青い空とわたし

青い空の日  白い雲の帆船をみていると

どこかへ どこまでも Harmonyと

走っていきたくなります

夏の恐山~生と死が行きかうところ

2016年07月30日 04時47分34秒 | 青い空の日は旅立(全般)
7月22日(金)

大間(おおま)の朝。



▲ ご存じ、まぐろ一本釣りの大間だ。

潮風に吹かれて、すがすがしい朝。
力がみなぎる。




▲ 青森県下北半島、本州最北端の町でもある。






deco が同じ下北にある恐山(おそれざん)に行きたいという。
複数の知人が行ってよかった、と言うので自分も行きたいと。

動機は極めて単純だが、何を好き好んで、あんなとこ行くかなあ。
しかし、反対することもできないし、初めての彼女の言い出した希望地だしなあ。
行くか。

と、吸い寄せられるように細い林道を1時間近くたどって、恐山へ上がっていった。



出迎えたのが、



▲ 三途の川とそこに掛かる赤い橋。

そんなの渡りたくないなあ。





▲ トントンと渡っていく。





▲ しかし、三途の川って、水が透き通って綺麗だ。

綺麗だなあ・・いかん、いかん、吸い寄せられては。

しかし三途の川を行ったり来たりで3回も渡ってしまった。

いつか渡るのだろうから、練習をしておかなくては。






▲ 霊場に来た。

無料ではない。
大人1人500円だよ。

〇〇の沙汰も金次第とも言われるし、当然か。



無間地獄、血の池地獄をさまよい歩いたあと、



▲ 賽の河原で石を積む。

山を歩いていると、各地に賽の河原と名付けられてところはある。
しかしここが一番の本家。
供養のための石積みにも思いを込めて。



すると、視界が一気に開けて、こんな不思議なところへ出た



▲ 白い砂浜、青い水面、黒い山影・・・

ボクの前にいたdeco は、知らぬまに吸い寄せられるように、歩き出した・・





▲ てくてくと、どんどん歩いていく・・

お、お、おーーい。


先の水辺に誰かいて、招いているようだ。


お~~いい。

待てよお~~っ。





▲ だんだん小さくなっていって・・





▲ とたん、あたりが色を失って・・

な、なんだあ

これわあ!




▲ すると、一気に視界が戻ったと思ったら!

ゆがんでくう~
これわあ~

  

  

  




ふっと,白日夢から目を覚ましたとき、



▲ deco は、いなくなっていた。

水子供養の風車だけが、クルクルと廻っている。




(もう次のスポットへ行っていたのだ・笑)



▲ 極楽浜でした。




まだ、クラクラする目をこすりながら、
表のほう、入口近くに出ると、



▲ 大勢の僧侶と信者の行列が・・・

今日は、7月の大祭典の日(7月20日~24日)だった。





▲ 入口付近には、イタコの口寄せが行われている。

あの世とこの世を結ぶシャーマンだ。
数はどんどん減ってきているという。
今日従事しているのは3人だけ。



出口で売っていた「合掌霊場アイス」を見て、



▲ 「ヨモギアイスだって、珍しいわね。食べたい。」

と屈託なく言うので、ヨモギアイスを買う。


少し苦みのあるアイスを陽の下でなめながら、思った。


生命が躍動するのが夏と一般に言われる。
しかしもう夏を手放しでは賛歌できない。
生の裏に死があることを十分知った歳だ。
むしろ、恐山のように死と生が隣り合わせで、せめぎ合っている状況がボクの夏じゃないかと。
だとしたら・・





またあの暑い夏が始まった。