先日、3.11の津波で、たくさんの子どもたちと教職員が犠牲となった 大川小学校に行ってきました。鎮魂の碑の前の祭壇に、花をあげ、焼香をしてきました。
残された校舎は、建物の形はとどめているものの、むき出しになった天井や倒れた支柱などが、押し寄せた濁流のすさまじさを物語っていました。
校庭の一画にある壁面に、民族衣装をまとった世界の子どもたちが手をつないでいる姿、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に登場する銀河を巡る列車や賢治の姿などが描かれていました。そこだけが色鮮やかで明るい空間をつくり、亡くなった子どもたちの思いがそこに留まっているような気がしました。
亡くなった子どもたちと教職員の方々の心の内には、限りのない夢と希望があったことと思います。その未来を津波が一切奪い去ってしまったのだということが、重く心に覆いかぶさってくるようでした。
校庭に沿って裏山があり、倒れかけた竹林の間に人が通った跡があり、小道ができていました。もし、この道を通り裏山に避難することができたらどうだったのだろう…と思いました。
3.11を象徴するような あまりにも哀しく悲惨な出来事でした。
子どもたちの命と未来を守るために、今後どんな安全対策や避難方法が必要なのか、尊い犠牲にこたえるための方策がとられていくことを心から望みます。
学校のそばを流れる北上川は、広い川幅に沿って穏やかに流れていました。
この美しい川をながめながら、子どもたちはどんな夢や希望を語り合っていたのでしょうか。