新聞の一面に、岩手県陸前高田市で行われた成人式の写真が掲載されていました。式場の椅子に置かれた遺影とその隣で涙ぐむ若者の姿が印象的な写真でした。
若者は、遺影を 亡くなった友人の両親から託されて式に臨んだとのこと。
遺影に写る ネクタイを結び盛装した若者の凛々しい姿から、希望に満ちたはずの未来が閉ざされたことの理不尽さを思いました。
同級生の友人たちと一緒に成人式を迎えさせてあげたいという両親の思いが、せつせつと心に響きます。
遺影と共に式に臨んだ若者は、「遼の分まで命を大切にして、精いっぱい生きます」と話したとのこと。
涙ぐむ若者の姿の内に、その決意と 友と一緒に未来を歩むことのできない悲しみを 感じました。
遺影の若者は、その若者の心の中で生き続け、一緒に未来を生きることになるのだと思います。息子さんを亡くされたご両親も、若者の生きる姿を通して息子さんの成長を見守っていかれるのではないでしょうか。
大切な友や家族を失い、悲しみの中から新たな一歩を踏み出そうとする若者たちの未来が、幸多い人生であることを心から願います。
夢半ばにして旅立たなければならなかった方々のご冥福を 心から祈ります。
新しい年が 新たな涙の生まれない 年でありますように! 改めて心に強く思いました。