今日は,長崎に原爆を投下されて66年目の8月9日です。8月6日の広島での原爆投下と合わせて,日本人として忘れてはいけない日だと思っています。私にとって,この両日は青い空を青いままで未来に残す誓いの日でもあります。
二度と戦争のない,核兵器が使用されることのない,平和で美しい日本であり,世界でありますように。
しかし今でも,アフガニスタンやパキスタン,中東では,テロや戦争があり,多くの尊い命が犠牲になっています。アフリカの東部では,これまでにない干ばつによって食料が不足し,多くの餓死者が出ています。そして,その犠牲者の多くが弱い立場の子どもたちです。
今回の震災でも,親や家族を失った子どもたちがたくさんいます。福島の原発の事故による放射線は,大人以上に子どもたちの健康に深刻な影響を与えます。
やがては,今の子どもたちが大人となり未来の世界をつくる主体となります。
今の大人たちができることは,未来の主体となる子どもたちが,安心して生活できる環境や場をつくってあげることなのではないかと考えます。
そのためには,一日でも早く戦争のない平和な世界,飢えのない世界をつくることなのではないかと思います。そしてまた,核兵器が廃絶され,核の平和利用という美名に惑わされることなく核に頼らない安全で安心な世界を目指すことが,人類の本当の意味での幸せにつながっていくものと確信します。
今回の震災では,世界中からたくさんの温かい支援をいただきました。国境という壁をはるかに超えて,同じ人間としての心のつながりを感じました。それは,地球という惑星でともに生活する地球人としての絆とも言えるのではないかと思いました。
宮沢賢治が求めた,すべての人々が幸いなる世界こそ,地球人として,人類として求める理想の世界なのかもしれません。
青い空を,地球上のすべての子どもたちが笑顔で見上げることのできる日が来ることを願いながら,広島と長崎で亡くなった方々のご冥福を心から祈りたいと思います。