おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

美しいキショウブ 要注意の外来植物

2016年05月13日 00時00分00秒 | 植物

写真1 キショウブ、美しい黄色のアヤメとしてビオトープに植栽された? 脇にゴイサギ(成鳥・昼寝中) 沼井公園ピオトープ(調整池)の浮島に開花。2016年05月11日


写真2 キショウブ、農業排水路を席捲。2016年05月10日


写真3 キショウブ、農業排水路で水生植物と競合中。2016年05月11日

 水辺に美しい黄色の花、キショウブ
 この花には次のような由来や特性、懸念がある(注1)
 明治時代に観賞用に国外(ヨーロッパ等)から導入され、現在、ほぼ全国に分布
 日当たり良好の水湿地を好み、水中の窒素、リン、塩類の吸収性に優れている
 しかし、次のような懸念がある
  (1)分布が競合する在来水生植物を駆逐
  (2)耕地に侵入
  (3)在来アヤメ属(アヤメ・カキツバタなど)との交雑
 そのためキショウブは、2005年(平成17)08月12日に環境省が公表した「要注意外来生物リスト」(148種類)に載る(注2)
 「日本の侵略的外来種ワースト100」(日本生態学会指定)にも載る(注1)
 美しい花とばかりは言っておれないキショウブ

 注1 国立研究開発法人 国立環境研究所 侵入生物データベース
    https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/80820.html
  学名:Iris pseudacorus 英語名:Water flag, Yellow flag, Yellowflag iris
 注2 環境省は公表の際、次のように明記
  この要注意外来生物は、生態系等に対する被害について指摘があり、科学的知見の集積や利用に関する実態の把握が必要であり、適正な利用に向けて関係者への普及啓発を行うことが必要な148種類です。要注意外来生物は、外来生物法の規制が課されるものではありませんが、これらの外来生物が生態系に悪影響を及ぼしうることから、利用に関わる個人や事業者等に対し、適切な取扱いについて理解と協力をお願いするものです。

 執筆・撮影者:有馬洋太郎
 撮影日:上記
 撮影地:埼玉県久喜市

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