Carl Zeiss Makro Planar T*50 ZF.2( f/2.0 NikonD850 )
今日は仕事のはずでしたが、週末、そして来週予定されているリモートでのイベントの準備を済ませるため
自宅で作業をしています。その合間を見てのブログ更新です。
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写真は左からフランク・モーガン、アート・ペッパー(いずれもJazz サックス奏者)、
そして歳を重ねた ジェイムス・テイラー です。
仕事のためにカメラを手にして、もう二十数年になります。
フリーのカメラマンと仕事をしながら、またスタジオカメラマンの仕事を見て撮影を覚えてきました。
私の撮影はレフ板は使いますがストロボは使いたくない(嫌いなので)、自然の光だけが頼りです。
そんな理由で今も「入射光式」の露出計を使っています。私のお気に入りです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/23/7913bbc790a019831dc7c22265e28949.jpg)
デジタルカメラには高性能の露出計があるので必要ないと思われがちですが、
それらは「反射光式」、つまり撮ろうとしているものから反射される光を測定して明るさを決めるものです。
私たちの周りには様々な色があり、その一つ一つが光を反射しています。
厄介なことは、色毎の光の反射率が千差万別であることです。
人間の目と脳はそれを難なく処理し、そこに存在する光の微妙な明暗を判別し、ありのまま再現します。
一方カメラは反射光の多さと複雑さのゆえに、その場にある光をあるがままに再現することができません。
特に、照明や太陽など画面に明るいものが入っている場合、逆に日陰や黒など暗い部分が多くある時などです。
全体の明るさをどう決めればいいのか、迷ってしまうのです。
それでカメラは測定した光の情報を元に、とりあえず平均的な光の反射率18%に明るさを合わせようとします。
例えば白は反射率が最も高く100%ですが、白い部分が多いと暗い反射率18%のグレーになるようにし、
黒は反射率が最も低く0%ですが、黒いところが多ければ反射率18%のグレーになるよう明るく処理します。
一例ですが、光がさす下で白い書類を開きそれを撮影すると、撮れた写真は暗いグレーになるはずです。
「入射光式」で光を測ると、それを避けることができます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/e6/be83fbac89070472b63a183bdd70743b.jpg)
タイトル写真と同じものをカメラが示す露出で撮影したものです。
白い部分の面積が多いので、カメラは標準よりも明るいと判断し、そこを18%の反射率に近ずけようとします。
そのため画像は全体的に光を失い、左右は暗くつぶれてしまいました。
(どちらの写真が好きかは、意見が分かれそうですが・・・)
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どんな結果になっても、Law画像であれば自由に編集できます。しかしその時の正しい光を再現すには
経験が助けにはなりますが、時間が必要です。画像の枚数が多い場合これは結構大変な作業になります。
そしてJPEGでは、編集のたびに画質が損なわれるので注意が必要です。
ですから、後から調整するのではなく、その時の、ありのままの光を捉えるのが大切だとわかります。
シャッターを切るのは、その時見た光が描き出す光景や情景が魅力的だからです。