡山、B神戸、FC Mi-Oもこの守備陣を崩すのは簡単ではない。

 関西の2チームはどちらも本格的にJ入りを目指すコンセプトの下、この1年熾烈を極めるデッドヒートを繰り広げた。バンディオンセ神戸はこの3年連続関西リーグの王者を守り通している。3年連続ベストイレブン、そして昨年、今年の2年連続MVPを受賞したDF神崎を中心にアシスト王の森岡、得点王の松田などメンバーは地域リーグ屈指の陣容を誇っている。総失点数はこれまたニューウェーブ北九州に並ぶシーズンわずか8失点。機は熟した。バンディオンセ神戸には是非3度目の正直を達成してもらいたいものだ。
 この各地域リーグチャンピオンチームが出揃った中にFC Mi-Oびわこが加わる決勝ラウンドである。彼らも全国社会人選手権を制し、何とか決勝ラウンドまで勝ち上がった。特に1次ラウンドでは強敵松本山雅FCに押されながらも2-0と完勝、確実にチームの経験値を上げている。現在監督を務めるのは戸塚哲也氏。元神戸、元佐川急便京都の選手が多いこのチームはバンディオンセ神戸と並んでのJFL昇格になれば、関西サッカーの盛り上がりには最高のトピックスとなるはずだ。健闘を期待したい。

 もちろん、決勝ラウンドレビューはこちらにてアップ予定。残念ながら1日の日程は筆者J最終節のために広島へ向かうが、最終日に熊谷で悲願を達成するチームはこの目で見届ける。